#5 peace
好きな人たちとプレイリストを作って遊ぶのが楽しい。そして文章を書くのも、読むのも楽しい。だから好きな人と2人でそういうことをやってみようと思う。交互に選曲し合い、文字を紡ぎ合う。このマガジンは、いつかの私たちに送るプレイリスト。そして記録。
peace / Taylor Swift
僕たちには心というものがあって、その心が真の意味で「peace」を感じることはあるのだろうか。
そして、それはいったいどんなときなのだろうか。
こころというものがある、
と最近気付かされる瞬間が散らばっている。
そして、そこにはあなたがいるような気がする。
あなたがそばにいてくれるから、
こころをもつことができる。
どんな感情に揺さぶられていたとしても、その感情を認めることができる強さを与えてくれる存在に出会う。そのときから、僕はこころを取り戻す。重たい心を、まるで身体が石みたいに感じられるような心というものを。その事実には驚いてしまう、こんなにも正直に心に向き合っていいんだという事実に。自分の幼いこころに向き合うたび、どうしたらいいのか、僕にはわからなくなって、とにかく感情のあるがままに溺れては、迷い、必死にもがいて陸を探すのだ。でも陸なんてものはなくて、ただ波が落ち着くのを待つ。もがいては沈んでしまう身体を落ち着かせ、顔を上に向けては空気を吸い込み、その大海にまかせてぷかぷかと浮かぶのだ。大抵は、誰だって心の弱いところに向き合うのは、怖いもの。できれば、そんなもの知らないままで生きていたいと願うのかもしれない、その方が断然しあわせなのだから。だとしても、その恐れや疎さというのは、それは必要だという確かな証拠に過ぎない。美しさだ。そこには、苦しみがあるのだと思う。そして、その苦しみは、あなたを生かすのだと思う。
より善く生きる。
今は、ある時よりも、このこころと共に生きていけているような気がする。それは、自分に向き合って、苦しくなって、涙が出そうになって、悲しさのヴェールから抜け出せずにいたとしても、そばにあなたがいるからだ。そばに、手を差し伸べてくれるあなたがいると、信じているからだ。信じている、そして、実際にあなたはそこにいる。このことがどれほど得難く、尊いものなのか。僕は、あなたを失うまで気づくことはできないだろう。あなたがそばにいてくれることが、僕を強くすること。そのことを忘れてしまったのか、いくらかの時空を介して、僕は自分ひとりで強くなったつもりでいたことに気づく。そのことを内省する。どうしてだろう、いつも目に見えるものだけに囚われてしまう。
あたたかさ、いとおしさ、とうとさ。目に見えないものを、こころの両手の平ですくい、抱きしめる。そういうことを、していきたいと思うのに。忘れないでいたい。
誰かが、
なにかが、
社会が、
学校が、
歴史が、
意識が、
あなたの全てが、
僕の弱いところが、
心をぐちゃぐちゃにする。
でも、僕にはわかっている。
ただ待つのだ、心が静かになるときを。
そして、そこにはあなたがいるのだ。
そして、この気持ちをあなたも理解してくれていると嬉しい。僕はあなたに「peace」を与えもするだろうし、こころをぐちゃぐちゃにもするだろう。ただ、忘れないでいることだ。
きっと、大事なのは、忘れないでいることだ。
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