脱炭素情報#8 クリーンエネルギー戦略
1週間くらい前に開催が告知されており、注目していた日本の「クリーンエネルギー戦略」の策定について今回は記述したいと思います。
日本の脱炭素戦略に関する委員会なのかなとは思ってましたが、公表された資料は思っていた以上に様々な事項がとてもきれいにまとまっていました。今回はその内容を見ていきたいと思います。
クリーンエネルギー戦略
1.クリーンエネルギー戦略の概要
クリーンエネルギー戦略というのは、簡単に言えば脱炭素に日本がどのように取り組んでいくかということになります。
最近「脱炭素」や「カーボンニュートラル」という言葉の他に、「GX」という言葉をよく聞くようになってきました。GXはグリーントランスフォーメーションのことで、簡単に言うと環境に配慮したうえでの産業界の変革になるかと思います。(デジタルトランスフォーメーションであるDXの脱炭素版のような形です)
最初はコンサルティングファームがGXという言葉をよく用いていたような印象がありますが、それが世間にも浸透してきたような感じですかね。
今回のグリーン成長戦略はこれから半年間で議論を行っていき、半年後の2022年6月頃を目途にとりまとめを行うスケジュールになっています。
2.本委員会資料の見どころ
2021年12月16日に第1回が開催された形ですが、その際の委員会資料はとても良い資料だなと思いました。
資料2に「クリーンエネルギー戦略の策定に向けた検討」という資料がありますが、本資料は各スライドにきれいに情報の網羅がされているように感じました。
まず、P9-14にかけてはEUやドイツなどの各国の政策が各1枚のスライドにまとまっており、P16で先月開催されたCOP26概要、P18-20にかけては日本のエネルギーミックスの定量面での見通しが記述されています。
色々な政府資料や委員会資料を見れば得ることができる情報な気はしますが、情報収集に時間もかかりますし、これがコンパクトにまとまっているのは素晴らしく思いました。
また、個人的に気になったスライドとしてはP40になります。
各分野における「勝ち」の定義や技術やビジネスなどの各レイヤーにおける課題や政策要素について検討していく必要があるとの記載がありますが、これは日本企業各社がかなり必要としている部分に思えました。
脱炭素の取組はある1つの企業が素晴らしい技術を持っていたとしても成り立たず、どのように官民連携を含めてアライアンスを組んでいくかが重要と思慮していますが、その際に上記の整理についてはとても肝要に思います。
そしてP42-50にアンモニア、P51-59に水素、P60-69に洋上風力についての内容が記載されています。ちょっとここの記載については掘り下げていきたい気持ちがあります。
今回はここまでにしたいと思います。次回は引き続きアンモニア、水素、洋上風力あたりの記載を詳しくみていければと考えております。引き続きチェック頂けますと幸いです。
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