
良いファシリテーションと、うまくいかないファシリテーションの違い
良いファシリテーションとうまくいかないファシリテーションを分けるもの。
それは、場と参加者を信じる力があるか、ないか。
スキルやツールも重要ですが、根底に「場と参加者への信頼」がなければ、ファシリテーションは効果を発揮しません。
「場と参加者への信頼」というのは例えば・・・
・このプロジェクトは必ず成功する
・このチームなら絶対にうまくいく
・このメンバーは最高!
・この会社には素晴らしい力がある
・今日の会議はきっとブレイクスルーする
信念と言い換えてもよいでしょう。
ファシリテーターは、その場の隠れたリーダーです。
ファシリテーターの信念は、参加者に大きな大きな影響を与えています。
社内でファシリテーターを任された社員が「なかなかメンバーから意見が出ないんです」「責められ役になっている感じで・・」という場合、
あるいはクライアント先の会議で、どうもうまくファシリできないんだよなぁと悩むコンサルタントや士業の方。
まずは「自分は相手を信じているか」を振り返ってみてください。そして、その信じる力を全面に表現しているか、ご自分の振る舞いを見直してみてください。
不安げな話し方、誰かにすがるような眼差し、遠慮がちな問いかけ。場と参加者を信じきれていないファシリテーターが、やってしまいがちな振る舞いです。
ファシリテーターが参加者を信じていないと、彼らはポテンシャルを発揮できません。
「自分がそんな影響を与えているなんて・・まさかぁ」と思いますか?YES。あなたの感じていることは、ひとつ残らず場に伝わっているのです。
試しに、ウソでもいいから今日は思いっきり参加者を信じて、ミーティングに臨んでみてください。きっと、今までとは違う感触が得られるはずです。漫然と、あるいは嫌々ファシリテーションしていた時とは違った充実感が、ミーティング終了時に、あなたの体内に残っているでしょう。
ここでひとつ。
自分の信念だけではどうしようもない!と叫びたい方もいると思います。いわゆる「もともと仲が悪いチーム」というやつです。
参加者の誰かが、他の参加者(嫌いな上司や生意気な部下)に不信感をもっていることで、場にマイナスの影響をもたらしていることは、多々ありますよね。ええ、分かります。
そのために、ファシリテーターが存在するのです。
そうした対処についてはまた、別のところで書きますね。
今日は「ファシリテーターが持っておきたい基本の信念」をお伝えしました。