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海外営業部署での英訳チェック 初めて直した単語とは?

今日は少しマニアックな話。英語担当として働き始めた海外営業の部署で初期に頼まれた、英文レターのチェック。

社内の人の英語を初めて直した時のことは、忘れられない思い出の一つ。

経緯

直属の上司は文系で、イギリス赴任の経験あり。直属の上司の上司の上司がその事業の責任者であり、やはり海外赴任経験者。

他の関係する社員さんも普段の英語メールや電話での英会話は問題なくやっているようだった。

今回はその中の誰かが作った日本語版と英語版を突き合わせてチェックする、というもの。

ちなみに私のそれまでの英語圏滞在期間は合計で6週間。仕事での海外出張経験もゼロ。派遣翻訳以外で英語を仕事で使った経験もゼロ。

このバックグラウンドで、強者ぞろいの上司たち+社員さん全員がccに入ったメールにチェックしたファイルを添付して返信しなければいけない。緊張する。

日本語の理解

前回の恐ろしいミスhttps://note.com/trustry/n/n5fecc2a51fad

のこともあり、どんなに簡単そうに思える単語でも全て調べ直して確認した。

すると、ある表現が気になった。それは、

担当窓口: 山田太郎
Window person: Taro Yamada

 
担当窓口??

まずは日本語の確認をすることにした。

あいにく、これを書いた人がいなくて直接意図を確認できない。

でも、社内では慣用的に、何かの問い合わせ先とか、連絡先として、担当窓口という言い方をしていることが分かった。

英語のチェック

次に、それに当たる表現がWindow person でいいかどうかを確認する。

手持ちの辞書とインターネット日本語サイトを調べると、どうもこれではないような気がした。

次に、英語サイトで調べた。

今このwindow person で調べると、こういうサイトが出てくる↓


https://hinative.com/ja/questions/6713815

こういうのが当時もあったと思う。

Window person をやめて、contact person とか、point of contactとかにしようと決めた(記憶が曖昧)

伝え方を考える

別の訳語が決まり、ワードファイルを修正した。

次はこれをどう伝えるか。

実は、ここに非常に多くのエネルギーを使った。

日本語の意図を確認したり、英語を調べるのは夢中になるから疲れない。

でも、英語に自信のある人たちで、しかも彼らの英語仕事を振ってもらうことでしか仕事が得られない私は、毒舌で指摘はできない。

嫌な感じにならずこちらの主張を伝えるにはどうすればいいんだろう?

ということで思いついたのは、クッション戦法。

メール文面には

チェック済みの英語版を送付いたします。少し気になるところにコメントをつけましたので、ご確認下さい。

と書くだけ。見たい人は中身を見るし、興味ない人はスルーするから。

それで、ワードファイルを開くと中にコメントがある、という感じ。そこには、

Window person は、銀行の窓口のような、本当に窓があるような場所で対応する人というイメージがするので、eメールの連絡先という意味のこちらでは、contact person の方が良いかと思いますが、いかがでしょうか。

というような雰囲気で書いた。

ネットで出てきた「聞いたことない」「意味不明」「(飛行機とかで)窓側に座る人」「パソコンのOSはWindows派の人」と思うネイティブもいることはあえて伏せておいた。

それは少し、あの職場では刺激的すぎる。

「どっちかっていうと〜の方が良い」感を出した。

そして、誤字脱字をもう一度確認して、緊張しながら送信ボタンを押した。ポチッ

返って来た反応

送信した直後から、パソコンに向かっていた何人かがざわめき始めた。

直属の上司の、上司の上司(事業責任者)からは、

「ご指摘ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。」

と返って来た。

初めに英訳した人からは、

「さすがプロは違いますね」

と、大げさなリアクションなのか皮肉なのかわからない返事。

その後、担当窓口の訳語は私の案が採用された。

この時の反応が皮肉でも気にしない。

英訳チェックをして、直すという仕事ができたことが嬉しかった。

その後の展開

その1件のおかげで、一番上の上司に覚えてもらい、何か社員さんが英語の資料を作るたびに

「Sunnyさんに見てもらいなさい」

という指示が出るようになった。

それがどんどん増えていき、英語仕事が広がっていった。




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