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1年に1度、推しと会える日


(完全にファン目線オタク目線で書いているため、不快に思ったらすぐ閉じてくださいネ。)


MotoGP、2023年シーズンがやっと始まった!

MotoGPライダーたちの集合写真

オフシーズンの約4ヶ月間の土日は寂しく、毎週のように開催されるレースのありがたさを噛み締める期間だった。

motoGPの日本語訳は、世界ロードレース選手権。どう訳せばそうなるかはわからない。
MotoGPは、モンスターマシンと呼ばれるバイクでサーキットを最高時速350キロで走るスーパーヒーローたちが命をかけて戦うレースで、ヨーロッパを中心に世界各国のサーキットで競うモータースポーツでありエンターテイメントであり最高の推し活現場なのである。


こちらは昨シーズン、MotoGP日本GPで一生懸命推し事した記録。


タイトルには1年に1度と書いたが、新型コロナウィルスの影響があり、3年ぶりとなってしまい正直こっちはブチギレだった。

私は2018年にアンブレラガール(レースクイーン)として初めてMotoGPの現場に足を踏み入れた。
そこから順調にこの沼に沈んでいき、今やMotoGPのためにHuluを契約し、推しグッズを作成し、公式SNSにジャパニーズクレイジーファンとして顔を晒されるまでになった。大出世である。

冒頭にも書いたが、新型コロナウィルスの影響で2020年と2021年の2年も日本での開催を見送られている。つまり、今年は2019年から3年ぶりの日本戦開催。
この日本開催を見送っている期間中にヴァレ様(生きる伝説ヴァレンティーノ・ロッシ選手)やカル様(ご令嬢が天使すぎるカル・クラッチロー選手)が引退を発表。
さらに、日本戦を前にSUZUKIのバイクを走らせる2020年チャンピオンのミルちゃん(ジョアン・ミル選手)がレース中に転倒した際に足を骨折し、出場見送りとなった。(代役で津田拓也選手が走ることとなって複雑ながらちょっと盛り上がっちゃったよね)

世界情勢で大会自体がなくなることや、推しが怪我してしまっている場合、日本戦を見送ることも発生することを思い知ってしまうと、この名言が頭を支配する。

推しは推せる時に推せ。

ドヴィちゃん(紳士アンドレア・ドヴィチオーゾ選手)も日本戦を前に、シーズンの途中なのに引退を発表。ドヴィ推しの友人は日本で会えると思っていたため、当たり前にメンタルがぶっ壊された。
明日は我が身かもしれない。
そうなると、おのずと観戦に行くしか選択肢がなかった。

MotoGPファンの友人たちを誘い、チケットを取り、レンタカーを手配し、ホテルを押さえた。
さらに、推しにアピールするために私はTシャツを作成。
そして、友人分も含め7枚のうちわをこしらえた。
我ながらこのうちわのクオリティの高さには脱帽、商売にしてしまおうかと思うレベルのものが作れた。

やはり何度見ても良いクオリティ。


夏前から、このために働く日々だった。
MotoGP前にドヴィ様推しのMCと一緒に出演したラジオでは、ファンが引くレベルのMotoGPトークを繰り広げて楽しみにしすぎているのがバレてしまった(こちらのラジオがまさかの好評で優しい世界に感謝)。

いつもは時間の経過を惜しむタイプだが、この時ばかりは早く9月末になればいいのにと願ってばかりいた。


2022年9月23日。
ドヴィ様推しとジャック推しと無事茂木入り。
MotoGPは土曜日に予選、日曜日に決勝があり、中継も土日のみだが、金曜日のフリー走行から現地で観戦できたため、言わなくてもわかると思うが金曜日からの3日間しっかりと楽しむことができた。

チームカラーを施したドリンクやチームの地元料理など、ファンの心をガッチリと掴むやり方にまんまと引っかかり、推しのチームの名前を見つけると財布を出すという、まるでパブロフの犬のような反射まで身についた。

もちろんちゃんとめちゃくちゃに美味しい。


イベント広場には大きなモニターとステージが設置され、そこで中継や実況を楽しむことができた。
夜にはそこでトークショーも開催された。レンタルで配られたサイリウムが光る景色はライダーたちも自撮りをするほどの綺麗さだった。

アイドルライブ顔負けの色の揃ったサイリウムたち

トークショーでは日本が好きと言ってくれるライダーも多く、盛り上がりはまるでフェスだった。
特にMoto2クラスを走るチーム出光のチャントラ選手はチームメイトの小椋選手に様々な日本語を仕込まれており、マイクを通してファンに向けて「かわいいね!」とサービス。会場全員が間違いなく、チャントラちゃんがかわいいね?という気持ちになる時間もあり最高だった。




もちろんファンサービスを受けられる可能性の高いピットウォークにも課金して参加。
この時は各々推しのために有限である時間を有効に使おうと暗黙の了解で解散となり、私は推しのファビたん(ファビオ・クアルタラロ選手)のピット前まで世界記録を更新できる速さの競歩で向かった。

住所は日本だけど日本じゃなくなってしまっている会場は、待機列などなく、全員がパーテーション最前列を狙って推しの姿を一目見ようと大奮闘していた。
もちろん、私は少しピット前からはズレていたが最前列を確保。ピットウォークの8割の時間をここで過ごした。
チーム関係者に写真を撮らせてと声をかけられ、チームのオフィシャルSNSに掲載されることとなる(身内でネタにされるだけと思っていた)。

スタッフさんからサインを書く用の、写真のプリントされたプラカードが配られ、主役が登場。

この写真、何度見ても日本なのかな?と疑ってしまう

まるでバーゲンの特売品を奪い合うようにサインを要求する周りのファンに負けないように手を伸ばし名前を呼んだ。最前列をキープしていたこともあり、無事サインをゲット。2ショットは撮れなかったが、いつも画面で見ているイケメンフランス人が目の前にいることに、神様ありがとう、と心から思った。

推しとの対面を経て反省点があった。
同行していたジャック推しがジャックからサインをもらう際、英語ペラペラのドヴィ様推しが英語でジャックにサインを要求。
聞き慣れない日本語ばかりの環境で、彼の母国語である英語は破壊力が高くスムーズにやり取りができていた場面を見て、簡単なフランス語の習得をしてこなかったことを悔やんだ。


最推しのサインゲット後は、Moto3の推しのジャパニーズボーイズたちのところへ急いだ。ピットウォーク中ずっとファンサをしているわけではないので完全にタイミングがものを言う世界。
ファンサ中だった佐々木くんにお手製のうちわの裏にサインをいただいた上に2ショットまで撮ってもらってしまった。

人生で2枚目の佐々木くんとの2ショット

他のジャパニーズボーイズたちには会えず、ダメ元で日本戦にワイルドカード参戦(レギュラー参戦せず日本戦に参戦)していた哲太選手のピット前に行くと、なんとお会いすることができ、サインをいただいた際に言っていただいた一言が、
「今年はそっち(ファン)側なの?」
はい、きっともう一生こっち側です……と思いながらも覚えていただけていたことに感動。ありがとうございました…!!!

もうこちらで私にとってのメインイベントが終了したくらいの満足感で、人生の中で1日あるかないかの晩ご飯が食べられないという事態が起きた。

予選日の土曜には雨が降り雷も落ち、催しが一時中断したが、テンションは下がらず、むしろイベント広場が空いとるやないかい!とさまざまなコンテンツを楽しんだ。

膝擦りではなく膝付き

予選にも悪天候の影響が出てスケジュールが押してしまったが、広場のモニターの前に陣取り、絶対王者(スペイン版伊藤英明のマルク・マルケス選手)の怪我からの復帰初のポールポジション獲得に同行者全員で大騒ぎ。
つくづく、同じものが近い熱量で好きな人たちとの出会いに感謝した、えみり、にょきちゃん、ありがとうな…。

決勝日は予選日の大雨が嘘のように快晴となり、お客さんの多さにも感動した。
普段生きていてMotoGPファンと出会うことなど滅多にないのに、世界にはこんなにMotoGPファンがいるのかと、全員と友達になりたい衝動に駆られていた。

ジャック推しが押さえてくれた座席は最高で、コースの7割が見渡せる素晴らしい場所だった。
近くの席も迫力があって良いが、グランドスタンドからの高みの見物も全てが把握できる気持ちにさせてくれた。

決勝レースはあっという間だった。
Moto3ではサインと2ショットのフルファンサをしてくれた佐々木選手が3位表彰台。
Moto2では小椋選手が日本グランプリで優勝。日本に生まれてよかった…
ここ数年の日本人ライダーたちの活躍は本当に私の生きる活力となり、あんな若い子たちが母国や家族と離れて命をかけて頑張っていると思えたら15連勤も余裕だった。

MotoGPでは、日本人ライダーたちにトラブルが襲いかかったが、世界トップライダーたちと渡り合う姿は本当にかっこよかった。
優勝した推しを見て号泣するというジャック推しの愛の強さも微笑ましく、来年こそは私も推しの優勝を目の前で見たいぞ!という気持ちにさせた。

あの会場の空気感、トップライダーたちの戦いぶり、イベントの盛り上がり、全員がこの日を楽しみにしていたと伝わる熱気に、どんだけお金を積んでも来てよかったと心から思った。

まさかのガラポンでぶち当てた推しのサイン入りキャップ
今年も一緒に行くもんだと思ってる人たち


今年は全21戦というファンとしては嬉しいラウンド数だが、推しの健康を守りたいオタクとしては心配になるハードスケジュール。
だが、今年も変わらず推したちの勇姿をこの目に焼き付けたい。

我が推しの2度目のチャンピオンも期待しつつ、ライダーたちに大きな怪我がないよう常に願っている(ちいさな怪我は仕方ないと思うようになってしまった)。

今シーズンも素晴らしいレースを観戦させていただける幸せを噛み締めて私は生きていく。

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