ビジネス・プロデュース? プロジェクト・プロデュース? プロデューサーって偉そう?
イノベーションを阻止する要因は?
何か新しい事に取り組むと、必ずといっていいほど批判を受ける。
批判する側には批判するなりの古い”常識“があって、新しい事に取り組むことは、自然とその”常識“を覆すことになるからだろう。
では、全員が賛同するような事業が成功しているだろうか?
“全員が賛同するアイデアは面白くない”
“このアイデアはパンチ不足で普通でしかない”
としか思えない。
真面目な人たちは、どうなるのか?ある程度予測ができて、過去の成功事例があって効果がみえることにした手を出さない場合が多い。
前例があることしかやらず、変化を嫌い、予定を重視し状況変化に対応できない。
残念ながら、いまの日本企業・組織の多くは、保証がないものに対してリスクを負う覚悟があるようには見えない。
「顧客第一主義」 「みんなのため」 「人のため」に“いいことをやる”と思い込んでいるので、
【他人から評価されて当然】
【他人に過剰に期待する】
といった傾向が強く、
【これくらいは大丈夫】
と“傲慢”とも思える論理がまかり通るようになりがちなのではないだろうか?
「会社の“常識” 世間の“非常識」と言いながら、組織内の個人は自覚症状なしに、組織内“常識”に埋没している。
これは【外部への貢献ではなく自己複製の原理】で動いているだけのこと。
現在の組織においては“異論”を唱えるとただの反抗している人間や抵抗勢力とみなされてしまうことが多いと思うが、その集団思考型を変える為には“異論”が必要だ。
人の作る組織にとって、言われたことしか実行しない部下は役に立たないどころか組織の命取りになる。
こういうタイプの人間が増えれば増えるほど、その組織は発展していく力を失っていく。 (By ジーコ)
“誰かのジレンマ”に気づく
【ジレンマ】とは?
二つの相反する事柄の板挟みになること。
ある問題に対して、2つの選択肢があって、どちらを選んでも何らかの“不利益”があるので態度をきめられない状態だろう。
「こんな仕事嫌だ。こんな会社嫌だ。 でも、、、辞めたら収入無くなるし、、、。」
私も、このジレンマに悩んだひとりだが、
「諦めることはいつでもできる。諦めないのは今しかできない。」
「将来やりたいこと、叶えたい夢が”今”できるかどうかなんて全く関係ない。夢は笑われるくらいがちょうどいい。」
と思いたって長年勤めた会社を辞めた。
世間では、それぞれの人が勝手に、まわりの人たちの反応を読み合った結果として行動をとり合っている。
自分が本当に望んでいることと、ほかの人たちはこう思っているだろう思い込んでしまったことが食い違ってしまっている。
多くの社内の会議においては、上位者の意見に反論がでない。皆メモを取るため、発言者以外は下を向いている
「違うと思うけどな、、、。どうせ上司の意見できまるんだろう?みんなが賛成だろうから、周りの様子に合わせよう。」
“異論を唱えられる組織”、“多様性がないと許されない組織”に変革していかなければ、“独自の世界観”よりも、ありふれた「そこそこ売れる」といったモノに走ってしまう。
新しいプロジェクトを行うにあたっての“プロデューサー”の大きな役割のひとつが、
この“誰かのジレンマ”に気づいて、その“ジレンマ”の解消に向けて、その背景にある構造的な問題を考えてアクションを起こすこと。
“6W2H”
大きな役割のもうひとつは、極めてシンプルなことだが、【 6W2H 】の要素を明確にすることだ。
Why・・・・・(なぜ?趣旨は?)
Whom・・・(誰に対して?ターゲットは?)
What・・・・(何を?実施内容は?)
How・・・・・(どうやって?実施のための手段は?)
Who・・・・・(誰が?事業主体は?)
When・・・・(いつ?実施日時は?)
Where・・・(どこで?実施場所は?)
How much(いくらかかるの?予算は?)
すべてのプロセス、担当領域において
『誰にとっての、“どんな問題”を“解決”するのか?』
『誰に対して、“どんな価値”を“提供”するのか?』
が明確になってこそ、担当者全員は“腹落ち”して理解する。
若かりし頃に、ある先輩からアドバイスされた。
「担当者が“不安だったり” “迷っていたり” している【どうすればいいかわからない】時に、【どうすればいいかを見つけようとする構え】が無くて、“他人事”としか思っていなくて、“自分事”になっていないんじゃないの?」
「“知らなかった”ということは部下から報告をする必要の無い人間と判断されたことで“無能の証拠”と捉えるべきだよ。」
どんなに小さなプロセスであったとしても
【 Why(なぜ?趣旨は?)】から【 6W2H 】を考えることが重要。
“不”の解消がビジネスになる
“不満” “不安” “不快” “不便” などを発見し、それを解決する商品・サービスを創造する。
この“不”の解消がビジネスに繋がるというのは誰も発想できることだろう。
プロジェクトは基本的には “やりたい人”が集まってやるものだが、“やりたい人”だけでは実現できないものがある。
そこは“やれる人”“できる人”の力を借りていくべきだ。
【 What(何を?実施内容は?)】の難易度が高くなればなるほど、“やりたい人”だけでやることは難しくなる。
【 Who(誰が?事業主体は?)】を決めないままに【What】【How】をどんどん進めていくのは“絵に描いた餅”にしかならない。
実に“燃費が悪い”“無駄なエネルギーの発散”だ。
シェアリングエコノミーの時代なのだからこそ、人材・能力も“餅屋は餅屋”と考えるべき。
“ジョブ型雇用” “副業解禁”へ移行している社会なのだから、プロジェクトの正規構成員でなくても参画できるようにすればいい。
しかしながら、“ノウハウ”や“アイデア”というものは、タダではない。
プロデューサーは、軌道修正をして、“やれる人”との連携に導くことも大切な役割だ。
そして最も大切な考え方は?
そしてプロデューサーは、エネルギッシュで、ハツラツとしていて、話が面白く、周りに“元気”を与えなければならい。
高いつもりで低いのは教養 低いつもりで高いのは気位
深いつもりで浅いのは知識 浅いつもりで深いのは欲の皮
厚いつもりで薄いのは人情 薄いつもりで厚いのは面の皮
強いつもりで弱いのは根性 弱いつもりで強いのは我
多いつもりで少ないのは分別 少ないつもりで多いのは無駄