ちっこいクランプが欲しい
FlashforgeのAdventurer 3、後からいろいろとオプションが出てありがたいことです。
んで、ガラスプラットフォームも買っちゃったわけで、なかなか調子良いのですが1点だけ不満点が。
付属のクランプなのですがバネ式で固定しにくいのと外し方にしくじるとバイーンと飛んでいってしまうほどに強力かつ硬いんですよこれ。もうちょっと良い手はないもんかと考えたわけです。
3Dプリンタのプラットフォーム固定だとダブルクリップを使うのが割と定番ですが、Adventurer 3の場合、外箱があるため内部スペースが狭いのと経ってるシャフトとスクリューが邪魔で、ダブルクリップが入るスペースが無いんですよね。クリップのツマミ部分を取り外せばいけるっちゃいけるんですが、付け外しが面倒なんですわ。
んでまあ考えたのが、ちっこいクランプがあれば良いのでは?と思った次第。とはいえ市販品で小型のネジ式クランプは売ってなさそうなんで作ることにしました。そもそもクランプのクチの長さが10mmとかの小さいクランプなんて売ってないわけでして。もし売ってたら教えてください。
んで作るのはこれ。
材料はこちら(モノタロウのリンク)
アルミ不等片チャネル(幅18mm、高さ10mm、厚み2mm)
https://www.monotaro.com/p/6952/9539/
ビットインサート フランジ(3mmネジ用)
https://www.monotaro.com/p/4210/8026/
M3×10mmネジ
https://www.monotaro.com/p/5058/4756/
3mmネジはまあ何でも大丈夫です。
あと、厚さ1mmほどのシリコンゴムシートがあれば用意します。
アルミチャネルは20mm幅ほどで切ります。4箇所止めれば十分なので4個作ります。
ビットインサートの挿入穴は4.5mmキリで開けます。このタイプのビットインサートはもともと樹脂部品にネジこんで使うもので、樹脂部品にネジ止めするのに使うものなので金属部品に突っ込むにはちと工夫が必要です。
ビットインサートの寸法図を見るとネジ込部のサイズは4.8mmなので、このままだと4.5mm穴には入りません。
んで、どうすっかというとビットインサート側をちょいと削って径を細くします。削るのは簡単っちゃ簡単で3mmネジを入れてから電動ドリルでくわえてヤスリを当てればすぐ削れます。そもそも黄銅だしね。ただし、削る際に削りすぎないように。穴にさした時にあまり回転しないように少しキツ目になるように調整します。ネジを締め込む際に回らない程度の硬さは必要ですが、ネジの当たる先はガラスなので、それほど思いっきり締め込むわけではないため適度に硬くて回らないように入ればOKです。まあ適当にチャネルの穴にカチ込んでくださいな。
無茶をあまりしなければチャネル側にタップでネジを切る手もアリです。アルミなのでM3タップで切るのは難しくないと思います。今回、ネジを切らずにインサートを使ったのはアルミのネジ穴はすぐナメそうだったからです。んじゃあ厚いチャネルがあれば良いんじゃ?となるのですが、残念ながら厚いチャネルだと辺の小さい(10mm)ものがなかったのでインサートをカチ込むことにしたわけです。
辺がデカいとクランプの食い込み距離が長くなるので、使えるプラットフォームサイズが小さくなってしまうので、辺はなるべく短い方が良いのですよ。
てなわけで、こんなのを作ります。
できたら後はプラットフォームをクランプするだけなのですが、この時、シリコンシートを挟み込んでおけばズレにくいのとガラスを痛めないので安心です。シリコンシートはなければなくてもかまわんのですが、ネジを締めすぎてガラスを壊さないように。
んでまあ後は使うだけですが念のためプラットフォーム温度を上げて緩まないかどうかもチェックしておきましょう。
こういう部品は残念ながらPLA/ABSでは作れない。そりゃそうなんだけど。
ちなみにプラットフォーム温度はABS時で100℃位まではいくのでシリコンシートとかも耐熱温度150程度のを使ってね。
追記:書くのを忘れてました。クランプ位置、ヘッドにブチ当たらないように注意してください。造形物をぎりぎり枠内にすることはあまりない&気をつけてレイアウトするでしょうけど、校正モードだとプラットフォームの端っこを移動するので、位置が悪いと当たります。校正モードでヘッドを移動させつつクランプしていけば『逃げ』の位置がわかります。
だいたいこの辺の位置になります。
Adventurer 3、もともとは取り外し簡単なフレキシブル・プラットフォームっての売りのひとつだったけど、あれも善し悪しだったなぁ・・・。結局アレ、水平がきれいに出てなかったりプラットフォーム自体がズレちゃったりで。