【読書記録】逆ソクラテス
基本情報
タイトル:逆ソクラテス
著者:伊坂幸太郎
刊行:2020年4月
出版社:集英社
カテゴリー:短編小説 5本
読んだ月:2021年6月
物語要約
小学生が主人公の短編小説が5本。小学生の日常にある貧乏、いじめ、虐待など、問題に対して、それぞれの主人公なりの答えを見つけていく物語。時に先入観に流されそうになるが、それぞれの突破力で解決を目指していく。
読み始めたきっかけ
軽く合間に読める本。ということで短編小説を買いました。
感想「面白いかつ、自分を振り返るきっかけになった」
・それぞれのタイトルに物語のコンセプトが掛かれている。例えば逆ソクラテスでは、”「無知の知」でなく、先入観を持って決めつける”というような意味合い
ソクラテス →「無知の知」
オプティマス →「私にいい考えがある」
ワシントン →正直者が徳をする
子ども達が非常に優秀!ソクラテスやドン・コルレオーネなんて、よく知っているな!渋いよ。しっかり芯がある小学生がいるのか?と思うけど、小学生ならではの問題に立ち向かっていくところがまた面白かった。
アンスポーツマンライクのバスケシーンの描写と、現代の描写が重なった時には鳥肌が立った。1歩を踏み出す勇気を感じた。
小学生時代の話も非常に面白いのだが、大人になった時に現状を振り返るのが、何とも哀愁がある。特に「スロウではない」の主人公の司が、雄太の現状を聞いているシーンが自分と重なり、じんわりきました。