令和4年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書【わかりやすい環境白書の見方】
前回の投稿にて記載をしていましたが、ついに令和4年版の環境白書がでました。なぜかここ数年は5月の終わりになると「そろそろ環境白書が出るシーズンだな」と思ってしまいます。アマゾンプライムデーみたいな感じですね。
以前以下のように令和3年版の環境白書について少し記載したりしていましたが、私なりの見方を今回は紹介したいと思います。
まずはじめに上記リンクより最新の白書のページに行けますが、「概要」を見ましょう。これはどの資料もそうかもしれない面はありますが、白書の本文は毎回20MBくらいあるため、ここでためらいが起こる可能性があります。間違いなく概要から見るべきです。
そして概要のファイルを開いたら、最初のページを見ます。
ここでは1番上の「テーマ」に注目しましょう。ここは毎年違うことが記載されているのですが、ここからトレンドを読み取ります。
ちなみに令和3年版では「2050年カーボンニュートラルに向けた経済社会のリデザイン(再設計)」でした。これは2020年10月の首相の脱炭素宣言を受けたものになっているかと思います。
そして今年の令和4年版は「グリーン社会の実現に向けて変える私たちの地域とライフスタイル~私たちの変革から起こす脱炭素ドミノ~」となっています。
この「脱炭素ドミノ」という言葉は地域脱炭素ロードマップの中で記載されており、100か所の脱炭素先行地域をつくり、そのモデルを全国に伝搬させるということを脱炭素ドミノと呼んでいる形になります。以下参照いただけますと幸いです。
次に環境白書第1部の章構成をみていきます。これは前年と比較してみるのがいいかと思いますが、気になったのは第1章「1.5℃に向けて」です。
他の章は前年とあまり内容が変わらないのですが、令和3年版の第1章がコロナウィルスとともに気候変動をどのように乗り越えていくかという内容だったのに対し、令和4年版は気候変動の影響が明らかになってきているのを受けて、1.5℃の気温上昇の抑制に向けた取組をしていかなければならないという内容になっています。
上記のようにテーマと章立てからトレンドを読み取ることができますね。
そして内容については概要でもまずまずのボリュームなのですが、概要と本文ともに見ていくうえで大事なのは、「知らない単語を確認する」ということになるかと思います。
ある程度毎日ニュースを見ていれば見たことがあるようなものが多いのですが、例えば概要のP16記載の「30by30」ははじめて聞きました。(ちなみに30by30は2030年までに陸と海の30%以上を保全するという内容のようです)
このような知識の取りこぼしを1年に1回拾う機会になると思います。
今回はここまでになります。完全に私個人の見方ではあったのですが、参考にしていただければと思いました。引き続きフォローいただけますと幸いです。