ペルシャン・レッスン
Twitterの紹介がいつも面白すぎる映画館、静岡のシネ・ギャラリーに行って「ペルシャン・レッスン」を見ました。
第二次大戦でナチスの収容所に入れられるユダヤ人が、生き残るために自分はペルシャ人だ!と嘘をつくのですが、たまたま「将来はテヘランでレストランを開くのが夢」というナチスの将校にペルシャ語を教えるハメになり、思いつきの偽ペルシャ語をレッスンする話です。
このレッスンが大変なのは、口から出まかせの偽ペルシャ語を自分も必死に覚えないといけないことです(嘘がバレたら殺されてしまう)。この将校が真面目で、週に単語5つ覚える約束のはずが急に30個教えろと行ってきたりして、そんな急に沢山思いつけないし、覚えられないじゃないですか?それをとある方法で乗り切るわけですが・・
映画が進むにつれてこの偽ペルシャ語がこなれていきます。言語は思考を規定します。(将校はペルシャ語を話していると思い込んでいますが)この嘘の言語を話せるのは地球でただ二人です。彼らの間には不思議なつながりが生まれているように(観客には)見えます。それを「友情」と呼ぶことはできませんが。
凄惨なシーンはどうしてもありますが、軸のずれた風変わりなコメディのようでもある(それがまた恐ろしくもある)。でも最後の最後に泣かされてしまう、そんな話です。
https://movie.kinocinema.jp/works/persianlessons