レベルの差を感じたら考えてほしいこと( #今朝の一言_ラッパの吹き方 )
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先日は数回に分けて「レベルの差を感じたら考えてほしいこと」と題して投稿しました。まずはこちら。
これは自分よりもあまり上手でない人と共演した状況。自分が「こんな演奏がしたい」と理想を掲げても、ひとりではどうにもならないのがトランペットです。トランペットは吹奏楽やオーケストラ、室内楽などアンサンブルで初めて音楽が成立する場合がほとんどなので、ほぼ必ず共演者との協力が必要になります。
もし自分の理想と食い違うような状況になった時、イライラしてしまわずに、一旦冷静になって自分が音楽を好きでいる原点を自分の心に聞いてほしいのです。上手とか下手とかではない、もっと大切な気持ちに気づけたら、どんな人とも素敵な演奏になると思うのです。
趣味で音楽をやっている人の最大の特徴は様々なレベル、様々な経験年数の違いがある点です。でもそんな中で共通していることがあります。みんなで音楽を作ること、トランペットが大好きだからこそ、ここにいる。これを忘れないでください。
もし相手とのレベルの差を感じたら、自分が苦手なテクニックを想像してみましょう。ハイノートやトリプルタンギング、ピアニッシモの演奏、歌う表現、ハッキリしたタンギング。皆さんそれぞれ苦手なものがきっとあると思います。
その苦手なテクニックを露骨に要求してくる曲を今まさに吹いているとしたら、自分の演奏はどんな感じになっているでしょうか。その時、周りの人たちへどんな気持ちを持つでしょうか。想像してみましょう。
これはご法度ワードです。どんな場面でも基本、言ってはいけません。騒動してみてください、
サッカー選手に「なんで狙ったところにボール蹴れないの?」とか、
力士に「なんでそんな力ないの?」とか
クレー射撃の選手に「なんでライフルの使い方もわからないの?」とか
画家に「なんでデッサンもできないの?」とか
こんなふうにマウントとられたらどう思いますか?それと同じことをあなたが音楽でしてはいけないのです。
そもそも、共演者との関係は「内輪」です。外から見れば全員ひっくるめてひとつの「楽団」です。楽団は演奏を聴いてくださる方に向けて音楽の素晴らしさ、楽しさ、美しさを伝えていくことが使命です。
練習をするというのは、もちろん上手になることが目的のひとつです。楽譜に書いてあることがきちんと演奏できる基礎技術力、音楽を美しく演奏する表現力を追求する。では、その取り組みは何のためかと言うと、聴いてくださる方へ音楽を届けるためです。
しかし、技術には絶対に個人差がありますので、全てをパーフェクトになんてできません。したがって、「個々ができる最高の演奏を心がける」ことになるわけですから、差があって当然です。
ということで、先日は「レベルの差を感じたら考えてほしいこと」について投稿しました。
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荻原明(おぎわらあきら)