ワークフローシステムの限界
こんにちは、BYARDの武内です。
4月は入学式や入社式など新しい門出の時期であり、新しい環境に飛び込んでいく人も多いことでしょう。
BYARDはまだ駆け出しのプロダクトですが、22年10月にローンチしてから半年間で予定していた金額を大幅に上回る契約をいただいており、本当にありがとうございます。4月以降もしっかりと機能のアップデートを行いながら、皆さんに価値をお届けしていきます。
さて、今回のnoteはワークフローシステムの限界についてです。
1.ワークフローとワークフローシステム
業務の一連の流れのことを「ワークフロー」と呼ぶことは多いと思います。
そして、「ワークフローシステム」と呼ばれる分野にはたくさんのプロダクトがあり、また、経費精算や労務などのツールはもちろんのこと、slackなどにもワークフローと呼ばれる機能が実装されています。
ただ、ワークフローシステムの説明は以下のようになっています。
「ワークフロー」は、リソース(資源)を体系的に組織化した反復可能な業務活動のパターン、つまり、業務のプロセスそのものであると説明されています。一方で、「ワークフローシステム」になると急に範囲が狭くなり、「電子申請・承認システム」「電子稟議システム」になります。本来は業務プロセスの一部でしかない「承認」という部分だけにフォーカスが当たってしまうのです。
本来、ワークフローシステムは、申請や電子稟議のために作られたわけではないはずですが、現在提供されている機能レベルでは、それぐらいしか使い道がない、という状況です。
ワークフローシステムを使って業務処理を回している会社もあるのですが、提供されている機能が承認プロセスの方に偏りすぎているため、分岐の条件を厳密に定義する必要があったり、ステップを事前に詳細に定義しなければいけなかったりして、柔軟性がなくなり、結局Excel/スプレッドシート管理になってしまうという場面を何度も見てきました。
ワークフローシステムでは、ワークフロー全体は管理できないという笑えない現実がここにあります。
2.ワークフローではなくストリーム
このような事情もあって、BYARDでは「ワークフロー」という言葉をあえて使わないようにしています。本来の意味での「ワークフロー」をコントロールするためのプロダクトではあるのですが、「ワークフローツール」と混同されると困るからです。
BYARDでは、「業務プロセス」という言葉を用いて本来の意味での「ワークフロー全体」を対象範囲にしつつ、プロダクト側で提供している概念を「ストリーム」と呼ぶようにしています。
もともとは私がアローダイアグラム(PERT図)から着想を得て、考えだした形式なのですが、いわゆる「ワークフロー」を「ワークフローとは呼べない」という制約は本当に苦しかった時期もありました。
エンジニアの方々にはある程度馴染みがある「ストリーム」という言葉ですが、バックオフィスをメインターゲットとするBYARDで、この言葉を用いるべきかどうか、というのは社内でも議論はありました。
結局、カタカナ言葉にしてしまって、何度も使っていくことで浸透していくだろうということで、BYARDでは言葉の説明なども書き添えた上で「ストリーム」という言葉を使っています。
申請、承認、稟議のためのシステムはもちろん必要ですが、それは業務プロセス全体から考えれば、ほんの一部にしか過ぎません。
電子稟議システムに成り下がってしまった「ワークフローシステム」を「ストリーム」という概念で再定義する。BYARDにはそういう側面もあるのです。
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