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【御礼】11/30 Zoom大阪「逆のものさし人参畑塾」

【11/30 Zoom大阪「逆のものさし人参畑塾」を開催させていただきました】

「逆のものさし人参畑塾」は、「逆のものさし道」のテキスト『逆のものさし思考』11項目を、一項目ずつ読み、皆さんとディスカッションしています。

『逆のものさし志向』清水克衛著
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=153744056

『逆のものさし思考』目次
一、一元論で世の中を見る
二、非真面目のススメ
三、無学でいなさい
四、ファンになるな プレイヤーになれ
五、縦糸の読書をしよう
六、非効率を愛せよ
七、そもそも論を考える
八、NWB.SAL.ABI 三つの法則
九、答えではなく問いを見つける
十、自力と他力
十一、自(みずか)らではなく自(おの)ずから


今回のテーマ、「逆のものさし道」のテキスト第七講 “そもそも論を考える”。

昭和三十年•四十年代は、おおよそ九割の人が家業に従事、一割がサラリーマンの時代、

戦後復興から高度経済成長時代、誰もが自分が社会をつくる「社会建設」という言葉があったといいいます。

現代は、個人の自由と権利が至るところで叫ばれ、仕事や生活など目の前のことに忙殺されています。

今私たちに「社会建設」という意識はあるだろうか?


『文明を問い直す一市民の立場よりー』斎藤濟美(なるみ)著
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=182266446

1917年生まれの著者、45年前の1979年に出版された本ですが、絶版となっていました。

「読書のすすめ」が後世に遺したいと復刊させる『ドクスレーベル』の第8段です。

『ドクスメレーベル』
https://dokusume.shop-pro.jp/?mode=grp&gid=2448008&sort=n

キーワードは、“人間を忘れていないか”。

絶対値+人間→関係値

科学や機械を絶対視するのではなく、科学や機械と人間との関係値を重視する。

科学や機械を絶対視することに大きく傾いている現代。

もっとそこに人間の心を入れて、その関係が、願わくば社会の両輪となって進むことを。

今回の人参畑塾は、テーマ“そもそも論を考える”でしたが、経済発展の方向に大きく傾き自然と人間を置き去りにした問題、環境破壊の議題が挙がり、皆で共有し議論し、自分自身のそもそもを考え、人間としてのそもそもを考える、とても貴重な機会になりました。

いつの時代にもあったことですが、経済性と利便性を推し進めてきた人間社会の光と影。

人間の都合のために自然を思い通りにする環境破壊。

地球温暖化などもそうですが、直面する環境破壊に私たちはどうする?

例えば、ボルネオ島の火災。

東南アジアのフィリピンやマレー半島の海域の島、日本の2倍近い大きさ、1900年代後半に大きな樹木が伐採輸出され、日本でもコンパネとして使われたという。

島の大部分の大樹は切り倒され森が無くなり、水のタンクである森がないため、2億年前の植物が石炭になった地下の泥炭層に引火して燃え続けている地中火。
消火不可能という。

日本でも、経済発展と引き換えに多くの環境破壊を招いてきた。

小さな力が声を挙げても大きな力に踏み潰されてしまう。小さな力は命の危険さえあることもある。

見て見ぬふりをして、どうせ変えられないのだから、黙って大きな力に流される方を選ぶ人もいる。

この世界は常に変化し関係しあってバランスをとっている。変わり続けるのはこの世界の常だが、欲得や権力におもねった変化は、必ず大きな反動がくる。

温暖化は、夏の高温をもたらし、台風や豪雨をもたらしている。

その場しのぎのやり過ごしばかりではいられなくなって来ている。

インド独立の父ガンディーは、イギリスの圧政と社会の不正義に、「非暴力 不服従」を貫いた。

現代の私たちも、欲得や権力におもねった環境破壊に対して、大きな力に服従しない心を。

正面切って戦う人もいるだろう。
自分に直面しなければ、見て見ぬふりをする人もいるだろう。
自分の生活に忙殺され流される人もいるだろう。

しかし、一度見聞きし気がつかされた問題を見なかったことにするのは、自分の「誠」に嘘をつくことになる。

流されない服従しないということは、問題を人と語り、後世に伝え、考え続けることではないか。

あるアジアの国での人身売買の事実を目にした池間哲郎さんは、それを見なかったことにどうしても出来ず、それ以来自分のもてる力の全てを差しだして、アジアの国々に井戸や学校や病院の敷設に尽力されています。

また、写真家 江成常夫さんは、米兵と結婚した女性や旧満州の戦争孤児、原爆の被害、南洋に散らばる兵士の遺骨、「昭和の戦争」の実相を撮り続けて来られました。

晩年は、庭に果物や野菜を置き、その変わりゆく姿を撮り続けた。そして、そこに見えてきたのは、朽ち果てていく果物や野菜の後に、その種から芽吹く命。

まさに江成さんの撮ってきた写真、「昭和の戦争」の実相に、

時の流れに埋もれて忘れ去られる実相を、伝えることで受けとる人に芽吹くもの、そこに再生する命。

やはりそこには、見なかったことにできない、江成さんの、同時代に生き、もしかしたら自分がそちら側だったかもしれない、江成さんの「誠」に嘘がつけない姿があった。

私も、見聞きしたり直面する社会の問題に、声を挙げられる時には声を挙げ、考え続け、問題を話し合い、語り継いでゆこう。

見なかったことに聞かなかったことにできない、私は私の「誠」に嘘はつけない。

そのことはきっと、バタフライエフェクトへと。

ブラジルで一羽の蝶の羽ばたきが何らかの連鎖でテキサスで竜巻になることもある。

この世界は、絶えず動き続け、全てが関係し合い、そしてバランスをとっている。人智にはかり知れない大きなハタラキ。

見て見ぬふりはできない、私の「誠」に嘘をつけない、そのひと羽ばたきの風を送ろう。

次回、Zoom大阪「逆のものさし人参畑塾」は、2025年1月25日(土)です。
「逆のものさし道」と同日です。

また、身近かなことを皆さんと共有し、我が身に引き受けて考えて、心を掘り下げ、心を押し上げる、そのような機会を楽しみにしております。


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