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失敗と捉えるかその先に正解があるかの考え方

五線の上のファ(第5線/B管ならEs音)の音を出そうとして、3度下のレ(第4線/B管ならC音)が出てしまったら、それは「ミス」なのか。

こんなお話をレッスンでよくします。皆さんはどう思いますか?

もちろん、本番だったら予定していた音ではないのでミスになると思いますが、練習時では捉え方によって、その先の展開が変わってくると考えています。

得るものがない反復練習

狙った音が出ず「あ、間違えた、もう1回」「また間違えた!もう1回!」「あー当たらない、なんでー」と何度も何度も連発してしまうのは時間と体力の無駄です。仮にこれで何回目かに狙った音が出ても、それがなぜ成功したのかが理由分からないため、次に再現できる保証もありません。これでは何の成果も得られず、練習とは言えません。

1回ずつセッティングし直す

トランペットの音がはずれる原因のほとんどはセッティングにあると考えています。マウスピースと唇、前歯の位置と開き具合、唇とマウスピースリムの貼り付き、ブレスアクション、舌のセッティングと腹筋による空気圧コントロール、これから出す音が頭の中で歌えているか。ここまでのバランスや条件が揃っていて、そして安定していなければミスする確率が高くなります。

ですので、セッティングが不安定な状態で何度吹いても上手くいかないのは想像できると思います。一旦リセットして、丁寧な準備を心がけましょう。

過去の失敗を成功へと繋げる発想

話を戻しますが、Es音を出そうとしたらC音が出た時「失敗した!」ではなく「C音を出す条件は完璧だった」と思ってください。次に、このC音を出す条件から何をどう変化させたらEs音に到達するかを考えてみてください。
この場合は高音域への変化なので、アパチュアを振動させる空気のスピードを速めることが条件となります。では具体的にどうすれば良いか。それを考えて実践して欲しいのです。


このように練習時、目標に到達しなかった場合でも、現状を発展させたり発想を変えてみることで成功へと導くことができ、得るものが多くなります。
柔軟な発想でストレスのない練習を目指してみてください。

より具体的なことを知りたい方はぜひツキイチレッスンへいらしてください。単発参加型のトランペットレッスンです。詳細や開催日、お申し込みはこちらをご覧ください。


荻原明(おぎわらあきら)

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荻原明(おぎわらあきら):トランペット
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