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フライゴンを褒めるように他人を褒める
フライゴンというポケモン(イメージがつく人は飛ばして構わない)
フライゴン
せいれいポケモン
タイプ:じめん、ドラゴン
フライゴンはポケットモンスターシリーズに登場するポケモンだ。
私が初めてプレイしたポケモンは、第三世代のソフト『ルビー』だったので、それなりに愛着があるポケモンの一つである。
フライゴンはドラゴンタイプのポケモンである。ドラゴンタイプといえば強さの象徴であるかのように、強いポケモンが多く存在している。
そんな中、フライゴンは各所で話題にされ、不遇な扱いを受けている印象が多いであろう。
この記事を書くためにグーグル検索にかけたところ、真っ先に
「フライゴン かわいそう」
がサジェストに出ていたことが、そのイメージを裏付けているといえる。
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フライゴンとガブリアス
ガブリアスはポケモンシリーズ第四世代「ダイアモンド・パール」から登場したポケモンだ。
フライゴンと同じタイプ(ドラゴン・じめん)であり、その種族値(ポケモンの種類ごとの強さを表す値)は6項目中5つで上回り、残りの1項目も同等である。
特に、素早さの値がフライゴンの『100』に対してガブリアス『102』というのは、基本的にガブリアスが先制攻撃で、フライゴンに対して有効打を放てるということで、両者の関係を決定付ける差であると思う。
このことから、しばしばフライゴンはガブリアスの下位互換と言われている。
もちろん、ポケモンには種族値以外に、技、特性などの要素があり、フライゴンが完全劣化になっているわけではない。
しかしながら、これまでのポケモン対戦の歴史に表れているように、フライゴンはガブリアスよりも活躍できていないのは事実だ。
対戦(強さ)が全て?
上記のフライゴンとガブリアスのよくある比較は、ポケモン対戦という面で見た場合の話である。
だが、果たしてポケモンにおいて重要なのは対戦だけなのであろうか?
答えはもちろん否である。
ポケモンにおける対戦は、あくまでゲームの要素の1つだ。
対戦以外にも、ストーリーを攻略するというゲームの重要な要素がある。また、ゲームに限らず、アニメ、グッズ、カードやマンホールなど、ポケモンというコンテンツは様々な方面で活躍している。
ポケモンの魅力が対戦以外にも込められていることは自明であろう。
ガブリアスですら永遠ではない
ポケモン対戦において、ガブリアスがフライゴンよりも優れているのは確かだ。
しかし、そのガブリアスですら最強の地位は永遠ではなかった。
真剣勝負で競い合う、所謂レート対戦において、ガブリアスは登場してからかなりの期間で最強の地位に立っていた。
多くのプレイヤーがガブリアスを使い、世界大会で活躍することもあった。
しかしながら、ポケモンの新作が発売され、新しいタイプやポケモンの追加が進んだ結果、現在においてガブリアスは、もはや最強とは言えなくなってしまった。
他人を褒めるのが苦手で下手という話
これまで2種類のポケモンについて述べてきた。
ここからはフライゴンとガブリアスが何に繋がるのかという話をする。
突然だが、私は他人を褒めるのが苦手で、下手だ。
例を挙げるとしよう。
相手「90点だった!」
私「ここを直したら95点に伸ばせるね」
発言だけを示すと、このような感じである。
心情を加えるとこうだ。
相手「90点だった!(褒めてほしい)」
私「(すごいね)ここを直したら95点に(更に)伸ばせるね(だからこれからも頑張ろうね)」
相手(え????)
これでも、私の中では私なりに褒めているつもりである。
また、将来的なビジョンや有益性を提供することを良しと考えてしまう傾向があるため、95点にするためのヒントを与えて、良いことをしていると錯覚してしまうことが多々あった。
だが、褒めているつもりになっているだけであって、実際には相手方には悪い印象を与えてしまっているのではないかと反省するようになった。
「すごいね」と言わなければ、すごいと思っていることは伝わらない。また、現在の自分を見てほしいのに、すぐさま将来の話をされてしまうのは、現在の自分を肯定されていないと取られてしまっても仕方がないだろう。
ポケモンの話で言えば、フライゴンの素早さ100を見て、
「ガブリアスは102だけどね」
と言っているようなものだ。
皆様の周りにもこういう人がいるかも知れない。
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普通の人、多くの人、フライゴンは素早さを誇りに思っているのでは
フライゴンの素早さ100というのは、比較的『速い』水準である。
確かに、ガブリアスの102や、現代の高速ポケモンから比べれば、大した事ない数値かもしれない。
しかし、フライゴンからしてみれば数値が最も高い項目の一つ。つまり長所だ。
これは、現代を生きる私達にも同じことが言えるのではないか。
テレビ、YouTube、SNSなど、多くのメディアの発達により、私達は最高峰を目の当たりにする機会が多くなったと思う。
例えば『東大生』を武器にした番組、タレント、インフルエンサーが急増し、より身近になったことは、頭がいい人、高学歴な人の水準を大幅に引き上げたのではないかと思う。
しかしながら、そこそこのレベルの大学に合格したという、頭の良さや学歴を自身の誇りにしている人は多いのではないか。
もちろん、勉強に限らず、スポーツや仕事(年収)など様々な事柄で、同じようにそこそこのレベルではあるが、それを自分の誇りに思っている人は多いと思う。
誇りを見つけて褒めてくれると嬉しい
私は、それなりに肌がきれいな方だ。
とは言っても、ニキビ跡が無いというくらいで、取り立てて優れているというわけではない。
それでも、「いやまあ割と肌キレイな方だよな?」と心のなかでひっそりと自負していた。
そして、そこを褒めてくれた人がいた。
その人は、会社の偉い人の中の一人なのだが、褒められた私はとても嬉しい気持ちになったし、直属の偉い人よりも、褒めてくれた偉い人の方が好感度を高く感じている。
この事は、私の褒め下手を改善するための重要なエピソードなのではないかと思っている。
相手の長所を見つけ出し
相手に言葉で伝える
ということが、褒め上手になるための指針になるのではないか。
『東大生』のように飛びぬけて優れているような長所は、見つけることが簡単だし、褒めやすくある。
しかしながら、普通の人、多くの人はそのような水準の長所を持ち合わせていないであろう。
それでも、『普通の人にとっての長所』を普通の人は誇りに思っている。
だからこそ、大したことがないと思ってしまいがちな水準であっても見つけ出す必要があり、それを言葉で伝える必要があると思う。
フライゴンの素早さ100を『速い』と見いだし、「速い」と伝えられることが、褒め上手につながるのではないか。
相手の可能性、自分の可能性のためにも褒め上手に
ガブリアスが最強ではなくなったように、現在重要視されている価値観も変化していくのだと思う。
人気の就職先の変化は、現実における、例の一つだろう。
そのような変化の中で、褒め上手になることは、相手の可能性を広げることにつながるのではないか。
褒められた側は嬉しいし、褒められることで自分の長所に自信を持てると思う。
また、大したことない水準でも、活躍できる場は確かに存在する。
プロの料理人でなくとも、料理動画を発信することで収益を上げている人は多くいる。
同様に、褒められた人は、その長所を長所として自覚し、活用できるようになるのではないだろうか。
フライゴンだって、映画で活躍したこともあるし、グッズが可愛かったりする。
対戦以外にも目を向けると、褒める要素は確かにある。
褒める側としても、相手の好感を得られるし、相手の能力を見定め、見いだす力がつくと思う。
その力を自分自身に向ければ、自分の可能性も高められるだろう。
今の私自身に最も必要な要素の一つかもしれない。
フライゴンを褒めよう
結論をまとめると、
普通の人は『普通の長所』を持っており、それを誇りに思っている。
『普通の長所』見つけ出し、言葉で伝えることが褒め上手に繋がる。
それがお互いの可能性につながる。
フライゴンを褒めるように他人を褒められるようになりたい。
読んでいただきありがとうございます。
褒め上手な人、よろしければ褒め方のコツやアドバイスをくださるととても嬉しいです。
ああ、かなり長くなってしまった。。。
ちなみに私はドラゴンタイプの中ではドラパルト推し。