北京オリンピック、女子アイスホッケー決勝「カナダ」vs.「アメリカ」は最高のエンターテインメントだ!
連日盛り上がっている北京オリンピック。女子アイスホッケーはいよいよ最終日を迎えました。
きょう、2/17(木)13:10- 女子決勝 カナダvs.アメリカが行われます。
この2チーム、間違いなく世界最高峰。他を寄せ付けない『2強』です。
この北京オリンピックでも、フィンランド、スイス、ROC(ロシア)、チェコ、スウェーデンからの挑戦をことごとく一蹴してきました。とくにカナダは大差で、です。
※この記事のトップ画像は2019世界選手権優勝のアメリカチーム
五輪も世界選手権も決勝がカナダ対アメリカ以外になったのは1回だけ!
1998年に長野オリンピックで女子アイスホッケーが正式種目になって以来、過去のオリンピック&世界選手権で、決勝戦がカナダvs.アメリカの対戦カードになったのはこれだけあります。
<オリンピック>
1998 長野(日本) アメリカ 3-1 カナダ
2002 ソルトレイクシティ(アメリカ) カナダ 3-2 アメリカ
2010 バンクーバー(カナダ) カナダ 2-0 アメリカ
2014 ソチ(ロシア) カナダ 3(OT)2 アメリカ
2018 ピョンチャン(韓国) アメリカ 3(GWS)2 カナダ
2006 トリノだけ、カナダ4-1スウェーデンの決勝になりました。6回中5回がカナダ-アメリカの決勝戦。
<世界選手権>
世界選手権はもう書き写すの面倒くさいんでWikiから画像張っちゃいますが、
長野五輪前
長野五輪後
と、開催された20回のうち19回がカナダ-アメリカの決勝戦。
しかも2011年以降は全試合が1点差とか延長オーバータイムとかゲームウィニングショット(GWS)で決着するという、僅差の激戦ばっかり!!!
ちなみに、2015年のスウェーデン・マルメ大会は7-5なんですが、これも最後エンプティネットゴールが決まったためで、実質1点差みたいなもんです(笑)マルメでの試合はこの2チームの試合では珍しいボッコボコの殴り合いのようなゲームとなり、どっちのゴーリー(GK)も途中交代しているという大乱戦でした。
それ以外は、本当にロースコアの接戦だらけです。お互いを知り尽くし研究し尽くしてのぶつかり合いになるんだから、面白くないワケがない(笑)
ボディチェック……アリです。この試合だけは。
今回の北京オリンピックでも予想通り、そして期待通りにカナダとアメリカが決勝まで勝ち進んでくれました。
男子並み、とあえて言ってしまいますが、ボディチェックもあり、強烈なシュートあり、ディフレクションショットをはじめとする高度な技の応酬あり……、間違いなく世界最高峰の試合、驚きのプレーが連続するエンターテインメント性に溢れた試合になることは間違いありません。
え、女子はボディチェックは反則じゃないか、って??
その通りです。でもね、このカナダ-アメリカのカードになると……
ある程度までのボディチェックは審判が流してくれます。
なんでって?
だって、カナダ対アメリカなんだもん……としか言えない(笑)
審判もエンターテインメントは分かっていて、試合を盛り上げるためにルールの範囲内で最大限協力しているとしか思えない。
と言うことで、13:10-からの決勝戦は必見です。今のところ地上波&BSでの放送予定は確認できず、gorin.jpなどのネット中継での観戦にはなりますが、ぜひ世界最強の2チームの戦いを堪能していただければと思います。
カナダ対アメリカ、決勝戦の注目選手は?
では、両チームの注目選手を上げてみましょう!
まずはピョンチャン「金」。ディフェンディングチャンピオンのアメリカから。
神様仏様、ヒラリー・ナイト様
ヒラリー・ナイト選手は間違いなく、女子最強の選手と言っても過言ではありません。身体もひときわ大きくて目立つし、シュート力も読みもすべてのプレーが世界最高峰。
とにかくこの人、いつも決勝では試合の「鍵」となるシーンで決定的な仕事をやってのける、まさに女子アイスホッケーの神様に愛されるスーパースター。
何も知らなくて見ていても、この人の凄さは自然と画面から分かる。
↑ヒラリー・ナイト選手のインスタグラム
↑こんなこともしてます。
果たして北京ではどんな決定的仕事をするか、ワクワクが止まりません。
カナダ女子のまさに「魂」。マリー=フィリップ・プーリン
いっぽうカナダも負けていません。その筆頭格はキャプテンを長年勤めているマリー=フィリップ・プーリン選手。
昨年8月に行われた女子世界選手権では、同点で延長にもつれ込んだそのオーバータイムで、1人で相手ディフェンスを振り切りゴールへ向かって突進。ゴール枠のスミに超高速のシュートをたたき込み、キャプテン自ら優勝をたぐり寄せました。このシュートは早すぎて審判も最初はゴールと分からず試合はそのまま続行。ビデオ判定が試合中に行われ、OKのブザーが鳴ったところでカナダの選手が「優勝だー!」とベンチからリンクになだれ込む珍しい試合となりました。そのシュートがコチラ↓
プーリン選手は最高のオールラウンダー。そのキャプテンシーでチームを引っ張る姿はまさにカナダの「魂」。
↑母国では大人気。CMもひっぱりだこ。ピザおいしそう(笑)
「攻」のカナダ。「守」のアメリカ。2チームの個性が激突!
こんな2人が激突する、北京オリンピック、女子アイスホッケー決勝。
どうですか? ワクワクしてきませんか?
筆者的には、今大会はカナダの攻撃力が図抜けていて、アメリカが堅守で耐えながら得点の機会をうかがっていく、といった展開になるのでは? と予想こそしていますが、その5倍も10倍も超えて凄い試合をみせてくれるのがこの両チーム。
女子アイスホッケー界の歴史に残るような素晴らしい試合になることを心から期待しています。
文・写真/ポタやん(IcePressJapan編集長)
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アイスプレスジャパンへ。
「アイスプレスジャパン」では北京へ出発する直前に行われたリモートインタビューでの選手&監督の声もたっぷりとお伝えしています。もちろん久保選手も。