集合意識とキンカク
長いです。
「そうすれば触れられる。じきにアタシはサンズ・オブ・ケオスを自由にする。そして、カツ・ワンソー……アタシみたいな非ニンジャのクズがヌンジャになる。(後略)28
【ア・デッカーガン・イズ・マイ・パスポート】#7
触れるものは黄金立方体、なのだろうが、その前段階として触れて?いたのはオイランマインドだった。
これまで、ニンジャスレイヤーにはいくつかの「集合意識」と呼ぶようなものが出てきている。
ニンジャに殺されたモータルの怨念が集まった「ギンカク」
オイランドロイドAIの集積である「オイランマインド」
ドクタードーモ版オイランマインド「クラウドドーモマインド」
関係あるかわからないが「風魔クラウド意識」
そして、『集合』意識ではないようだが「キンカク」
自説として、存在格を上げることで、ヌンジャに至る、という考えがあった。
これらの集合意識も、いずれキンカクへ至るための異なる試みではないか、と。
だが、「ギア・ウィッチクラフト」の実況から、疑問が生じた。アラクニッドの言葉だ。
(前略)「ナラク・ニンジャ……ああ!アナヤ!COFF!COFF!ギンカクは本来あのように用いるものではない!」14
「ギンカクと言ったな」ダークニンジャが言った。「ギンカクで生み出すと!」「アラクニッドは恐ろしく思う。禁忌だ。イケナイ。ギンカクによって集められたモータル怨念、その悪しき利用……」「十分だ」ダークニンジャは言った。「過去の歴史に数度、ニンジャスレイヤーに類似する者が現れた筈」15
(中略)かろうじて組み立てた仮説に過ぎない。だがギンカクが装置として存在するのならば、おれの中で辻褄は合った(後略)16
「キョート・ヘル・オン・アース」序 「エンタングルメント」#7
ナラク・ニンジャは、ギンカク本来の機能ではない。
ディセンションニンジャソウルのアセンションとディセンションが「プラグ・ザ・デモンズ・ハート」に示された時、非常に興奮した。
と、同時に、ニンジャソウルのアセンションについていくつかの可能性が考えられたように、集合意識とキンカクについて、ある可能性に気付いた。
前置きが長くて申し訳ないが、つまりこうだ。
集合意識は完成していて、仕組みとしてはキンカクと同じ。
出力の違いや情報の蓄積量は異なっても、機能は既に同じなのではないか。
「ア・デッカーガン・イズ・マイ・パスポート」で、オイランマインドは、アクセス権がないと排除機構が働いた。
「ナクソス・アンダー・ファイア」で、クラウドドーモマインドは、そこから生まれたノブサメEなら排除しなかった。
キンカクはバックドアを知られたために、アセンション現象が起きる。だが、本来は排除機構(インクィジターではない)があるのではないか。
オイランドロイドやドーモトルーパーは、平準化されている。
これは、ニンジャスレイヤーに語り掛ける数多のモータルソウル、そして2部の終わりに現れた名無しのニンジャ、フェイスレスと同じなのではないか。
ペイガン、アマクダリシステムも同じかはわからない。
ウキヨは自我を、個性を持つ。ノブサメEもだ。
ディセンションしたソウルは、ほとんど意識を持たない。が、アイサツを始めとするニンジャ的反射は残るし、意識を持つソウルも中にはある。
ナラク、ニンジャスレイヤーもディセンション的始まりのため、これに類するだろう。
つい先日の「インタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(15)」で、キンカクとアセンションはニンジャ大戦より昔からあることが示された。
そして、ギンカクはモータルソウルが集められる。
~マインドは、各個体の経験を集める。
ここまでは、本来の機能だ。
ナラク・ニンジャが本来の機能ではない、というのは
≒ディセンションは本来の機能ではない、のではないか。
更に仮説として言うと、ディセンション現象自体、何らかの形でナラク・ニンジャソウルにより、キンカクにもたらされた機能ではないか。
それこそ、ヤマト・ニンジャに討たれた時にでも。
そして、ディセンションは分類ができる。
ウキヨやノブサメEのように、新たに生まれたもの。
ディセンションニンジャのように、元からあるデータを再現したもの。これは、広義にはヒャッキ・ヤギョの受肉も含むかもしれない。キンカクの出力、またはベッピンとサツガイの力、もしくはその両方で、別機能のように見えただけかもしれない(既に疑問に思われている、受肉体が爆発四散しても、キンカクにマスターデータがあるのでは?という話と同じ)。
そして、最後に「黄金の光が照らす影」。キンカクとギンカクが同じ機能と仮定すると、ナラク・ニンジャは、「銀色の光が照らす影」なのではないか?
そうならば、上2種類は、派生した、あるいは不正なディセンション機能、という可能性もある。
大分乱雑になったのでまとめる。
集合意識もキンカクも、意識の集まり、そして集める機能までは同じ。
本来の機能ではないと言われるナラク・ニンジャ≒ディセンション機能ではないか。
ナラク・ニンジャは「銀色の光が照らす影」だとすると、集合意識に影が照らされること=ディセンション、ではないか。
本筋と別に、ヒャッキ・ヤギョがソウルディセンションの延長でないとしたら、出力(存在格?)さえ解決できれば、ギンカクが歴代ニンジャスレイヤーを再現することも出来る、のかもしれない。
例えば、アンコクを人型にするとか、赤い雨を留める器を造るとか。
もっとも、各々にナラク・ニンジャソウルは不要なのか、とか、必要な場合複数同時に(状況としては、旧ヒュージシュリケンと新ヒュージシュリケンのソウルが同時に、というように)存在しうるのか、といった問題が考えられる。
ここまでと関係ないが、アラクニッドの言葉を探していて気付いた。
(前略)ラオモトを殺し、リアルニンジャへの道を拓き、さらにそのカラテによって、(後略)34
「キョート・ヘル・オン・アース」序「エンタングルメント」#4
2部のこんなところにも、サツバツナイトのヒントがあったとは。
実況は、次ツイートのインストラクション・ワンに向いているあたり、さり気なさが計算されているように思えた。