生成AI時代の翻訳者に必要なスキルとは?
#機械翻訳(MT)の普及の伴い、欧州言語間の翻訳をしている同業者が#プロンプトエンジニアリング なんかを学び始めたのを横目にしながら、思い出したことがあります。
こんなことを書くと歳がばれるのですが、ウン数十年まえの学生時代のことです。
就活を翌年に控えた夏、雑誌に書かれていた「資格を取得しておくと就職に有利」を鵜呑みにして、OAスクール(今でいうパソコンスクール)に通いました。
何級かは忘れましたが、とりあえず #和文タイプ と #英文タイプ の免状を取りました。英文タイプは受講する前から普通にできたのですが、資格を取るのに少し手こずりました。なぜなら、作表が苦手だったからです。
タイプライターの時代なので、作表は実にアナログな手作業でした。最大幅の行のストローク数を数え、そこから逆算して中央揃えの表ができるようにコマ割りするという作業が苦手でした。
おそらく、デジタルネイティブ世代の人には想像もつかない世界でしょう。今から考えると、何と無駄なスキルであったかとため息が出ます。
その一方、和文タイプで「かな入力」を習得したのは、その後の翻訳者人生でも役立ちました。かな入力だと打鍵数が減るだけではなく、国語的な頭のまま手を動かせるので筆が進むと感じます。それで、卒論もゆっくり推敲して書き上げることができました。当時、友人が皆、手書きの原稿用紙だったのに、ワープロで清書した卒論を提出したのが誇らしかった記憶があります。
そこで覚えたのはパソコン入力という技術ではなく、自分の頭で考えて手を動かすという、今の私につながる普遍の「型」です。
📌教訓:技術には流行廃りがある。時の流れととともに使うツールは変われども、思考する自分は変わらない。
・・・というわけで、生成AI時代にも応用の利く『型』を求めて、今も模索中です。
#upskilling #reskilling #trend #translators