見出し画像

御礼 9/4 香川「逆のものさし講」香川「逆のものさし人参畑塾」

御礼 遅くなりました。
2022.9.4
香川「逆のものさし講」
香川「逆のものさし人参畑塾」

香川では一年ぶりでしたが、その間、合同開催で岡山で二回ありました。

今回、香川県丸亀市で開催。

これまでも弘法大師空海の生まれた場所にある善通寺や、空海の力が造ったといわれる満濃池(溜め池)、金比羅山への登頂、丸亀城へも登ったり、もちろん讃岐うどんのはしごも、
香川「逆のものさし講」の聴講生の方々にずいぶんお世話になりました。

今回は、以前からお聞きしていました香川「逆のものさし講」の聴講生の方Kさんが勤務されている
「猪熊弦一郎現代美術館」に、人参畑塾の前の時間で訪れました。

猪熊弦一郎氏は香川県丸亀市で少年期を過ごした洋画家、戦後百貨店の包装紙としてはじめての、三越の包装紙「華ひらく」をデザインしたことで知られています。

海岸で波に洗われる石を見て「波にも負けずに頑固で強く」「自然の作る造形の美しさ」をテーマに、丸みを帯びた朱一色のデザインは、楽しく華やぐデザインです。そして当時三越宣伝部の社員で後に漫画家となるやなせたかし氏により「mitsukoshi」の筆記体が書き入れられました。



香川県丸亀駅を降りてすぐ右手に「猪熊弦一郎現代美術館」があります。

美術館の設計は、世界で最も美しい美術館をつくる建築家と評される谷口吉生氏。

猪熊氏から丸亀市に寄贈された約2万点の作品を所蔵・展示し、また現代美術を中心とする企画展などを開催しています。

展示されている猪熊氏の絵画は、写真撮影も動画撮影もOKの、市民が美に触れる憩いの場になっていて、美術館の造りも展示物も実に開放的でした。

中でも私が猪熊氏に感動したのは、

「絵として美しいものを描きたい。自分がどんなにうまく花が描けても、ほんものの花の方が美しい。ところが、僕らは人間のつくったものの美しさ、人間でなければできないものの美を求めているのです。そのままではない、何か人の意志から生まれた色なり形なりに惹かれる」

「絵は、なにをかいてあるのかわからなくても、美しいというのがわかれば、それがいちばんいい絵のみかたです」

「私は、美とはひっきょうバランスだと思う。混沌と秩序は、何処の世界にも絶えずあるが、これは表裏一体のものだ。いい絵は、どんなに乱暴な描き方に見えてもちゃんとした秩序がある。色・型・重さ・軽さ、そういういろいろなものの調和がとれている」

ー常設展示 猪熊弦一郎展のパンフレットよりー

その猪熊氏の絵画と言葉から、現代社会に置き換えてみると、現代社会は『混沌』と『秩序』のバランスがとれていないなぁ、と思いました。

『秩序』縦糸・歴史・伝統・文化の垂直世界、
『混沌』横糸・個人・社会・諸国の水平世界、

『秩序』垂直に流れる精神世界。人間が人間たるゆえんの“人間(欲・執着)を超えていく精神”、エゴや損得を超えていく積極的自己犠牲の「超自己」。『縦糸』

『混沌』水平に渦巻く精神世界。個人・物質・功利主義の、資本主義に踊らされた欲望や執着が渦巻く「獣性」の世界。『横糸』

現代の人間社会は、真理の『秩序』『縦糸』を欠いて、獣性の『混沌』『横糸』に覆われています。

それはあたかも、宇宙の法則であるエントロピー増大の法則のように、ほおっておくと崩れ壊れるという『破壊』へ。

その『破壊』の『混沌』の中で、人間が『秩序』を打ち立て『創造』して、かろうじてこの世界は
存在しています。

『秩序』『縦糸』『超自己』の『創造』をやっていかないと、

『混沌』『横糸』『獣性』の『破壊』にのみ込まれてしまいます。

「日本民族の危機」岡 潔
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=153711688

「情と日本人」の岡 潔は、昭和42年「日本民族の危機」という著書の中でも、それを伝えています。

人間の精神のはたらきは、「情」→「知」→「意」の順番ではたらき、

『秩序』『縦糸』『超自己』の本体は「情」、日本人は本来「情」の民族であると。

垂直の『縦糸』の世界を学び、水平の『横糸』の世界で実践し、本来の「情」を掘り起こし、また培い、「情」を本体とする心を創造したい。

1901年生まれの世界的数学者 岡潔によって昭和42年に「日本民族の危機」は書かれました。

岡潔の憂国の情は、ずっと警鐘を鳴らし続けてきましたが、もしかしたらその声に大きく耳を傾けことが、今、日本国にとって世界にとって、大きく舵を切り変える最後のチャンスかもしれません。

猪熊弦一郎氏の言葉、
「僕らは人間のつくったものの美しさ、人間でなければできないものの美を求めているのです。そのままではない、何か人の意志から生まれた色なり形なりに惹かれる」

香川丸亀でのこういう先達者との解逅に、
また香川「逆のものさし講」生の方々の熱意に、

『創造』『秩序』『縦糸』の垂直世界を目指し、『破壊』『混沌』『横糸』に抗っていく気概を感じ、勇気づけられました。

次回の「逆のものさし講」、「逆のものさし人参畑塾」は、岡山で香川岡山合同開催12月11日(日)

またお会いできること楽しみにしております。

「読書のすすめ」“縦糸の読書”のおすすめ↓
https://dokusume.shop-pro.jp/



「情と日本人」 岡 潔
↑読書のすすめで本のご注文をいただいた皆様に差し上げています。
「情と日本人」をご希望の方は、
本のご注文の際、「情と日本人」希望とお書きぞえください。


【「逆のものさし講」とは】
時代が変わっても変わらない人間の生き方を歴史先人から学ぶ“縦糸の読書”を師とする勉強会。
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=154570292

【逆のものさし人参畑塾とは】
時代が変わっても変わらない人間の生き方を、歴史先人から学ぶ“縦糸の読書”を通して、本質を学び今に活かし後世へ伝える勉強会。
明治の福岡の女医 高場乱(たかばおさむ)が、薬用人参畑の中で興した塾で、西郷隆盛の精神を継ぐ頭山満ら玄洋社を育てた。自分の私利私欲に偏らない「殺身成仁」、人にぶら下がらない「天下一人を以て興れ」、その精神を伝えていきたい。
https://note.com/tsubaki3103/m/mdb300ef0c5dc

丸亀城


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?