第2回 CCS長期ロードマップ検討会(経済産業省、2022/2/24)
最近は少しずつ暖かくなってきましたね。相変わらずの週末の更新になります…。
日経を確認していると最近はウクライナ関係の話題が多く、なかなか脱炭素関係の話題が薄れてしまっているような気がしますね。
さて、今回はCCS長期ロードマップ検討会の2回目が開催されていましたので、その資料内容をみていきたいと考えております。
第1回は以下に過去の記述があるので、ご確認いただければと思います。
第2回はコスト試算の他に、民間企業や業界団体が資料提出を行い、CCS事業の現状の課題および要望が提言されていました。コスト試算結果も気になるところですが、今回は後者を見ていきたいと思います。
CCS長期ロードマップ検討会(2022/2/24)
1.内容とりまとめ
各資料のフォーマットが同じではないため、今回は各資料の記述をとりまとめてトレンドを見てみるような形を考えました。
その後、民間企業と業界団体に分けて、今回は民間企業の記載に絞る形でどのような分野が重要視されているかを調べてみました。
上記は「課題」部分のとりまとめ結果になります。同様の作業を「要望」でも行いました。各社記載の仕方にばらつきがあり、どちらかのみしか記載していない場合もあったため、総合的に見ていく必要があるかとは感じました。(項目分類設定は筆者判断です)
2.分析結果①(CCS実施における課題)
上記分析より、課題で多い意見としては法制度の整備、社会受容性、コスト低減ということがわかりました。この他にも、FS(事前調査)支援、補助金、技術革新、モニタリングの意見があるようでした。このあたりは各社色々意見があるところですが、世間の認識と相違はないような内容であると感じました。
3.分析結果②(CCS実施における要望)
要望の方も同様に見ました。課題と要望は対になるもののため、同じような結果になるかと少し考えてましたが、そうではありませんでした。要望で多い意見としては、FS支援、法制度の整備、補助金という形になりました。
また、要望においては、各社から事業環境の整備に係る様々な意見が出ておりました。このあたりは、会社によって考え方の違いが大きく出ているような印象があり、興味深い内容でした。
4.CCSの事業化における課題と要望から見えてきた結論
総合的に鑑みると、法制度の整備や社会受容性のあたりについては大きな課題であることから政府と民間が手を取り合って進めていく必要があり、政府はFS支援や事業化における補助金により民間事業者の事業促進に取り組むことが事業者より求められているという感じでしょうか。
今回はここまでになります。いつものように政策資料をみていくような形ではなく、分析を行ってみるような形にしてみました。途中からもはや業務なのではないかという感じになってしまいましたが…見てくださっている皆さんの参考になれば幸いです。