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”慣れ”の本当の恐怖

昨日は浮気我慢大会第3回戦があり、無事勝利した。

今回も例に漏れず激しい戦いであったが、2回戦と違ってお泊りはしていない分やや楽だった。

というより、私の周到な準備によってスムーズに勝てた、というニュアンスが正しい。

ここで初見の方やルールを忘れた方のために今一度説明する。

~浮気我慢大会規則~

・筆者は浮気を我慢し続けなければならない。

・ここでいう「浮気」は性交渉を指す。

・以上

とても簡潔なルールだ。

1回戦と2回戦のあらましは私の過去の記事をチェックしてほしい。

さて、では次第を振り返っていこう。

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ピンポーン

私は起床し、寝ぼけまなこでインターホンに向かった。

訪ねてきたのは対戦相手(Iちゃん)だと、画面を見る前にわかった。

(「授業の体育が終わった後遊びに行っていいですかー」)

そんなやりとりをしたのはうろ覚えで、意外と早く来たので少し面食らった。

ガチャリ

ドアを開けると、さっきまで寝てたんですかあとスポーツ着の女性が顔を出す。

制汗剤のほのかな匂いがする。(この文を書きながら気づいたのだが、匂いフェチの人間は私含めて情景描写が得意なのかもしれない。変態で良かった)

なんでわざわざおれんちで課題やるんだよ、なんて無粋なことは言わない。性欲と戦う日常ではあるが、私は紳士なのだ。

元々夜ご飯を作ってもらうとも約束していたので、タイムリミットは今の12時から逆算して大体7,8時間くらいか…まあこれならいけるだろう。

「今日金曜ロードショーでるろ剣やるんで一緒に見ましょうね」

!?

まじか…

金曜ロードショーは23時くらいまで、、ということはあと約半日も耐えなくてはならないのか…

今回も一筋縄ではいかなそうである。

私は映画観賞後の変な空気の怖さを知っているし、軽いトラウマがあった。

世間話をして13時。

昼を食っていないというのでパスタを作ってやった。

ツナ缶とめんつゆの質素なやつである。

「俺さんに胃袋つかまれちゃいました…」

君が俺につかまっているんだ。勘違いするな。

昼寝でエッチな感じになるのを阻止するため、無視して布団を洗濯して干すことにした。

ほっとくとソファで勝手に昼寝し始めたのでレポートを進めた。

16時。

相手が起き、ぼちぼち夜ご飯に買い出しに行くことにした。

「お前さ(筆者は相手に嫌われるための細やかな気遣いをしている。例えば、やめてと言われているのに二人称を「お前」にしているこの一言からも窺いとることができる)、今日車で来たでしょ?めんどいから車運転してよ」

「今日歩きで来たんで俺さん運転してください」

面倒だ。

何が面倒って、車を運転することを想起した読者がほとんどだろう。

しかし、この「面倒」は、「彼女が助手席に座ったとき別の女性らしき髪の毛を発見し修羅場になる」ことを指している。

無論この試合後念入りに助手席の髪の毛をチェック、掃除した。

閑話休題、仕方なく最寄りのスーパーへ移動し食材を購入した。

オムライスとポトフ。簡単かつ余った食材の活用可能性が高い料理だ。

スーパーにいる間誰かに見られないか冷や汗が出ていた。

帰った。18時くらい。

そのあとご飯作るのは早いかってなって寝そべってしゃべっていた。

「俺さんって私と仲良くしてるの他の誰かに言ってないですか?」

みたいなことを言われて私の手を胸に押し当てられたのが一番苦しかった。

俺「……あ、今日筋トレしようとしてたんだった。筋トレするわ」

おもむろにヨガマットを引いて丹念に腕立て伏せをした。

傍から見たら限界の人である。

汗をかき、シャワーを浴び、心を整えて戦場に再び舞い降りた。

19時半。晩御飯を作ることにした。

とても平和だった。

一人で食べるより、二人で食べる方がオイシイねっ!

みたいなかんじだった。

食べ終わったあと相手に洗い物をやらせた。

これは私の性格が終わっているからではなく、あくまで嫌われるための一介の努力である。ちなみに今回の食材費はすべて相手に払わせた(相手の年齢は私の3コ下))

21時になり、二人でベッドから映画を鑑賞した。(布団は取り込んだ)

途中眠かったので戦闘シーン以外寝ていた。cm中かまってください~とかいわれてスキンシップがあったが私は股間以外寝たふりをしていた。

映画が終わり、夜道暗いので途中まで送ってくださいと言われた。

いやだ。と私は即答した。

泊まらず帰ってくれるのはありがたいが、こういうのって帰りキスとかになりそうだなという気配がした。(キスもしないようにしている。キスも浮気ですね、そういえば)あと精神的に疲れててねむかった。

お願いしますと7回くらい言われたので送った。

本当に何もせずに。別れ際、あとでなにかお礼に持っていきますんでと言われたので、土地買ってとだけ言った。(再三言うがこれは嫌われるための努力であり、本当の自分であれば気持ちだけで充分だよとか言っているはずである)

帰った。疲れのあまり途中でコンビニに寄って久々にショートホープを買い、一本だけ吸った。

美味すぎる。

勝利の味だった。

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いやー・・・

ここまでして浮気してないのすごすぎるだろ・・・

4回戦もどうにかなる気がしてきた。

ご清聴ありがとうございました。

次回も勝つ!!!


つづく



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