大学に一銭も払わずに卒業した男の話
4年間通った京大を卒業した。
コロナ禍はあったが充実した大学生活だったように思う。おそらく、大学を卒業するのは人生でそう何回もはないだろう。ましてや、大学に「一銭も払わず」卒業するなんて、きっと最初で最後だ。
だから、ここに記録を残そうと思う。
初めに言っておくが、私の辿った流れには再現性はない。
つまり、今高校生で、「できるだけお金を払わずに大学に行きたい!」という人の参考にはならないのだが、どうか許してほしい。
いや、少しは参考になるように頑張って書こう。きっとそうするべきだ。見る人いないかもだけれど。
4年前。桜がすでに散ってしまっていた鴨川を横目に、私は京大に入学した。
時計台周辺には所狭しとサークルや部活の立て看板があり、陽キャな京大生に話しかけられては、ビビりまくりながら誘いをその場で全部断っていたのを思い出す。
今となっては、自分たちが「立て看がたくさんならんでいた京大」を目撃した最後の世代となってしまったのだが、その時はそんなことなど知る由もない。
本題に戻そう。たいていの大学には「入学金」というものがある。これを払わなければ入学できないのだが、これがそこそこ高い。京大は40万だった気がする。
自分は、まずこれを払っていない。
正確に言えば、京大側には私の口座から入学金が振り込まれている。が、その金は自分の(自分たち家族の)お金ではなかった。
さらに言えば、併願していた私立大学には全落ちしたので、「押さえておく」ために払った入学金も0円だったのだ。(良い子はマネしないように!)
タイトルが、京都大学に~ではなく、大学に~となっているのは実は上記のような事情があったためだったりする。
続く