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アルバルク東京選手紹介(第6回)#9 安藤周人 『エース』
シリーズ説明
・B.LEAGUE 2023‐24シーズン、アルバルク東京の選手について一人ずつ紹介と解説、期待していることを載せていく。
・筆者の知識はミニバスのアシスタントコーチまで。そのため技術について書くのは限界がある。
・誤解が生まれないよう徹するが、あくまで筆者が思う選手についての紹介なので、オタクがなんか言っていると軽い気持ちで読んで欲しい。
選手紹介順
#3 テーブス海
#0 橋本竜馬
#25 福澤晃平
#1 岡本飛竜
#75 小酒部泰暉
#9 安藤周人(今回)
#23 レオナルド・メインデル
#8 吉井裕鷹
#22 ライアン・ロシター
#11 セバスチャン・サイズ
#21 平岩玄
#77 アルトゥーラス・グダティス
#10 ザック・バランスキー(C)
#おまけ選手α
#おまけ選手β
#可能ならスタッフ、チア、ルーク。
注目スタッツ
スタッツ(略)/数値(ポジション内順位)
平均得点(PPG)/11.8(9位)
FG/39.9%(42位)
2FG/48.9%(36位)
3FG/35.4%(25位)
フリースロー(FT)/76.7%(40位)
平均アシスト(APG)/2.4(24位)
https://www.bleague.jp/stats/?year=2022&tab=1&target=player-b1&value=FOULAV&o=desc&e=2&dt=avg
アルバルク東京にとっての安藤周人
現段階は彼がアルバルク東京のエースである。
長期離脱せず、シーズンを通して本来持っていた得点力を発揮した。田中大貴の代理エースと思われていたのも束の間。すぐにA東京を自分のチームへと変貌させた。
今シーズンも同様の成績を通年で残せたのならば、『真のエース』と呼べるだろう。
長所『オールラウンダー』
【少し前提の話も含めます】
A東京はチームとして3Pの改善を行うため、過去に須田侑太郎(現名古屋Ⅾ)を獲得していた。高い3P能力とスローテンポバスケに合致するDF能力を有していたためである。しかし、A東京はチームコンセプトのP&Rを対策され、90度のシューターをフリーしてパスを出す状況が作り辛くなってしまった。
そのために、その須田と入れ替わる形で安藤の加入が行われた。オールラウンダーのSG。その役割は田中大貴と同様に、(加入当時はルカ・パヴィチェヴィッチの)ユーロバスケのコントロールを任されることになる。
また、万能型と言えば小酒部泰暉と重なるが、3FGの確立が大きく異なる。無難にボールも運べ、目立ったパスミスも少ない。ターンオーバーも時間比率は余裕で許容範囲だ。得点効率が低く、3Pの試投数が少ないA東京にとっては重宝される選手。また、直近のFIBAWCでは最終代表に残ることは叶わなかったが、国際大会という大舞台の経験もある。技術と経験を考慮するならば文字通り『オール』な選手だ。
昨シーズンは田中大貴の離脱で、Gポジションとしてはジャスティン・コブスと共にチームの主軸となることが決定。(…が、そのジャスティン・コブスも離脱)その後、A東京は田中大貴のチームだと意識していたであろう部分を払拭し、名古屋Ⅾ時代の代名詞とも言えた得点力を発揮する選手として活躍した。
短所『確率』
シュート確率は良くない。悪くはないが、A東京の攻撃回数を考えると3P/FTの確率は上げたい。切り捨てるのならば、FTは平均試投数が少ないため大怪我はしないはず。(レオナルド・メインデルと併用する場合は別)
今シーズンはブラジル代表『レオナルド・メインデル』等の加入もあり、怪我人の多かった昨シーズンよりは、幾分かDFのプレッシャーも低くなる。丁寧でありながら大胆に、シューターとしての得点を狙って欲しい。
※オールラウンダーならばアシストも伸ばすべきだが、テーブスの加入と小酒部の成長方向が不明のため、現状況では敢えて注力すべき点ではないとしている。
『エース』
名古屋Ⅾの時代、安藤周人はエースと呼ばれていた。ただ、個人的にはそれには賛同しかねる。当時は東高西低と揶揄された時代だ。当時の名古屋Ⅾは強いチームではあったが、勝ち切れるチームではなかった。(尚、今年は優勝候補)そして、チームからエースの座を与えられるのと、エースの座を勝ち取るのとでは天と地ほどの差がある。正直、名古屋Ⅾ時代の彼は前者だと思っている。彼自身の地力はあるがチームとして、もしくは経営(売上)としてそれを積極的に認めてしまった。それで周りが自分のために働き、個としての結果は示せても、やはりチームが勝てないならエースの格も落ちる。
――ただ、今のA東京で安藤周人がエースと言って誰に不満があろうか。
思い出して欲しい。多くの怪我人、圧倒的アウェイ、相手は前年度シーズンを終わらせた島根。その大一番を勝たせた彼がエースで無ければなんだろうか。
恐らく今年は昨年よりも、背負う重圧が少しは楽になるはずだ。レオナルド・メインデル、テーブス海、吉井裕鷹。粒ぞろいの面々が『勝たせること』を背負っていくことで、またエースとして伸び伸びと『勝たせること』に向かっていける。
何はともあれ目下のところは全体を通して昨年の維持。可能なら3Pの確率をグッと上げる。シンプル故に難しいことだが、是非『エース』として頑張って欲しい。
次回
次回は『#23 レオナルド・メインデル』選手の紹介です。