【⚠Sensitive!!-ホラー映画】29NEEDLES【感想】
⚠現時点では特典映像のメイキングを観ていないので、あくまで初見感想です。
アルバート・フイッシュをご存知でしょうか。
1910年〜アメリカで多数の児童を殺害した連続殺人犯です。
彼の生い立ち〜犯行は割愛しますが、彼の逸話?で有名なものがあります。
↓処刑直前の彼。
『初めての体験で興奮する』とか言ってたらしい。
真正のサドマゾで倒錯者ですね……自分の死すらエンタメ化して堪能しようとするメンタル、ある意味すげぇ。
彼が自分自身に行った自傷(≒倒錯プレイ)で一番有名なのが、陰囊に針を挿し込むプレイ。
刑務所でのX線で見つかった数、29本。
↓もはや針の太さが違うだの差し込み位置がそれぞれ違うだの、陰囊(皮)はともかく中の玉まで!!
タイトルの由来はここにあります。
(まいど枕がなげぇ)
主人公のフランシス・ベーコンは一見普通の男性ですが後ろ暗い性的ファンタジーを抱えた男。
(画家のフランシス・ベーコンと同名なのは、彼の作風である溶ける肉体と叫ぶ奇怪な表情の人間像を主人公に重ねてるのか、ゲイだったという性的指向を重ねているのか、両方なのかは、全く不明……メイキングに答えがあるのかも)
SMクラブに通い、自分を痛めつけてもらうことで、その暗い欲求を解消してきたものの、最近更に『悪魔≒深層にある怒り→自己破壊衝動』が抑えきれなくなってきていることを感じている。
これじゃいかん!
とアルコールと陰囊針刺しで自らを戒めようとします。
陰囊、ほぼ皮膚なのでうまく玉を良ければ皮膚のみの痛みで済みそうですが、睾丸まで突き刺してた場合の痛みは図りしれず……男性なら股ひゅん事案かな……。
(皮膚だけでもいてぇよ!という幻聴が)
マッパ族、とんだ性癖持ちですが、ルックスは全然良いんですよ、体も見苦しくない、フランシス。
悪評が立つまでは、なんとかプレイでしのいできたのの、しかし人は慣れるもの。
そして新たに悪魔(幻覚)が現れる。
↓何か産み出してるよ……緑の液汁がデロデロ。
股関から臓物らしきブツがボトボトしてる幻覚の悪魔が登場。
幻覚に悩まされ段々と欲求が解消できなくなってきた頃、ハンスという男が現れて、秘密のクラブを紹介するという。
既にフランシスの悪行は『あいつのセックスは病気』と噂になっており相手が寄り付いてこない。
そのため声掛けしてきたハンスに興味を持つ彼。
ハンスは、彼の倒錯欲求の度合により、7段階のプレイレベルが設定されている倒錯クラブがあるという。
興味を惹かれた彼は彼に導かれるままに秘密の倒錯のクラブに導かれる。
そこで見た光景はBDSMはもちろん、ラバーフェチ、医療器具拘束フェチ、身体喪失フェチ、自傷フェチ。思わず魅惑されたように自然にプレイに参加するフランシス。
↓眼球汁をのむプレイ……眼球管……(白目)
さて、フランシスの性的自己破壊衝動がこのクラブでのプレイにより悪魔の幻覚から開放されるのか。
フランシスは段々とプレイを重ね、階層を登って行きます。
ここからはただの個人的な推測です。
ダンテにおける煉獄の構造は7種類になっています。
7種の罪業の垢を落とさないと上に行けません。
①傲慢②嫉妬③憤怒④怠惰⑤貪欲⑥美食⑦色欲。
フランシスはそれを辿っていったのかな……とぼんやり。プレイそのものは射精に重きを置いていません、相手を支配するより、自らが破壊されたいという自傷倒錯。それを浄化してくれる存在は神なのか神の顔した悪魔かそれは分からんけど。
↓導き手のハンスさん。
フランシスのハードプレイを目にして遠い目に。
↓フランシスの背後にちらちらと現れる奇妙な二人組。幻覚なのかは不明。
マッパ族ですが、被り物が白いので強引に考えればあの存在だろうか?と思う……けど。
(メイキング観れば分かるかな?)
↓何処から出したか切り取られた指。バケツにゴロゴロとブチ込む。これを使ってフランシスがナニしたとか考えたくは……ない……かな……。
↓極めつけの幻覚(なのか?)
フランシスはこの物体の体液を舐め、更には味が似ていた木の樹液を啜る。つまり魅入られてる。
そして最後には、ある身体改造をクラブにて行います。モロな描写は無いですが、んなもん体勢で分かる……んでナニをそこに収めたいのかも。
フランシスぅうううううううーーーーー!
お前ア○スどうしたんだーーーーーー!
ラスト、満ち足りた感じのフランシス。
終わりのない自己破壊衝動から解放されたと考えて良いのかな……と、ぼんやり。
また今の世論に合わせてみるなら、理解の得られない性的指向/嗜好を持つ者の苦悩の話とも読むことも可能……特殊だけど。
すんごい特殊だけど。
『普通』に『擬態』して生きることと、何故自分がこういう欲求を持つのか神に問い、絶望しかけ、救われる話とも思えなくもなく。
基本は性的ファンタジーがコントロール不可能になってゆくボディーホラーのテイだと思いました。
インディホラーに散見される欠点はあるものの、この監督、テーマ性がはっきりしている気がします。
(しかしそれをうまく受け取れているかは分からない……後日メイキング観て確認するしかない)
(ただ大分ア○ス心配で視聴で疲労したので時間を置くと思う、しばらくは寝かそう……)
監督のスコット・フィリップ・ゲルゲンスは、これが初の長編作品のようです。
更にボディーホラーの方面へゆくのか、何気なくチェックして行こうと思いました。
それでは、おしまい。
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