「悪気はなかった」という人とのビジネスは難しい
またまた日本郵政グループで不祥事が発生した。
「かんぽ生命保険の不正販売と隠ぺい」
「ドコモ口座を経由した不正出金の被害多発」
ゆうちょ銀行の口座から電子決済サービスを通じて不正に貯金が引き出された問題が発覚。
被害者への補償や情報開示が遅いなど、対応の不味さばかりが露呈されている。
不祥事発覚の都度 「再発防止策を徹底します」
というお決まりの謝罪会見を繰り返しているだけで、改革どころか以前よりも劣化が進んでいるように感じる。
私は日本郵政グループが抜本的な改革を行われない限り、同種の不祥事を繰り返すとしか思えない。
そもそも企業として存続していることが不思議なくらいだ。
以前投稿したブログ(お時間ある時に御覧ください。)
「殺すつもりはなかった」と弁解する殺人者
「騙すつもりはなかった」と弁解する詐欺師
「つい魔が差してしまった」と弁解する政治家
刑事事件を起こした人々は社会的制裁も受けることになる。
SNSで“誹謗中傷”を繰り返す人や、過剰としか思えない”マスク警察“といった人々の出現は後を絶たない。
他人を傷つけたりした犯人として発覚した場合には、
「良かれと思ってやった」
「悪気はなかった」
といった弁解をするだろうし、何も問題は解決しない。
「悪気がない」 「悪意はない」という認識であってたしても、その人には“善悪”の判断ができていないので、同じ過ちを繰り返すと考えるほうがリーズナブルではないだろうか?
1.私がサラリーマン時代の同僚の X君の事例
私の転勤することになったので、X君への引継ぎもかねて、担当企業を訪問した時の話だ。
私は、従業員の福利厚生の一環としての“投資勉強会”開催しての講師を担っていた。
小生「転勤を命じられたものですので、後任にあたる X を紹介に参りました。次の講師は彼にやってもらいます。」
① α社でのX君の“たとえ話”
小生「前回私が講師をやらせて頂いた時と同じで、彼にも“難しい専門用語”は使わないように言っています。」
先方「ありがとうございます。前回は入門編でしたので、今回は中級編ですね。」
X君「そうです中級編になります。若干“難しい”点も多くなりますが、チンパンジーには理解できるけどゴリラには理解できないようではいけないので、ゴリラにもわかる感じでやります。」
先方「・・・ゴリラですか、、、」
従業員を”ゴリラ”に例えられた人事重役は、どんな気持ちだっただろうか?
② β社での講習会事前打合せの席で
小生「今日は次回講習会のテーマについての打合せですが、当方の案を講師になるXから説明させて頂きます。」
先方「よろしくお願いします。」
~X君の説明が進んでいた途中で、先方の部長がアイデアを提案した。~
部長「、、、ちょっと長くなったけど、私はこんな感じで思ってる。」
X君「ありがとうございます。話が横道に反れたので元に戻しましょう。」
課長「(ボソッと)・・・横道、、、(呟いた)」
~気まずい空気が流れた。~
X君は何事もなかったかのように話し始めた。
翌日、α社・β社から私の携帯に電話があった。
「転勤前でお忙しいでしょうが、Xさん以外の講師でお願いしたいのですが、お願いできませんか?」
2.N先輩からのLINE
私がフリーランスになって数か月後、定年延長嘱託社員として働いているN先輩からLINEが来た。
N先輩「元気?先日貴方と一緒に行っていたH病院に行ってきて、貴方のことを話してきたよ。今度一緒に行かない?」
小生「H病院にとって、●●会社(私が以前いた企業)の私だから価値があるのであって、フリーランスなんて必要ないですよ。N先輩にとって私と一緒に行くことにメリットあるんですか?」
N先輩「僕にメリットなんてないよ。貴方が苦労しているだろうから連れて行ってあげようと思って。」
小生「苦労してませんからお断りします。」
N先輩「そうか。貴方の為になると思っただけだよ。他人の好意は素直になるべきじゃないかな?」
私から「苦労しているので」とお願いしたのなら理解できるが、お節介でしかないと感じた。
3.コロナ禍で新しい事業立ち上げの手伝いをお願いしたA君の事例
勤務先から業績低迷の理由で解雇になったA君に
小生「新しい事業手伝ってくれない?最初から高い給料は払えないので、副業でもいいのでどう?」
A君「喜んでお手伝いします。今新しい勤務先を探していますが、副業解禁先で自由にできる店にします。何といっても新しい事業のお手伝いが中心でいきます。」
小生「そうか。ありがとう。就職先決まったら詳細教えてや。」
私は、その後の何度もY君と食事しながら打合せを重ね、“新しい事業”を一緒にやってくれる考えなんだろうと思い込んでいた。
① 2週間後、事業を手伝ってもらうZ君と顔合わせの飲み会で
A君「就職が決まりました。まだ勤務ローテーションはわかりませんが、日曜日は休みになるでしょう。」
小生「お、お、おめでとう。そうなんだね。」
~Z君と私二人での二次会の席で~
Z君「はぁ?って感じでした。Aさんの休みに合わせるなんて難しいです。」
小生「まあまあ、方法はまた考えよう。」
せっかくの進発式は台無しになった。
② 進発式1週間後のオンライン勉強会終了後の雑談で
小生「で、新しい就職先の出勤シフトは決まったの?」
A君「まだ決まってません。ベーシックインカムで毎月50万くらいもらえたら今すぐにでも新しい事業のお手伝いにいきます。」
私はこの言葉を聞いた途端に、【自分には人を見る目がなかった】と気が付いた。
そして、彼流の “断り” と受け止めた。
その後、A君とのLINEでのやりとりはあったが、
いまだに『どこの店で働いているのか?』
『今後、私とビジネスするつもりなのか?』
何も言ってこない。
私は、“新しい事業”構想を モデルチェンジして、別の人々と行うことにした。
このY君との件が教訓となってスムーズな人選を気を付けるようになった。
いずれにしろ、彼らは「”悪気”も”悪意”もない」のは確かだ。
それ故に、彼らに忠告したところで、本人は「正しい事」「常識」と思っているので、理解させることは難しい。
むしろ、自分は「救ってあげた」「本人のためにやってあげた」と思ってるから 尚更 “タチが悪い”。
この種の人と一緒にビジネスすることは“時間の無駄”以上の“最悪の無駄”でしかない。
ただ、初対面で人の本質まで見抜くのは難しく、わからないので、彼らと一定程度付き合う時間は必要だ。
「悪気はない “けど” 」という【 “けど” 人】と分かったら、ビジネスでの関連を即座に止めることか?軌道修正することをお勧めする。
彼らは「悪気のない」 「悪意」 を繰り返すだけ。
そして彼らの共通点は、”詫びる” ”謝る” ということが出来ないようだ。