地中を極めるには、地上も極めよ
🌎 近年、地表と地中との温度差を利用した地中熱利用システムが環境に優しい空調方式として注目を集めています。欧州ヒートポンプ協会(EHPA)の調べによると、2021年における欧州でのヒートポンプ売上は200万台以上を記録し、前年比で25%アップ。世界的に見ても、欧州は地中熱利用の先進地域といえます。ドイツも助成金などの施策により地中熱利用の普及に力を入れており、その導入の実態を探りに日本からの視察も増えています。
🌡さて、そのような調査団に何度か通訳として随行させていただく機会がありました。視察内容は多岐にわたり、研究機関、ヒートポンプメーカー、ソフトウェアハウス、はたまたボーリング現場などに足を運びました。そのなかで得た意外な知見が「地中を極めるには、地上も極めよ」ということ。地中熱利用システムの最適化のためには地中側の計算精度向上に加え、地上側の建築物のエネルギー負荷を精密に計算する必要があることを学びました。
福島県補助事業の支援を受けて、この課題に今、取り組んでいらっしゃるのが、ミサワ環境技術株式会社です。主に地中熱利用システムの設計・施工・メンテナンスを手がける同社は、ドイツ視察の成果を実践に活かすべく、ドイツ企業との技術連携事業を意欲的に進めていらっしゃいます。
📣同社コメント(常務取締役 田中雅人様)
「地中熱利用システム設計の簡易化・最適化に資するソフトウェアを開発し、地中熱システムの普及に貢献したいと考えています。そのなかで、ドイツのソフトウェア会社が開発した建物のエネルギー収支のシミュレーションソフトを日本に導入する事業の通訳を新井様にお願いしました。新井様はプログラミングに関する知識も豊富にお持ちで、的確な通訳をしていただきました。また、地中熱を利用した空調熱源システムなどマイナーな分野についても事前に情報収集していただき、専門的な議論もスムーズに進められました」
ドイツ側との打ち合わせは現在、残念ながらオンライン会議だけに限られていますが、お客様としてはできれば状況が許せば直ぐにでも渡独して関係者との絆を深めたいとお考えのようです。もちろん、その思いは通訳の私も同じ。
👢必要とあらば、またいつでも長靴を履いて現場視察にお供させていただきます!
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