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アルバルク東京選手紹介(最終回)#10 ザック・バランスキー『キャプテン』
シリーズ説明
・B.LEAGUE 2023‐24シーズン、アルバルク東京の選手について一人ずつ紹介と解説、期待していることを載せていく。
・筆者の知識はミニバスのアシスタントコーチまで。そのため技術について書くのは限界がある。
・誤解が生まれないよう徹するが、あくまで筆者が思う選手についての紹介なので、オタクがなんか言っていると軽い気持ちで読んで欲しい。
選手紹介順
#3 テーブス海
#0 橋本竜馬
#25 福澤晃平
#1 岡本飛竜
#75 小酒部泰暉
#9 安藤周人
#23 レオナルド・メインデル
#8 吉井裕鷹
#22 ライアン・ロシター
#11 セバスチャン・サイズ
#21 平岩玄(今回)
#77 アルトゥーラス・グダティス
#10 ザック・バランスキー(C)(今回)
#おまけ選手α
#おまけ選手β
#可能ならスタッフ、チア、ルーク。
注目スタッツ
試合数/60
2FG%/49.7%
3FG%/30.1%
FT/67.3%
RPG/2.8
https://www.bleague.jp/stats/?year=2022&tab=1&target=player-b1&value=FOULAV&o=desc&e=2&dt=avg
A東京にとってのザック・バランスキー
セバスチャン・サイズの記事でも触れたように、どんなに優秀な能力を有していても怪我と長期離脱を繰り返すなら、ゲームマネジメント側としては使い勝手が悪い。逆に試合で一定の活躍を行い、シーズンを通して欠場しない選手は、マネジメントを狂わせないので非常に使い勝手が良い。そのような意味では、ザック・バランスキーは上記に価する選手であり、昨シーズンは離脱が多発したA東京を救ってくれた存在だ。
長所『在籍年月』
Bリーグの歴史=A東京在籍年数、これが成り立つのはザック・バランスキーのみだ。つまり、これは2年連続の優勝経験とA東京のカルチャーを体現出来る唯一の選手ということを示している。
近年は精神論が廃れ、データ論での練習と戦術が主流なので、それらの歴史と文化を伝えることに何の意味があるのかと言われるかもしれない。勿論、優勝という栄光を見せびらかせても、若手は自分の話ではないし、周りも過去の記録としか思ってくれない。過度にチーム文化を押し付けるのも改善を妨げる。
しかし、上っ面ではない心からの言葉は、データ以上にチーム作りのコアになり、時として戦術以上に試合へと影響を及ぼす。その観点からすると、この数年優勝から離れているA東京というチームを『A東京は優勝できる』と誰よりも強く鼓舞できるのは、その優勝をA東京で経験した彼だ。
短所『出場時間』
短所とはしているが、どちらかと言えば課題に近い。
レオナルド・メインデルがスタメンで平均出場時間が20分、例年と同じなら吉井裕鷹が15分。この2選手の出場を短く見積もっても、SFで余っている時間は5分程度だ。ローテーションが崩れないならば、今シーズンはザック・バランスキーにとってキャリアの中でも最も出場時間の確保が難しい年になる。チームとしては層が厚いことは有難いが、個人にフォーカスすれば苦しい環境だ。
『キャプテン』
ザック・バランスキーはA東京の新キャプテンとなった。個人的には彼をキャプテンに選ぶのが一年遅かったと言いたい。
元々の性格は明るく、シーズン中に離脱はしない。A東京のカルチャーを理解して、伊藤大司GMとの試合経験もあるため意志共有が容易だ。僕個人として持っているエースとキャプテンは兼任できない理論としては、昨シーズンからチームを支えるポジションであってほしかった。
ある意味で今年は収まるところに収まった選出となったので、正中岳城(引退)の背中で語るキャプテンシーを受け継ぎ、彼の経験してきた全てをもって優勝へと突き進んで欲しい。
次回
次回は『おまけ選手α・β』の紹介です。