大会参加賞のTシャツは「ちょうどよい」 ~ 第1回月山山麓ウルトラマラソンマラソン「完走戦」
2023年も8月に入った。
東北の短い夏、真っ盛りだ。
6月の「いわて銀河100km」リタイア(詳しくは前エントリーに)から早2ヶ月。
覚悟を決めて初のリタイアをしたものの、時間と共に「どうにかならなかったのか」「どこが悪かったのか」と心の声がフツフツと湧き出てきてなかなか収まらない。
本人的に、だいぶ悔しかったようだ。
と、他人事のように言っているものの、言うまでもなく自身のことゆえ、とにかくこの声が小さくなるまで少し付き合わねばならない。
くりかえし、くりかえし。
そんなとき、「ちょうど良い」アイテムとなるのが「大会参加賞のTシャツ」。大会参加賞はそれぞれ本当に特色があれど、概ね「Tシャツ派」「タオル派」に分かれる。このほかに地場産品、お米などのお土産があり、会場でのお振舞いも合わせて、大会参加の大いな楽しみの一つとなっている。
この参加賞のTシャツ、実は素材や作りがしっかりしているものが多いので普段使いに「ちょうどよい」。色やプリントのデザインが素敵なものだと嬉しいが、たまに「これ、どのくらいの人が着るのだろう?」という色のものがあったりして“いったん"驚くのだが、逆に考えると自身で購入するなら絶対に選ばないものでもあるわけで、試しに着てみるのに「ちょうどよい」。50を過ぎたオッサンが「ドピンク」のTシャツを「買う」なんてことは、普段着を買う上ではやっぱり無い。恐る恐るその「ドピンク」のシャツに袖を通してみるのだが、これが妙に落ち着くというか、腑に落ちる日がある。これは自身の進化なのか?!
いやいや、そんなことはあるはずもなく、今のところ外に出るときに着てみたことは無い。
他にも、このTシャツは、次の大会に向けたイメージトレーニングにも「ちょうどよい」。
大会が迫ると、昨年もらってきたTシャツをよく着る。それを身につけながら、かの地の風を思い出したりしていると、時たまその大会を疾走している自分のイメージが見えてくることがあって楽しい。
この1か月は、先月もらってきた「いわて銀河」のTシャツを「反省がてら」着ていた。
「来年こそ」
大会の借りは、やはり大会でしか返せない。
そんなこんなで、期待を込めながら向かったのが、7月9日開催の第1回月山山麓ウルトラマラソンマラソン。
舞台は山形県西川町。
フォーム改善を進め、7月のメインとして臨んだ大会だ。
コース距離は75km。
完走できれば「いわて銀河」のリタイヤ地点73.3kmを越えられる。
とにかく「完走」。
その思い一点で7:00出走。
制限時間は12時間。
いわて銀河100㎞の制限時間が14時間であることを考えると、随分ランナーに優しい大会、と、走るまでは思っていたが、実際は「そのくらいキツイ」コースだから、ということに気づくまでそれほど時間はかからなかった。
今回の主催者さんはFunTrails合同会社。代表は奥宮俊祐さん。トレイルランニング界の第一人者。そう「トレイルラン」と認識して挑まねばならないマラソンだったのだ。
ウルトラマラソンでコースのハードさを知る重要指標に「累積標高数」というものがある。コース全体を通して、上った坂の高さを足し合わせた値だ。帰宅してから分かったことなのだが、6月のいわて銀河は1384mほど、今回の月山は1524㎞となんと一割も多い(どちらも手元の時計の値)。距離は25%も少ないにも拘らずだ。「7月にフル以上の距離を走っておきたい」くらいの思いで参加してはいけなかった!
事前準備は十分に。
ちなみにこの累積標高数、国内屈指の大会は2500mを超えるというから、上には上がある。。。!
スタート時は事前の雨予報に反して晴れ模様からの出だし。その後は晴れ~土砂降りの繰り返しで、なんとも出入りの激しい、かつ低温サウナのなかを突き進むような空模様だった。7月の上旬の山形。
スタートして間もなくトラブルも発生。補給水を入れたバックパックのチェストベルトが擦り切れて全く使い物にならない状態に!とにかくこのベルトがないとバックパックが左右に大いに揺れるからどうにかしないといけない。これから70kmもあるのに。事前にチェックしておかなかったことをここで悔やんでも仕方ない。路肩にある「長いツタ」のようなものを拾ってきてなんとかしようとするも上手くいかず。。。
1つ目の給水所でロープ代わりになるものを探したところ「養生テープ」が目に入ったので、スタッフさんにお願いしてそれを長めに頂き、これを捻りながらロープに見立てて両肩のショルダーベルトに通し、胸の前で引き寄せるように結ぶことで何とか走れるようになり、一段落。
事前準備は十分に、である。
肝心の走りの方は、早くも30km過ぎには身体中に疲労が蓄積。40km手前で脚の痙攣が酷くなり、残念ながらコース上ストップ。この後は給水所毎に充分休みながらの行脚となった。厳しいコースだった。であったからこそか、持参した乾燥梅干が思いのほか痙攣対策に有効であったことや、疲労困憊の中でも脚が動いてくれる本当のフォームが見つかったりと、得るものは大きかった。
月山山麓ウルトラマラソンマラソン、とても第一回とは思えない素晴らしい大会運営だった。スタッフのみなさんの「何としても完走させてあげよう」という心意気には本当に感動したし、沿道の皆様が長い時間、ずっと玄関先で応援くださったお姿には本当に感謝しかなく、おかげさまで11時間12分43秒で無事完走。制限時間まであと47分だった。
西川町という町も素敵なところ。なんとコースの一部でもあった「湯殿山神社」と我が仙台の繋がりもスタッフの方に教わったので今度はゆっくりお参りに行きたいし、私設給水所を設けてくださった「山竹商店」さん(なんと「ビアタン」で冷たいお水を振る舞ってくださっていた!感動!!)にも再訪せねばならない。
来年は5月あたりに開催していただけないか、そんな願いを込めながら、来年の募集を待ちたいと思う。
その後は、この大会での身体へのダメージがやっと抜けた矢先、先週7/23(日)に参加したハーフマラソンで、スタート直後に左足を捻挫してしまったりと、ちょっと何やってんだ、と自身に言い聞かせる日々を送っている。
次の北海道マラソンまで早くも4週間を切ったので、ここから巻き返えさねば。
悔いのない2023年のひと夏にしたい!
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