手前味噌で恐縮ですが・・
本日、千秋楽を迎えた#国際総合食品見本市(#ANUGA)にちなんで「食」の慣用句に関する投稿です。
食は文化、翻訳は文化。それを痛感する誤訳に出会ったことがあります。
お恥ずかしながら、身内の失敗談です。
ドイツ語ネイティブの翻訳者にビジネスレポートの独訳を依頼しました。
法務文書や財務諸表が専門で、お堅いものを訳させたら右に出るものがいないという翻訳者です。
しかし、いくら優秀な翻訳者が担当したとしても、戻ってきた訳文には必ず社内でしっかりチェックを入れます。
「いつもながら手堅い翻訳でスラスラと読めて、これは楽勝」と校正を進めるなかで、
🤔「うん?!」と思う箇所に出くわしました。
唐突として現れたのは
🟤 Sojabohnenpaste (= Soy bean paste)の単語。
一瞬、頭のなかが疑問符❔❔❔だらけになりましたが、
原文を見て直ぐに納得。そこには
手前味噌
とあったのです。
そうか、こんな切れ者の翻訳者ではあっても、口語的な慣用句は不得意であったかと、思わずクスリとしました。
さっそく、このオジサンチックな謙譲表現の意味を説明し、代案を書き込みました。翻訳者は恐縮しながら、私の試訳をスマートで熟れた訳に書き直してくれました。
ツーマン・ルール(#two-man rule/#Vier-Augen-Prinzip)の真価は、こういうところにあります。
💪日本語ネイティブの読解力とドイツ語ネイティブの表現力は、無敵のゴールデンコンビ!
国際的に事業を展開する日系企業の皆さま、どこかの海外支社のビジネスレポートが期せずして味噌臭くなっていませんか。