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【#02 株式会社 浜千鳥】
読者の皆さん、こんにちは!取材型インターンシップに参加している大平剛右です。このインターンシップでは、釜石に根ざす企業へ取材に伺い、その魅力を多くの方にお伝えする活動に取り組んでいます。
今回取材した企業は、釜石市民から親しまれている地酒のメーカー「株式会社 浜千鳥」さんです🍶
2022年の夏休みに、2ヶ月ほど実践型インターンシップで受け入れていただいており、そこでは京都大学の学生と二人で、浜千鳥公式Instagramを使い、地域の飲食店の魅力を発信するというプロジェクトを行いました。それからすっかり浜千鳥ファンになってしまった私・大平が、この記事を通して、地酒造りに真摯に向き合う浜千鳥の魅力をたっぷりお届けしたいと思います💪
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ー会社概要ー
◾️社名|株式会社 浜千鳥(旧社名 株式会社釜石酒造商会)
◾️代表者|代表取締役 新里 進
◾️事業所所在地|岩手県釜石市小川町3丁目8番7号
◾️事業内容|清酒、本格焼酎などの醸造、販売
ーインタビューを受けていただいた方の紹介ー
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代表取締役:新里 進さん
1958年、釜石市生まれ。中央大学理工学部卒業後、同大学に就職。24歳で株式会社浜千鳥に入社。営業、経理、常務、専務を経て2001年から代表取締役。趣味は利酒と日帰り温泉。
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醸造部:田村真央さん
1994年、釜石市生まれ。高校卒業後、20歳で株式会社浜千鳥に入社。醸造部として酒造りに携わって10年。2023年、南部杜氏資格選考試験に合格。趣味はドライブとアニメ鑑賞。
<酒造りの時期ということもあり、インタビューの前に酒造りの現場を見学させていただきました。>
ー見学・体験レポートー
・酒造りの様子
浜千鳥の酒造り:専門用語や過程についての解説はこちら
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・新里社長へのインタビュー
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Q1,社長就任時はとても苦労されたと伺いました。
浜千鳥のお酒は、昔はとても甘口で、地域の食文化に適合してなかったんです。杜氏さんとのコミュニケーションも上手くいってなくて。それらを解決すべく様々な場所に足を運び、知識を蓄えました。その甲斐あって杜氏さんと同じ方向を向いて酒造りに取り組めるようになり、より多くの地域の方に親しんでもらえるようになりました。
Q2,今の浜千鳥は地域でどのような役割を担っていますか?
「お酒は景色になりました」というキャッチコピーを使っていますが、これは浜千鳥が釜石の文化の一部でありたいという思いを示したものになります。
日本酒を身近に感じてもらえるよう企画している活動なども通じて、多くの地元の方に愛され、アイデンティティとして認識してもらえたら嬉しいです。
Q3,日本酒を身近に感じてもらえる企画とはどんなものですか?
浜千鳥のファンを増やすために、現在「浜千鳥を楽しむ会」というイベントを全国的に行なっています。このイベントを継続していくとともに、異なるアプローチで新たなファンの発掘をしていきたいと考えています。
そして浜千鳥を入り口として、釜石の交流・関係人口を増やすことにも貢献できたら嬉しいです。
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〜記者から一言〜
地酒造りに対する真摯な向き合い方から、「地域の食文化を担っていくんだ」という強い意志を感じることができました。
・田村さんへのインタビュー
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Q1,浜千鳥での経歴をお聞かせください!
パートで5年、正社員として5年、合計で10年勤めています。醸造部一筋、10年間で洗米、製麹(せいぎく)、酛(もと)、醪(もろみ)、濾過(ろか)、火入れなどの瓶詰めまでの作業工程全てに携わってきました。
長い期間勤める中で、最近はやりがいだけでなく、責任感を感じることも増えてきました。
Q2,酒造りの「やりがい」について教えてください!
「洗米」や「櫂入れ」などの作業工程にやりがいを感じます。体力を消費しますし、コツがいる作業ですが、「酒造り」というものを強く実感できる作業です。
また、酒造りにおいて必要な数値の計算と変化の観察、その変化に応じた対応を考案することは、長年の醸造経験で培った自分の勘が頼りの作業ですので、プライドを持って向き合っています。
Q3,酒造りの「責任感」ついて教えてください!
最近ではただ酒造業務にあたるだけでなく、業務のマネジメントにも取り組むようになりました。品質保持や業務の円滑化のために、部下への的確な指示を行い、自他共に認める酒造りを追求し続けています。
社長や上司からの期待に応えたいという思いから緊張感を覚えますが、自身の蔵人としての成長も日々感じることができるポジションです。
〜記者から一言〜
酒造りに関しての質問に答える田村さんの姿は「職人」と呼ぶに相応しい、実直かつ気概に満ちたものでした。
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記者の感想
今回の取材・執筆を通し、浜千鳥が「地域の中でどうあるべきか」という課題に向き合ってきたストーリーを紐解いてきました。「地域の味覚の一員であることに誇りを持っている。また、そうであるための努力・挑戦はこれからも続いていく。」と語る新里社長の目には強い覚悟が宿っていました。
何らかの価値提供をするべく企業というものは存在しているわけですが、「誰かのアイデンティティ、よりどころとならん」という志を持つのは地方企業特有の魅力なのではないかなと思います。
今後とも浜千鳥を一ファンとして愛飲することはもちろん、ご縁をいただいた人間としてそれ以上の関わり方を模索していけたらなと思います。
この度取材を快諾してくださった、浜千鳥の新里社長、田村さん、本当にありがとうございました。