リバースモーゲージ(高齢化社会の選択肢)
リバースモーゲージとは
自宅やマンションなどの家を担保として融資を受け、死亡時までは金利を支払い、元本は相続人が現金にて返済するローン。相続人は、家を売却して返済することが多い。
金融機関により条件は異なるものの、概ね50歳以上の方が利用できる融資。
利用目的
定年退職時、住宅ローンの残債があり、その返済に充てる。老後の生活費など・・・
元金の返済(家の売却)は死亡時。自宅を終の棲家とできる。
子どもが自宅を相続することが年々減り、リバースモーゲージの相談を受ける機会も増えています。
懸念点
売却 > ローンとならない場合は、相続人が不足分を補う必要がある。
売却代金を超える返済義務がない、ノンリコース型という商品もあるが、いずれにせよ、子どもが自宅を相続することはできなくなる。
専門家としての役割
人生100年時代、リバースモーゲージを検討する人、検討せざるを得ない人が増えていくことは間違いない。
家族・財産構成などを踏まえ、各種の検討をした上で、利用するか否かを決定する。
その決定をする上で、リバースモーゲージの制度を体系的に理解し、不動産の運用まで相談ができる専門家が少ない。
記事には、売却(中古住宅)市場の整備にも触れられていますが、不動産業界に身を置くものとしては、包括的な提案ができる存在であり続ける必要がある。
自身への戒めとして、この記事を取り上げます。
2021.8.14 日経新聞 朝刊