蝶ヶ岳〜常念岳
今年のお盆休みは、上高地発、蝶ヶ岳〜常念岳の縦走。
10日夜に出発し、11日朝にあかんだな駐車場からバスで上高地。
2時間ほど歩いて徳沢登山口から横尾キャンプ場を経由して蝶ヶ岳キャンプ場へ。
このルート、間違いだった😑キツイっなんてもんじゃない!想像以上の急登。ずーっとずーっと急登。
10キロのザックが肩と腰に食い込む。(夫は16キロ)
途中、マットを敷いて横になって体力回復しないと登れないくらい。
それでも、登るしかないのだ!
予定の2時間オーバーで蝶ヶ岳キャンプ場に到着。
上高地から14時間。
さすが山の日。すごい混んでた。
仕方なく傾斜のある場所にテントを張り、一晩過ごした。ダウンを着込んでも寒くて眠れない。
翌朝はテントはそのまま、3:00出発で常念岳に向かう。
長い長ーい樹林帯。
途中、バランスを崩してドブにハマったり、転んで先日3針縫ったところを強打して泣きそうになったり。
何より昨日の体力消耗が堪える。
何度も撤退しようかと考える。
私には無理なんじゃないかと。体力がほんと足りない。
体力、もしくはバランス感覚が欲しい。
岩と岩をポンポンと渡っていけない。バランスを崩して手をついてしまう。いちいち体を起こすのに体力を使ってしまう。
泣きべそをかきそうになりながら常念岳を見上げる。
あぁ、近い。こんな近くまで来たんだ。もう少しだ。
疲れのあまり距離感覚がおかしくなってることがわかってない。
どんなにゆっくりでも、休み休みでも、前に進む。
頂上直下の岩だらけの急登を、岩にしがみつくようにして登る。
上から人の声が聞こえる。
もう少し、もう少し…
気持ち的には3日くらい遭難したかのような、体力と精神力を消耗しての登頂。
ご褒美はこの眺望。遠くに見える槍ヶ岳。
そして、これから降りないといけないという絶望。
蝶ヶ岳のテント場になんとしても今日中に帰らないと…
しがみつくようにして登ってきた道を、お尻を使って慎重に降りていく。降りる方が神経も使うし、怖い。
この日は、9.4キロを11時間歩いた。
この夜は疲労のあまり食べられず、眠れず。
翌朝になっても食欲は戻らず。
さて、テントを片付けて下山。
下山は長塀山の方を通るルート。
確かに横尾キャンプ場の方のルートほど急登ではないが、眺望もない割にそこそこの傾斜と長ーい距離。
精神的にも体力的にも限界で、夫に喧嘩を売るも、買われずに放置される。
徳沢登山口に到着直後、そそくさとマットを敷いて、登山靴を脱いで横になる。
さて、もう一踏ん張り。
ここから2時間かけて上高地のバスターミナルまで歩く。
登山道の斜面よりずっと歩きやすい、ほぼ平坦な道を歩く。
ふと気が緩み泣きそうになる。
登ったんだ、私。蝶ヶ岳と常念岳登ったんだ。
じーん…
バスに乗って、あかんだな駐車場へ。
近くの温泉に入って、帰路に着く。
この2日間ほとんど眠れていなかったので、車の後部座席を倒して、マットを敷いて横になって寝た。
途中、1時間ほど夫と運転を後退して、その後は家に着いて起こされるまで熟睡。
あー、行ってこれたんだ。常念岳登れたんだ。
年齢的にもう登ることはないと思うし、登るとしたら別ルートで日帰りかなー。
とにかく、無事で、お天気にも恵まれ、良い山行だった。