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“餅屋 は 餅屋” “アーティスト は アーティスト” “マーケター は マーケター”そして『こんな感じ』

“餅屋は餅屋”という言葉がある。

「物事はそれぞれの専門家に任せた方がいい」

といった意味だが、なぜ?餅屋なのだろうか?

諸説あるが、概ね語源は次のようなものだ。

江戸時代は、年末になる近所の人々が集まって、杵と臼を使って正月用の餅をついていた。

しかし師走は誰しもが忙しく、下準備も大変なので、【“餅つき”出張業者】に頼むようになった。

「素人が忙しい時間を削って餅を作るより専門家に頼んだ方が美味しいし、早いし、楽だ。」

私は“アートプロデューサー”の端くれであるが、

この“アートプロデューサー”としての経験は、どんな業種・業態におけるビジネスプロデュースにも必ず役立つものと思っている。

【アート作品】を“世に知らしめていく”というプロセスは、多岐・多様で様々な知識・経験が必要となる。

プロモーション、PRなどのマーケティングやブランディングをどのように行っていくか?ということでもある。

当然のことではあるが、ビジョンやプランを策定してひろめることが上手くいったとしても、【作品内容】【品質】【コンテンツクオリティ】が伴わなければ、人(ファン)はすぐに離れて行ってしまう。(逆もしかり)


【アート】というものは、人の評価が分かれるものが多い。

そして、万人にとってよい【アート】が、“よい作品”というは限らない。
アーティストが“最高の出来”と思ったものがヒットする訳でもない。

アーティストは、方向性や作風がどうであろうと、常に作品を“創造し続けていくこと”が求められる。

この“創造し続けていくこと”いうのは、想像以上に大変なのだが、アーティストがアーティストたり得るのは、作品をつくり続け、発表し続け、“創造し続けていくこと”ことでしか、実現できない。

アーティスト活動を続けていくには、中途半端な覚悟や作品では、市場は受け入れてくれない。

アートプロデューサーは、時としては“残酷”で、アーティストのアイディア自体が素晴らしいとしても、世の流れや大局から見て “違う” “微妙だ” と感じるものは、容赦なく切り捨てなければならない。

“森も見て木も見て”、全体をうまく調整して、アーティストを広める活動を推進していくことが重要な役割だからだ。

アートプロデューサーは、時としては“暖かい人”“同志”でもある。

アーティストのモチベーション維持・アップにむけて、
何かの“ヒント”をつかめるように、

【課題】を与えたり、

一緒に何か新しい【体験】をしたり、

異業種の人との【会合】を行ったりして、

“人々の心を動かす”ものを届け続けられる“感性”を養っていくサポートもする。

当然のことではあるが、ビジョンやプランを策定してひろめることが上手くいったとしても、【作品内容】【品質】【コンテンツクオリティ】が伴わなければ、人(ファン)はすぐに離れて行ってしまう。(逆もしかり)

“厄介な奴(COVI)”によって、世界中のアーティストは

“ライブ” “イベント”“展示会”等の開催方法

制作活動やプロモーション活動方法

新しい“生活様式”に対応できる【発表の場】【表現方法】を模索している最中だ。

アーティストは、創造性を高めるための活動に注力し、作品を制作し表現し続けることが本来の役割だ。

【アーティストとしての活動には直接関係しないこと】

【アーティストが直接やるべきではないこと】

は、絶対に、アーティスト自身が、このような活動に時間を割くべきではない。

Withコロナの今だからこそ特に、“餅屋は餅屋”の発想で各専門家とのチームを作って活動すべきだ。


また、ただでさえ伝えるのが難しい

“こんな感じ”の写真が欲しい』
“こんな感じ”の音楽が欲しい』

といった『 “こんな感じ” 』の認識を、アーティストとプロデューサーは一致させなければならない。

そして、プロデューサーが通訳となって各関係者に説明していかなければならない。

“こんな感じ”』の捉え方は十人十色・千差万別なので、関係者が増えれば増えるほど認識を一致させるのは難しい。

リモートワークになると更に『“こんな感じ”』を伝える難易度が高まる。

この『“こんな感じ”』の通訳というのもプロデューサーの腕の見せ所である。

制作の依頼が増えれば増えるほど、雑用も増える。

それらに対して、プロデューサーはアーティストの代理人として、適切に、即座に、正確に、対応していく“事務処理能力の高さ”が必要になる。

スピード感を持って、的確に、計画的に“テキパキ”と次々と対応していかねければならない。

当然、“餅屋は餅屋”の発想で、プロデューサーが各メンバーに作業依頼をする。

ここでも『“こんな感じ”』を正確に伝えていかなければならない。


アーティストに専念させるためにも、アートプロデューサーには様々なスキルや経験が必要になってくるは当然のこと。

それだから ”楽しく” ”やりがいがある” 仕事だ。

そして最高に嬉しい瞬間は、アーティストの作品・パフォーマンスを観た人から

「ありがとう」の言葉をもらえた時だ。



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