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#机さんの建物探訪 特撰館②
Twitterで行っているお店訪問記である「机さんの建物探訪」、今回は熊本のサンリブ系列巡礼の旅の総集編です。
サンリブシティくまなん
サンリブシティくまなん
— 🎃机さん🎃 (@TSU9E) September 14, 2024
豊肥本線平成駅近くにあるサンリブシティ一号店。
かつてはライフ館とスイング館の2館体制だったものの、現存するのはライフ館のみ。スイング館の跡地は焼肉屋の清香園とフィットネスジムのレフコが出店。(サンリブシティくまなんの専門店扱いらしい)
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サンリブシティくまなんは熊本市中央区平成にあるショッピングモールです。サンリブシティの第一号店として1993年、当時の中津丸食により開店しました。サンリブシティ(SunLive city)とは、サンリブ構想の中でも再開発地域の商業の核となる商業施設のことを指したものであり、サンリブシティを冠した商業施設はくまなん以外であれば北九州市のサンリブシティ小倉があります。それ以外では福岡県古賀市のサンリブ古賀などが名前こそはサンリブですが、サンリブシティ型の店舗として位置づけされています。サンリブシティの名の通り、当初は中津丸食直営売り場と飲食、生活用品がメインのライフ館、市道を挟みライフ館の向かい側に位置するスポーツ用品店などをメインとするスイング館の2館体制でスタートしました。(なんかイオン直営売り場が中心の本館とスポーツオーソリティを中心とする別館に分かれたイオンモール福岡伊都に近いものを感じますね。)当初はかなりの賑わいだったそうです。
しかし周辺に当時のニコニコ堂が1998年に平成地区にほど近い田井島地区のバイパス沿いにクリスタルモールはません(現:ゆめタウンはません)を開店させ、2005年には熊本市に隣接する嘉島町にダイヤモンドシティ・クレア(現:イオンモール熊本)が開店すると状況が一変し競争が激化し、2007年にはスイング館が閉鎖されます。その後はライフ館を中心とする地域密着型のショッピングモールとして現在に至ります。なおスイング館の跡地は焼肉の清香園とフィットネスジムのレフコがそれぞれ建っており、サンリブシティくまなんの専門店として扱われています。また、ライフ館北側には家電量販店のエディオンサンリブシティくまなん店が隣接しており、清香園などと同様にサンリブシティくまなんの専門店扱いです。
フロア構成は以下のようになっています。
4階:サイバーレコード(ECサイト運営代行を行うITベンチャー)
3階:メディメッセ桜十字(人間ドックや健康診断などをメインとする施設。ジェラートが美味しいらしい)
2階:衣料品・雑貨(サンリブ直営)/専門店(ゲームセンター、ダイソー、衣料品店など)
1階:食品・日用雑貨(サンリブ直営)/専門店(マツキヨ、メガネ店など)
売り場はサンリブ直営がメインで専門店の数はサンリブくりえいと宗像より少ない印象を受けました。1階の食品売り場は訪問時間が夕方だったということもありお客さんの数も多く活気はあります。水産は古閑鮮魚、青果は藤本物産、惣菜はみんな大好きおべんとうのヒライがコンセッショナリー出店しており熊本らしさを感じるところです。
マルショク健軍店
マルショク健軍店
— 🎃机さん🎃 (@TSU9E) September 10, 2024
元は大洋デパートの支店だったが火災後の経営再建のため中津丸食に譲渡。サンリブ健軍として健軍商店街ピアクレスの核店舗であったが2016年の熊本地震により建物が倒壊するなど壊滅的な被害を受け、2017年にマルショク健軍店として再出発を果たした。
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マルショク健軍店は熊本市東区の健軍商店街ピアクレス内にある食品スーパーです。以前は総合スーパーのサンリブ健軍でした。
この店舗はマルショク生え抜きの店舗ではなく、1973年に発生した火災により経営難に陥っていた大洋デパートのスーパー部門である「スーパーママ健軍店」を前身とします。当初は健軍店のみの買収の予定だったものの水前寺店も買ってくれという大洋側の強い意向により水前寺店(のちのサンリブ水前寺)も買収したという経緯があり、当時の中津丸食に銀行は融資を渋り、買収のための資金難に悩まされたそうです。結局銀行は融資してくれたそうですが、そのとき熊本の仕入れ先が「銀行も大変なのだから私たちもお金を出しますよ」と出資をしてくれたというエピソードが残されており、愛されているなマルショクと感じました。
その後1988年にサンリブ健軍としてリニューアルを果たし、健軍商店街の核、更には熊本市の東部地区の商業の核として重要な役割を果たしてきましたが、2016年の熊本地震によりサンリブ健軍は倒壊するという壊滅的な被害を受けました。その後2017年にマルショク健軍店として復活を果たします。
現在のマルショク健軍店は2017年建て替え再オープンということもあり店内は非常に綺麗です。店内はレジ側に益城プリンや七城メロンドームなどの産地直送コーナーが設けられており、地域密着という印象を受けました。青果は藤本物産、鮮魚は古閑鮮魚、惣菜はおべんとうのヒライが出店しておりいかにも熊本のスーパーだなという印象を受けます。特におべんとうのヒライで買った辛子味噌入りナスの天ぷらが美味しかったなと。
マルショク子飼店
マルショク子飼店
— 🎃机さん🎃 (@TSU9E) September 11, 2024
マルショクの熊本における第一号店として昭和42年に開店、サンリブ子飼として子飼商店街の核店舗として親しまれていたが熊本地震で大きな被害を受け2017年にマルショク子飼店として縮小再出店。雰囲気は同時期に再開店したマルショク健軍店とほぼ同じ。
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マルショク子飼店は熊本大学黒髪キャンパスにほど近い子飼商店街にある食品スーパーです。1967年に開店した歴史ある店舗で、熊本県内におけるマルショク・サンリブグループの第一号店です。1985年に総合スーパーのサンリブ子飼としてリニューアルしました。サンリブ子飼は当時の大型店における精肉部門の直営化を果たした一号店であり、熊本地区の店舗の精肉部門の効率化に貢献しました。(精肉部直営の一号店は今は亡きマルショク本妙寺店だそう) その後も子飼商店街の核として大きな役割を果たしてきましたがここも2016年の熊本地震により建物が倒壊するなど大きな被害を受け、2017年に現在の店舗に建て替えられました。
現在のマルショク子飼店は同時期に建て替え再出店したマルショク健軍店とほぼ雰囲気は同じです。ただし子飼店は鮮魚が直営であり、健軍店のように大きい産直コーナーは設けられておらず売り場面積も健軍店より小さい印象を受けました。
サンリブ巡礼の旅の感想
どの店舗も非常に地域のお客さんに親しまれているお店であり、居心地の良さ、「マルショク・サンリブ特有のマッタリノンビリ感」を感じる素敵な店舗です。熊本城や水前寺公園もいいけれど、こういったスーパーを巡ってみるのもいいものじゃないでしょうか?
参考資料
マルショクグループ社史編纂委員会 編 マルショク四十五年の歩み