業界初のサービス「コネクトカメラ」導入で愛媛の建設現場の作業効率アップ・コストカットを実現 !【ピクトグラム株式会社|実装報告】
2024年4月1日から、建設業界では時間外労働の上限規制の適用がスタートする。それに伴い、慢性的な人材不足や高齢化、長時間労働が常態化している中、労働環境の変革、労働時間の管理の徹底が必至の課題だ。このレポートでは、愛媛県内で実装された建設業界のDX化を促進する画期的なサービス「コネクトカメラ」による課題解決の事例を紹介する。
現場を24時間365日定点撮影する「コネクトカメラ」
直接現場に足を運ばないと確認できないことが多く、一人で複数の現場を担当し、多忙を極めていた工務店の現場監督。現場の外や内側にコネクトカメラを設置することで遠隔地から現場の状況を把握でき、現場への訪問回数を減らせるだけでなく、ミス・トラブル・クレームの削減に役立つ画期的なサービスとなっている。
導入・共有しやすい、施工管理アプリ「ANDPAD」との連携メリット
ピクトグラムが提供するコネクトカメラは、定点撮影された映像をスマホやパソコンで現場から離れた場所から見ることができるサービス。現場監督だけでなく、職人や取引業者にもこの映像を共有すれば、それぞれが必要な情報を必要なタイミングで確認することができるのだ。コネクトカメラを競合他社の同様のサービスと比較した時の強みは、建設業界でシェアNo.1の施工管理アプリ「ANDPAD」と連携できたこと。新たにアプリをインストールしたり、使い方をレクチャーする必要もないため、関係者に定着しやすく、スムーズにシステムを導入することができる。工務店にとって、実装化を進めるにあたり、注目したいポイントである。
現場状況に合わせて活用方法も様々にアレンジできる多機能のコネクトカメラ。バッテリー持続時間は1日の撮影回数が3回なら最長4ヶ月、1日7回で1.5ヶ月、1日20回の設定ならば2週間が目安となっており、課題に応じて自由に回数設定が可能。また、映像共有については、いつ何人が同時に見ても問題なく作動するため、現場に関わる全ての人に共有、活用することができる。
コスト面にも配慮。クラウド保存でインターネット環境がない現場でも通信コストを抑えることができる。SDカードに1週間分の動画も保存されるので、万が一の盗難や事故などがあった場合、動画での確認もできる。
進捗確認には定点撮影を選択、細かな仕様などを遠隔から確認する場合は、2024年3月からリリースされたライブ再生に切り替えるなど、用途に応じてモードの切り替えができるのもコネクトカメラの大きな特徴のひとつ。
効率よくチェックできるタイムプラス再生機能。着工から完成までの長い期間の全行程の記録も残せることで、新人教育のツールとしての活用、また施主へのプレゼントなどにも汎用できる。
実装活用事例の紹介
愛媛県のみならず、全国各地に商圏を拡大中の「コラボハウス一級建築士事務所」。元々、全職人がANDPADのアプリを導入していたため、コネクトカメラの現場映像の共有をスムーズに行うことができ、実装化が進んだ好事例となっている。残業削減だけでなく、取引業者との連携や新人教育にも積極的に活用し、今後はさらなる商圏の拡大を視野に入れた展開を予定している。
【課題】
現場の状況確認をリアルタイムでできる仕組みがなく、ミス・トラブル・クレームによる品質の低下があった。
職人が出戻り防止のため、電話確認を入れるなど、1日40回以上の着信による現場監督の疲弊があった。
【解決策】
360°カメラ、内装カメラの導入。ANDPAD連携によって全職人に現場映像の共有
【効果】
近隣への飛散物がないか、ごみ籠のカバーや足場のシートが外れていないか。現場に工程通りの職員が入っているか、外部作業中のヘルメット着用、危険作業や危険箇所がないか、養生状況、不審者がいないかなどを確認できるため、ミス・トラブル・クレームに繋がる状況を未然に防ぐことができた。
職人の出戻りリスクを低減でき、現場監督への着信数も大幅に削減できた。また着信数が削減されたことにより、業務をスムーズにすることができ、生産性向上に繋がった。
■愛媛県外の事例
年間50棟の施工をしている新潟県の株式会社カネタ建設では残業時間の大幅削減に成功。複数現場管理による現場監督の疲弊、現場業務と施工図業務により労働時間の超過が課題であったがコネクトカメラ導入により、施工管理アプリとの併用で遠隔で現場確認ができるようになり、防犯、監視効果にも役立っている。導入のための投資額200万円程度で現場監督の移動時間は約60%に、残業時間は約50%に削減。約1,000万円のコスト削減に繋がった。今後は、上棟の日の様子をタイムプラス映像で作成するなど、施主へのプレゼントなども検討している。
また奈良県の株式会社カーペンターズハウスでも、外カメラだけの活用だが、遠隔で現場が確認できるようになり、現場への訪問回数を50%に削減。職人からの写真などで現場状況を確認していたが、撮り方も違って確認しづらかったが、職人からの報告を外カメラの映像とともに確認できるようになったため、正確に状況把握ができるようになった。また、タイムプラス映像により、簡単に職人の入退場管理ができるようになった。
実装を終えて
2024年4月1日より、建設業での時間外労働の上限規制が適用され、働き方改革の推進は待った無しの状況となっています。今回の実装プロジェクトを振り返ってみて、現場監督の訪問回数削減、職人の出戻り防止などで残業時間やコストの削減など効果を実感していただけた点も多々ありますが、非住宅の現場撮影や映像解析で業務を自動化させるなど見えてきた課題もあります。今後の展望として、以下の2点があります。
非住宅の現場撮影
今回の取り組みで開発したバッテリーカメラは内装工事向けのものでしたが、屋外環境でも利用したいというニーズが生まれています。例えば店舗・商業施設等の修繕工事や土木工事、解体工事などです。防水性や夜間撮影など改良を加え、非住宅の現場にも提供していきたいと考えています。
映像の有効活用
定点撮影された現場映像を活用し、業務の自動化に役立てる点です。具体的な例としては、映像をAI解析し、職人の出入りを自動集計することで、出面管理を行うなどです。このような映像×AIによって現場監督様の業務課題解決に取り組んでいきたいと考えています。
さらにコネクトカメラを効果的に活用していただくために、自社が抱えている施工管理における課題の洗い出しが重要だと思っています。課題が明確になれば、その原因が何なのか、解決するポイントは何なのかを絞ることにより、スピード感を持って業務改善の効果が顕著に現れてきます。当社も導入前のヒアリングから導入後のサポートまでお手伝いさせていただきます。まずは1現場で自社の現場監督さんが担当されている物件からスタートされることを推奨しています。段階的に、必要に応じて徐々に件数を増やしたり、現場監督以外の関わっている職人などにも広げていき、運用を定着させていくことで、残業時間やコストの削減、働き方改革の実現、ひいては職場環境の改善により、優秀な人材確保にも繋がっていくと思っています。コネクトカメラを導入していただくことで、工務店さんや職人さんの働き方改革が推進されるよう、様々な機能を追加しながら、これからもサービス内容をブラッシュアップしていきたいと思っています。
■公式ホームページ
https://dx-ehime.jp/
\SNSもやっています/
■Instagram
https://www.instagram.com/tryangle_ehime/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?