見出し画像

よくある質問:過去にオーダーしたスーツと同じ生地で、追加パンツやスーツ等のアイテムを仕立てることは可能ですか?

本日はオーダースーツ店の【よくある質問】の深掘りした内容をお伝えしたいと思います。

Q. 過去に購入したものと同じ生地で、追加パンツやスーツを仕立てることは可能ですか?
A.在庫がある場合、追加でパンツやスーツをお仕立てすることは可能です。ただし、生地は製造ロットによって染まり具合が異なるため、全く同じ色にはならない場合がございます。特に、古いジャケットやスラックスに合わせて着用される場合には、お勧めできません。また、お持ちのスーツが経年変化やクリーニングによる変色で色味が異なるケースがほとんどです。そのため、スペアパンツやベストについては初回ご注文時に併せてご検討いただくことをお勧めいたします。

まず、このようなお問い合わせをいただく場面として、以下のようなケースが考えられます:

  • ジャケット&スラックスのみをオーダーしたが、後から「ベストも作ればよかった」と感じた場合
    または、同じ素材でスペアパンツを作っておけばよかったと後悔された場合。

  • スラックスが破れてしまい、追加でスラックスを作ればスーツとして再び着られる場合

  • とても気に入ったスーツで、もう一着同じものが欲しい場合

このように、理由はさまざまですが、どれもお客様がスーツを長く愛用したいと考えている気持ちが伺えます。


生地の在庫があれば追加で作ることは可能です。

在庫切れになることはあるの??という事になるのですが、基本的にオーダースーツの生地はシーズン物が殆どで、一部ネイビー無地とかの定番のクオリティでシーズンが変わっても継続して取り扱う事もあります。しかし殆どはそのシーズンで在庫がなくなると考えていたほうが良いです。人気の記事品番・色は新しく生地見本帳が届いて一か月後くらいには早期完売してしまう生地もあるほどです。

生地の在庫があったとしてもお勧めできないのは何故?

追加のパンツやスーツを仕立てることは可能ですが、以下の2つの理由からお勧めできません。

  1. 生地の色ぶれ
    生地の色合いは、製造時期や環境の違いによって微妙に変化します。これを「ロット差」と呼び、染色時の水温や染料の濃度、湿度など、さまざまな要因が色味に影響を与えるため、同じ品番の生地でも色が完全に一致しないことがあります。

  2. 既存スーツの劣化・変色
    長期間使用されたスーツは、経年変化やクリーニング、紫外線による影響で色味が変わる可能性があります。また、日光や摩擦で生地の質感に変化が生じ、部分的に色が薄くなることもあります。そのため、新しく仕立てたパンツやジャケットと既存スーツを組み合わせると、色や質感の違いが目立つ可能性があります。

スペアパンツの追加はスーツの寿命を延ばす賢い選択
購入時には価格が気になるかもしれませんが、スペアパンツを追加することでスーツ全体の寿命を延ばすことができます。スペアパンツは、通常オーダースーツ価格の35~40%程度の追加費用で作成可能です。寿命が延びることを考えると、長期的には経済的な選択と言えるでしょう。

スペアパンツを活用する際の注意点
また、スペアパンツを活用する際には、着用の仕方に少し工夫が必要です。2本のパンツをお持ちの場合、交互に着用するのが理想的です。そうすることで、ジャケットとパンツの劣化スピードを均一に保つことができ、全体的な統一感が保たれます。一方、1本が傷んでからもう1本を履き始めると、色や質感の差が目立つ可能性があるため注意が必要です。


以上のように、オーダースーツをより長く、美しく楽しむためには、初回のご注文時にスペアパンツやベストをご検討いただくことが大切です。追加でお仕立てすることも可能ですが、生地の在庫状況や色味の違い、既存スーツの経年変化などを考慮すると、初回の段階でトータルコーディネートを整える方が、結果的に経済的で満足度の高い選択となるでしょう。

私たちはお客様一人ひとりのライフスタイルやご要望に寄り添い、最適なご提案をさせていただきます。オーダースーツは、ただの衣服ではなく、お客様の個性や魅力を引き立てるパートナーです。ぜひお気軽にご相談ください。

いいなと思ったら応援しよう!