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エースとは

無観客で行われた春高バレーも終わり、色々感動をもらえましたが、その中でエースと言われる人たちがたびたびクローズアップされていましたので、エースって何かちょっと思うところを書こうかと思います。

私自身高校の時から始め今も地元の仲間で楽しくバレーボールを行っています。
そして高校の時私はレフトと言うポジション、今でいうとウイングスパイカーと言われるポジションをやっていました。
つまりエースと言われる仕事をしていたわけです。
なぜレフトが?
昔の戦略では大体がセンターと言われるポジションが速攻で所謂早い攻撃に入り、左右に高く上げられたトスを打つのがレフトで、速攻で相手のブロックをひきつけ、レフトがアタックを打って決めて得点すると言うパターンが多かったのです。またどうしてもカットが乱れた時など、レフトへトスが上がる事が多くなりアタックを打つ本数も多くなります。
その辺でポイントゲッターと言う意味でエースと言われる所以かと。
最近のパターンではセッター対角のオポジットがエースポジションで同じようにポイントゲッターであるからエースかと思います。

で私の話に戻りますが、実は私の高校のチームはちょっと戦略が違い、レフトは平行と言って早めのトスを打つ(今ではほとんどサイドから打つのは平行のようですが)で、決めようとしない、ブロックにドシャットされない様にエンドラインを常に狙って打つ、拾われても良いので下にたたかない、その状態で繋いで、繋いで、チャンスに速攻で決める。
と普通のパターンとちょっと違っていましたので、エースと言うポジションをしながらそんな意識は全くなく出来ていました。
もちろん、そうは言われても打つからには決めたい、ついつい下にたたいて、俺が決めてやるー、こっちにトスを上げろ(笑)って思ってやってました。もちろんブロックされたら面白くないし、えらく怒られます。そこでとにかく高い所から打ってやると意識して、またブロックをよけて早く打っちゃえと、「高く、早く」を意識するようになっていました。
今考えるとこれが良かったのでしょう。まぁーそれなりに決められるようなアタッカーになっていました。
また意識も「俺が決めてやるー、こっちにトスを上げろ」これがエースだったんですね。

そんな気持ちを持っていたため、大学では色々あり学校ではやりませんでしたが、地元でチームがありそこへ顔を出して数本アタックを打ったら、レフトポジションでと即決められプレーするようになりました。
もちろんみんなそれなりの経験者で速攻もあるけど、今度は速攻がどちらかと言うとおとりで、レフトが決めると言う形のチームでした。
ただ高校の時から気持ちは「俺が決めてやるー、こっちにトスを上げろ」だったので、そこでもそれなりにエースと言われながらプレーが出来ました。

ただここでエースとして出来たのはもっと大事な事が私のモットーだったからです。それはネットより少しでも上に上がったトスは必ず打つです。
そのためにはどんなトスになりそうかの予測、構えから直ぐに打てるスピードが必要でしたが、自然とどちらも出来る様になってきました。
そんな感じなので、正直トスが乱れた時こそ私は決めていました。
結果、どんなトスでも打って決めると言う形がエースとして認められたのだと思います。
そう、ここで認められたと言うのは、単にポジションがエースなだけではエースではないんです。エースとはチームメイト皆に何かを認められてエースなんです。
認めたからこそ、エースへトスを上げるし、エースに打たせるために何としてもレシーブしてボールを落とさないつもりでプレーします。
エースは逆にそこまでして上がってきたトスを簡単にネットにかけることは出来ません。みんなの気持ちで繋がったボールを決めないといけないんです。

この様にチームの思いやりで支えあうのがバレーボールの良いところなんです。他の球技などでも支えあう事は重要ですが、ボールを持てなく、同じ人は連続でボールに触れないと言うこの球技では支えあわずには成立しないんですね。
この重たい思いが詰まったトスを打たないといけないエース。
一見派手で良い役の様にも見えますが、結構辛いんです。でもそれを背負うのもエースの役割です。
結局バレーボールは良いな~と言いたかったと言う事です。


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