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うちにはコーヒーミルがある

わーい、1日坊主にならずに済みました。


昨日家に帰ってから、寝る前だというのに、なぜか「コーヒー飲みたいなぁ...」という気分になった恋人氏と私。

というのも、半月ほど前に大好きなカルディがコーヒー豆の半額セールをしており、その時に買った人生初のコーヒー豆を私は未開封のまま、数週間持て余していました。

袋に入ったまま、忘れ去られているカルディブレンド。
あの日私にワクワクとソワソワを提供したあと、触れてももらえないカルディブレンド。

あ、流石にかわいそうだなぁ、いい加減飲んであげないとなぁ、と思ったわけです。
カルディでもらえるあの味が飲みたくて、コーヒーシュガーまで買っているのでね、飲まなきゃもったいない。


うちにはコーヒーミルがあります。恋人氏のものです。

そもそも数ヶ月前に、恋人氏が近所のコーヒー屋さんでいろんな豆を買うほどコーヒーにハマり、トルココーヒーも飲みに出かけ、いよいよ粉末を入れるだけではもの足りなくなった恋人氏は、ある日コーヒーお楽しみグッズを買い揃えていました。

だからコーヒーミルだけじゃなく、なんかよくわからないブラシと一緒になった計量スプーンもあるし、トルココーヒー用?の鉄っぽいちっちゃい手持ち鍋(インテリア小物かと思った)もあるし、アルコールランプもあります。

あと、口の細いやかんもあります。
ティファールじゃ淹れられないらしいのです。


私はあまり恋人氏の持っている道具類に触らせてもらえないのですが(壊すから)、昨日は珍しく
「豆挽いてみる?」と声をかけてくれました。

嘘。ばぶ(赤ちゃんの意)だと思われているので、
「コーヒーがりがりしてみる?」と聞かれました。


言わなきゃよかった。はずかしい。

「コーヒーがりがりしてみる?」
「え!するー!」
「どのくらいで挽きたい?」
「すっぱくないやつ!」
「じゃあ、このくらいだね」

(なんかミルの金具をガチャガチャする恋人氏)

「どうするのー?どれくらい入れるのー?」
「計量スプーンで一杯がカップ二杯分だよ」
「これだけでそんなに?」

(豆をスプーン一杯持ち上げる私)

「粉でね」
「え、わかんない」
「まあ、豆だと一杯半くらいかな」
「わかった!」
「...」
「......」

(超真剣な私)
(計量スプーンからミルに豆を入れるのがなかなか難しい)
(豆が転がって逃げる)
(は?むずかしすぎでは?)

「...不器用か」
「入れるとこちっちゃいんだもん...」
「じゃあ、ガリガリして」
「わーい!」

(ご機嫌にガリガリ回す私)
(回し続ける私)
(意外と固くて、ガッガリッガガッみたいなリズムになる)
(回らん)
(腕が疲れてきた)
(え、まだ半分も減ってないんですけど)
(あー、右腕やば、つかれてきた)
(左手に変えたけど、うまく回せなさすぎ)
(は?)

「飽きてきたやろ」
「...減らないんだもん」
「ザコだなー、そういうとこだよね、ザコでぴよなところ」

(黙々と回し続ける私)
(コーヒー一杯飲むのに苦労がすごい)
(500円払うからもう飲みたい)
(あ、ちょっといい香りしてきた)
(これ極細にせんかったらよかったんちゃう?)
(でも酸っぱいの飲むのやだなー)
(飛び出す豆のカケラ)
(カケラを見つめる私)

「豆のまま食べてみても平気?」
「まずいよ?」

(パクッ)
(ゥベェエエエエ)

「だから言ったじゃんww」←マジ草みたいな笑い方

(だってコーヒービートおいしいじゃん)
(おいしいかもって思うじゃん)
(おいしそうな匂いしてきたし)
(ねーまだー?)
(あ、でもあとちょっとだ!)
(がんばるぞ!)
(ガリガリガッガリッゴッリガッガガガッゴッ)
(あーーー飽きーーー!!!)

「終わった!!!」
「じゃあ、ペーパーをこっちに折って、そこはあっちに折って」
「こう?」
「で、セットして」
「した!」
「で、粉を一杯分入れて」
「...余ったよ」(半分の苦労で済んだのでは?)
「まあ、残しとこう。じゃあ、お湯をほそーく出しながら、500円玉くらいの円を描いて!」
「おっけー!」

ジョボーーーー!!!!!

「は!?むず!?え!?細くならなくない!??!」
「へったくそwwwwwwwww」←爆笑
「え?うそだー」

ジョバーーー!!!!!

「え!?!?なんで!?!?」
「ちょっとwww貸してごらんよwww」
「え、絶対無理だよ」

ガシャーン、バン、ゴロン
(2人してわちゃわちゃした結果、恋人氏の手がドリッパーにあたり床に粉をぶちまける)
(中略)
(気を取り直して)

さらーーーーーーっ

「えっ、スマートや...なんでや...」
「このくらいほそーくするんやで」
「しとるやで!!むりやもん!!」
「はい」
「えー、できるかな」

ジョボ、ジョボボーッ、ジョーーー!!

「むりーーーー」
「 wwwなんでなんwww」
「あーできませんわー、やかんの口が太い」
「充分細いよw」

(諦めてドバドバ入れる私)
(ドリッパーに溜まりまくるお湯)
(減らなさすぎるお湯)
(一滴ずつおりこうに落ちるコーヒー)
(焦れる私)

「これ、ドリッパーひっくり返しちゃダメ?」
「じゃりじゃりになるよ」
「(+д+)」


たのしく生きます