業務プロセスをリノベーションする

業務プロセスをリノベーションする

freee"マジ価値"meetup!@東京#3で発表の機会をいただいたので、今やっている業務改善の仕事を少し整理してみました。

CAPDoという概念はPDCAに比べると知名度は低いですが、業務改善の流れを考えるとこちらの方がしっくりとくるので、私のコンサルティングパッケージはこちらをベースに設計しております。

この改善サイクルを回す上で一番重要なのは、もちろん最初のプロセスである”Check"です。私のコンサルティングの中でもここが最もエネルギーと時間を使う部分です。

業務をうまく回す上でのベストプラクティスは、毎月のように発行されるビジネス書の中にいくらでも溢れています。しかし、多くの場合それを自社の業務改善に活かせないのは、現状を把握することができていないからだと私は考えています。

自社の現状を把握し、見える化しなければそもそも業務改善のスタートラインに立つことができないのです。

そして、自分たちの欠点には意外と気付かないものなので、自分たちだけで”Check"をやろうとしても中小企業ではなかなか難しいのが現状です。だからこそ、私のような「コンサルタント」という職業が存在し、外部の人間が客観的にヒアリングし、整理することで初めて実態が見えてくるのではないかと思っています。

企業を取り巻く環境は常に変化しています。最初はきちんと組み立てられた業務プロセスであったとしても、時とともに実態と合わなくなったり、前提条件が変わったりして、制度疲労を起こしてしまうものなのです。

日本企業の良くないところは、そこで「頑張ってしまう」ことです。トラブルが起こる原因の多くは個々人のスキルではなく、仕組みにあることがほとんどです。不具合を現場の頑張りで何とかするのではなく、「現状に合わなくなっている業務プロセス」と向き合い、原因を追及し、しっかりと改善をすることが重要なのです。

プロセスイノベーションという言葉がありますが、そこまで抜本的な改革をしなくとも、骨組みはそのままでちょっと作り直す(リノベーション)ぐらいの気持ちで取り組めるとちょうどいいのではないでしょうか。重要なのは「常に改善サイクルが回っている」という状態にすることなので、とにかく現状分析をしっかり出来ることにすることがすべてのスタートなのです。

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武内俊介@業務設計士
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