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R&Bとソウル・ミュージック⑮超必聴盤「The Soul Clan」

1966年
ソロモン・バーク、オーティス・レディング、ウィルソン・ピケット、ドン・コヴェイ、ジョー​​・テックスによって結成されプロジェクト
「The Soul Clan」

ソウル・クランのアイデアは2年近く検討された。アラバマのバーミンガムに土地を購入する。テキサスにモーテルを購入する。アメリカ全土に広がる、独立した黒人のビジネス帝国を作りあげるなど、彼らには様々な計画があった。彼らはアトランティックに100万ドルの金を要求したが「少しばかり未熟だった」とソロモン・バークは言う。

ピーター・ギュラルニック著「スウィート・ソウル・ミュージック」P320 

「ソウル・クラン」という名称は、元々はソロモン・バークのイギリス公演の宣伝文句で、洒落の利いた言葉遊び程度のものでした。
しかし、彼らにとってはクー・クラックス・クラン(K.K.K)を覆しいという深い思いも込められたものだったのです。


1967年12月10日のオーティス・レディングの死を契機に、彼らはレコーディングを行いました。

<最終的なメンバー>
ソロモン・バーク、アーサー・コンレイ、ドン・コヴェイ、ベン・E・キング、ジョー・テックス

実際には全員がスタジオに集まることなく、ドン・コヴェイがボビー・ウーマックと協力してバック・トラックを作り、それに合わせて、それぞれのアーティストが別々にレコーディングを行いました。


アッパーなA面『Soul Meeting』は1968年7月R&Bチャート34位を記録

B面の『That's How It Feels』はバラード


ソロモン・バークは、セールスが伸びなかった理由をジュリー・ウェクスラーの腹黒の考えによるものと主張しています。

「ソウル・クランは意図的に潰されたんだ。おれたちは一つの勢力構造になりつつあったからね。ソウル・クランとしての俺たちの興味は金融帝国を築くことにあった。それが判明した途端に潰されたというわけさ」

ジュリー・ウェクスラーは、いつものソロモン・バークの大法螺だと笑い飛ばしたそうです。


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