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やってはいけない(並列接続)

しれっと書いちゃったけど、安直に真似する人が出たらいけないので注意を書いておきます。

ONUの下をハブで分岐してルータやTAを並列接続するのはダメです。やらないでください。

この構成はダメです

お前やっとるやないかい!というのはその通りで、私はやってますよ。
なぜダメ!と警告しているのかの理由がわからない人は、やっちゃダメです。『ははぁ~ん』と気付く人ならもうわかってるので、できますよね。
自分の場合、この構成をやるだけでも以下のような環境で監視しながらやってるんです。

ONUのポートをミラーして監視する

監視して何かおかしいことがないかをチェックしながら作業をします。これにはWireshark等を使用しています。

さてこの構成、何がまずいのかというと例えばVoIPのTA(ひかり電話)と、ヤマハを併用する場合のことを考えてみましょう。
TAは自分に設定されるべき情報をDHCPで取得してきて動作をはじめます。
一方、ヤマハ(RTX)側は何も設定をしていないのであれば、普通はPPPoEでインターネット接続するだけなので、これならば何も問題はありません。
ところがRTX側でNGNの機能を利用しようとして設定したり、あるいはひかり電話を使用しようとして設定したりする場合にはWAN側のインタフェースにDHCPクライアントを設定します。さて、どうなりますか?

通常のLAN上のDHCPであれば、それぞれにIPアドレスが割り振られて何も問題なく動作するのですが、NTTの光回線であればDHCPで割り振られるのは/30のネットワークで、IPアドレスがひとつだけです。要するにポイント-ポイントのIPアドレス(v4)が振られるだけなので、両方からDHCPすると、このIPアドレスの取り合いになります。やってみたわけではないので実際の動作がどうなるかはわかりませんが、着信する先が不定になるか、あるいはDHCPを多数投げすぎて回線が閉塞されるかもしれません。

なので「わかってなければやるべきではない」と理解していただけるでしょうか。

文字ばっかりでよくわからんから動画で説明しろ?そういう人は『やってはいけません』。

さらに注意が必要なのがGUI。GUIで設定して動作してるもんだから大丈夫は禁物で、GUIで設定したとしてもconfigを読んでレビューできる能力は必要だと思います。

一般の家庭ならレンタルされるルータで必要十分な性能ですし、こんなことする必要はありません。普通の人がヤマハのルータに変えたからって特に良いことはありませんよ。ストリーミングの音が良くなったとか言い出す人がいたら、もはやオカルト領域なので距離を置くようにしましょう。

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