2024/5/25(土)東京六大学野球春季リーグ戦 法政0-2明治、東大0-3立教@明治神宮球場
早慶を除く4校は今節が春季最終カードとなる。4/13に開幕した春季リーグ戦もいよいよ大詰め。この4校で優勝の可能性があるのは明治だけ。法政は先週の敗戦で既に優勝が消えており、立教と東大はともに勝ち点0同士の最下位争い。盛り上がりには欠けると言わざるを得ないが、なんといっても今節は「血の法明戦」。そして明治は自力優勝はなくとにかく勝ち点を取るしかない。そのモチベーションの高さで法政を圧倒するのか。それとも、優勝のプレッシャーに苦しむ明治相手に法政が一矢を報いるのか、が見どころか。立教と東大はどちらも勝ち点0だけに、勝ち点落としたほうが最下位。ある意味ガチ勝負。普通に考えれば立教優勢ではあるが、最下位脱出に燃える東大の意気込みも侮れない。チームカラーはまさに対照的で、打線は強くないが投手力と守備が堅い立教に対し、東大は今季は投手と守備は捨てているのかというくらい打線がよく他校にヒケを取らない。ただ、その分失点も多く、野球という競技ではやはり失点が多いと勝つのは難しく、それが結果に如実に出ているが、見る分にはまさに矛と盾の激突といった趣きで面白い。
(第1試合)
H 000 000 000 =0
M 000 110 00x =2
H)篠木、山城
M)高須、千葉
本塁打 なし
法政スタメン
4武川、6中津、5松下、9姫木、7内海、2吉安、3田所、8鈴木照、1篠木
明治スタメン
8直井、7飯森、2小島河、9横山,3吉田、4木本、5宮田、6光弘、1高須
法政は今季2番で出ていた藤森康を外し、2番は中津。早稲田戦で当たりが無かった松下を3番に上げ4番は姫木。鈴木照をセンターに回してレフトは内海を起用。オーダーを変えてきた効果は出るか。
明治は、慶應戦で活躍した吉田を一塁で起用。
先発投手、篠木と高須は予想通りのマッチアップ。
1回表、武川見逃し三振、中津ストレートの四球、松下ニ飛、姫木見逃し三振。その裏、直井ストレートの四球、飯森投前送りバントも篠木二塁送球で直井ニ封。小島中飛。横山の2球目に二盗成功、横山三邪飛。
2回表、内海遊ゴロ、吉安空振り三振、田所ストレートの四球、鈴木落ちる球空振り三振。その裏、吉田右飛(姫木好捕)、木本空振り三振、宮田フルカウントから空振り三振。
3回表、篠木ゴロで抜けるセンター前ヒット、武川投前送りバント、中津中飛、松下インロー直球見逃し三振。その裏、光弘右中間二塁打、高須スリーバント失敗三振、直井左飛、飯森左飛。
4回表、姫木一飛、内海フルカウントから捕邪飛、吉安ライト前クリーンヒット、田所直球空振り三振。その裏、小島左飛、横山左中間フェンス直撃二塁打、吉田センター前タイムリーヒット(1)で明治先制。木本レフト前クリーンヒット、宮田左飛、光弘ニゴロ。
5回表、鈴木中飛、篠木空振り三振、武川遊内野安打、中津の初球二盗敢行もタッチアウト。その裏、高須レフト前ヒット、直井一塁線送りバント、飯森ライト前ヒット、小島中犠飛(1)で送球間に飯森二進、横山遊ゴロ。
6回表、中津ニゴロ、松下センター前クリーンヒット、姫木遊飛、内海空振り三振。その裏、吉田中飛、木本左飛、宮田遊ゴロ。
7回表、吉安遊直、田所死球、鈴木右飛、篠木二塁内野安打も一塁上で野手と交錯しいったんベンチに下がる。無事戻ってきて拍手。武川空振り三振。その裏、光弘左飛、高須の代打山内陽四球、直井遊ゴロで山内ニ封、飯森一ゴロ。
8回表、投手千葉登板。中津一ゴロ、松下空振り三振、姫木3球三振(見逃し)。その裏、小島ニゴロ。ここで投手山城に交代。横山遊ゴロ、吉田一ゴロ。
9回表、内海遊ゴロ、吉安左飛、田所フルカウントから見逃し三振で試合終了。千葉は2イニングをパーフェクトリリーフ。
法政は篠木が8回途中2失点と好投したが、打線がまたしても散発5安打と沈黙のいつものパターン。走者を得点圏に進めたのは3回と7回だけ。7回は長打が出れば同点の場面で武川という好機だったがやはり1本が出ない。篠木が好投し明治も6安打と数はそう変わらないが、好機にきっちりとタイムリーや犠飛が出るあたり、早稲田もそうだがソツがないというか、プレーの集中力が違うのか。
(第2試合)
T 000 000 000 =0
R 000 300 00x =3
T)平田、渡辺、松本慎
R)小畠
本塁打 なし
東大スタメン
3堀部、8榎本、4山口真、7大原、5青貝、9伊藤滉、6井之口、2杉浦、1平田
立教スタメン
6小林隼、4田中祥、5柴田、7西川、9菅谷、3平野、2戸丸、8桑垣、1小畠
東大は中山がベンチからも外れている。伊藤は初スタメンのはず。ショートに井之口を起用し青貝三塁。
立教は一塁に平野を起用し丸山はスタメンから外れる。戸丸を7番に上げ、不振の桑垣を8番。
1回表、堀部空振り三振、榎本三直、山口空振り三振。その裏、小林遊ゴロ、田中センター前ヒット、柴田の3球目に二盗失敗、柴田フルカウントから見逃し三振。
2回表、大原遊ゴロ、青貝ヘルメット頭部かすめる死球で、大事には至らずそのまま一塁へ。伊藤空振り三振、井之口の3球目に二盗成功(無警戒)、井之口フルカウントからニゴロ。その裏、西川遊ゴロ、菅谷一ゴロ、平野遊ゴロ。
3回表、杉浦遊飛、平田投ゴロ、堀部空振り三振。その裏、戸丸ゴロで抜けるレフト前ヒット、桑垣一塁線送りバント、小畠空振り三振、小林投ゴロ。
4回表、榎本中飛、山口一ゴロ、大原一邪飛。その裏、田中四球、柴田初球ニゴロ併殺、西川三塁線破る二塁打、菅谷ストレートの四球、平野当たりそこねの投手前のゴロだったが平田が一塁悪送球し記録は内野安打とエラーで西川ホームイン(1)し立教先制。なおも1・3塁で戸丸のときに平野二盗敢行、二塁送球の間に三塁走者菅谷生還(1)のダブルステールで追加点。さらに戸丸レフト前タイムリーヒット(1)でこの回3点目。桑垣中飛。
5回表、青貝ニゴロ、井ノ口ニ飛、杉浦凡退。その裏、小畠空振り三振、小林空振り三振、田中ニゴロ。
6回表、杉浦右飛、平田の代打西前三ゴロ、堀部ニゴロ。その裏、投手渡辺登板。柴田右飛(伊藤スライディングキャッチ)、西川フルカウントから空振り三振、菅谷セーフティバントも捕ゴロ。
7回表、榎本二塁内野安打で東大この試合初ヒット。山口ニゴロ併殺、大原左飛。その裏、平野遊ゴロ、戸丸フルカウントから四球。桑垣遊飛、小畠見逃し三振。
8回表、青貝追い込まれながらセンター前クリーンヒット、伊藤の代打内田遊ゴロ併殺、井之口の代打門田遊ゴロ。その裏、投手松本慎登板。ショート小村、ライト橋元。小林の代打黄中飛、田中ニゴロ一塁悪送球、柴田ニゴロ併殺。
9回表、レフト西川に代わり北田、ショート鬼頭。杉浦中飛、橋元中飛、堀部遊ゴロで試合終了。
東大は平田が5回5安打3失点(自責点1)と試合を作ったが、打線が小畠に2安打。ヒットが出てもいずれも併殺と安定感抜群の小畠の投球につけ込む隙が無かった。失点したのも4回裏だけと、今季のなかでは投手陣はベストピッチといえる。逆に言えば立教がそれだけ貧打ともいえるが。しかし4回の失点にはやはりエラーが絡み,この試合も2エラーで今季9試合18エラーと1試合2エラーのペース。しかも内野手・投手・捕手と悪送球のエラーが非常に多く、これでは勝つのはおろか接戦に持ち込むのも難しい。打撃力アップに力を注ぎ込みすぎたのだろうか。
立教は小畠の好投で勝利したが,打線はわずか5安打。打線の弱さはリーグ1と言わざるを得ない。投手と守備は他校にヒケを取らないが打力は上位校に大きく水を開けられている。残念だが秋も苦戦は免れないだろう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?