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無線機を電話交換機に繋ぐはなし

PBXに無線機を繋ぐおはなし。一般的には特定小電力無線機(免許・資格不要)の話です。これよりも出力の大きいデジタル簡易無線局(登録・免許局)だと距離が飛びすぎるのでフロアとかホールにはあまり向かないでしょう。

無線機と電話を繋ぐというのは実は結構昔からニーズがあるもんでビジホン等にこの機能を持たせるものも存在していて、中にはVoIPで無線機を収容できるものもあります。

そんなもん要るの?と思われるかもしれませんが、ちょっとレストランとかを考えてみてください。フロアの従業員さんは無線機使ってることが多いですよね。無線機の場合、誰かがしゃべると全員が同じ内容を聞けるので一斉同報になることです。加えて、電話機とちがってボタンを押すだけでしゃべることができるので電話と比べると実に簡単なのです。もっとも、無線であるがゆえのデメリットもあるのですがそれはまた別の話。
で、オフィス側にも無線機を用意しておけばオフィスからフロアへの連絡は事足りるかもしれません。実際のところアルインコではレピータ(中継器)兼・無線機なんてものも販売しています。

これはオフィスに置くのに良さそうなんですけど、レピータという特性上、離れたオフィスに置いても意味はないので、置ける場所が限られそうです。
離れたところから電話で無線機に対して呼び出して会話できたら便利ですよね?ちょっとフロアに対して確認したいことを聞いてみるとかね。

わたしたちAsteriskを扱う人間の界隈では、SIPを喋る無線機があってくれれば超便利なんですけど、特小でそんなものはありません。ので作ってしまったわけですが詳細はうちのWikiで。

これ、実は昔からやりたくて実際、試作してたのですがハードウェアを作らなければいけないのと機種毎のケーブルを製作しなければいけないので、ちょいとハードルが高く、個人ベースで製品化するのは無理でした。そもそも、そんなに数売れそうもないしね。
でまあ、今回、ちょっと視点を変えてアマチュア無線機用のアクセサリで探したら良いものを作って売ってくれてる人が世界にはいたというわけです。
で、この話は要するにSIPをしゃべる無線機用ゲートウェイをつくったはなしでおしまい。

以下とりとめなく無線機関連の話題を。

無線機との接続ケーブルを調べてたら、特定小電力無線機でも結構ややこしい事になってたのに気付きました。
日本の無線機メーカーで有名なのはICOMと八重洲無線にケンウッドとアルインコ。アマチュア無線やってる人ならみんな知ってますよね。
でまあ特定小電力も同じようにICOM、八重洲、ケンウッド、アルインコから出ています。あとはFRCかなぁ。他にもあったら教えてください。ユーザ視点だとアルインコが結構知名度あるかもしれません。
特小機で異色なとこだとモノタロウ。

https://www.monotaro.com/p/8973/7444/

モノタロウブランドで出してますけど、これはFRCのものですね。
ちなみにamazonとかで安売りされている謎なメーカーのは買ってはいけません。日本国内法に適合してないやつが安く売られていますので、それを使うと違法になります。

特小のヘッドセットの配線方式としてはICOMとケンウッド式が多く、この両社ともに2.5と3.5のミニプラグを使うのですが、互換性はありません。ICOMは2.5がMIC、3.5がSPなのですが、ケンウッドは2.5がSP、3.5がMIC。そんでもってPTT(送信ボタン)の制御方式も異なります。ちなみにアルインコは2.5-3.5のやつはアイコム互換。
一方、八重洲は4極3.5(TRRS)が多いようです。ただし、八重洲の場合にちょいと面倒なのは同じ4極3.5であっても防水タイプの機種はネジの付いた3.5になっていることです。回路的にはICOMと「似た」方式なのですけども、そもそものプラグが違うのと、かませる抵抗値が違うのでこれまた専用のケーブルが要ります。
そんでもって最近の特小機だと、ICOMもケンウッドも3.5のTRRSになっているようです。ICOMは従来の2.5-3.5との変換ケーブルも出しているので親切。ちなみにケンウッドは2.5-3.5のタイプは特小、アマチュア無線機(ハンディ)ともに採用している機種があり、スピーカーマイクやヘッドセットは特小、アマチュア無線機どっちでも使えるようになっています。

で、今回は古めの特小機でテストしたので4極3.5のやつがどうなっているのかは不明なのですが、メーカー毎に違いがありそう。誰か知ってる人がいたら教えてください。

無線機、イベント等で利用する場合にはレンタルするケースが多いらしいですね。そらまあ、自前で買うよりも簡単だもんね。ヘッドセットとかもちゃんと互換性のあるやつを付けてくれるし。

そういや八重洲無線、なんか複雑なんですね。かつて社名がバーテックス・スタンダードになったのが八重洲にもどったんですけど、うちのVX-3は"STANDARD"ロゴ入り。今のVX-3は"YAESU"に戻ったそうです。沿革をみるとわかるのですが一時期、モトローラと資本提携しており

提携解消後に元の八重洲に戻ったようです。でもって特小機についていうと、現在の八重洲ブランドのやつはSTANDARD HORIZONになってまして

STANDARD HORIZONは船舶用もやってたりします。あれ?ただの"STANDARD"ってどこ行った?と思ったらCSRというところがディストリビュータだそうですが、型番がVXDやらFTHやらで八重洲じゃん!となるわけなのですが、これどこが作ってるんだろう?よくわかりません。

ただ、これ

と、これ

同じものよね?八重洲はモトローラに一部売却したので、こんな感じで別ブランドでやってるんでしょうか?STANDARDしかり

以上、よくわからない記事でした。

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