M・デムーロが干されている!?
M・デムーロが近年リーディング争いからは一歩退いた成績が続いている。
まぁ、馬主や調教師との軋轢、頻繁にエージェントの変更等色々理由があるのだろうが、
自身、はは~ん、そうだよなと思い当たることが頭に浮かんで、この記事を書いている。
2006年の競馬ブログ開設当初、次のような記事を載せた。
タイトルは「疾(はや)さと美しさの影に、、」
+++++++++++++ここから、以下引用++++++++++++
私の競馬の根底にはサラブレットの脆さという概念があります。
レース予想を考える上でも重要なファクターになっています。
殆どのレースの結果が、単なる数値による表面上の能力比較とは違う結果に辿り着いてしまう理由にもなっている背景です。
サラブレットは「より早く」を求めて、血の配合が人間の手によって繰り返されてきました。
その結果、躍動感溢れるすばらしいスピードと、同時に美しい肢体を持つ馬が次々と生み出されて来ました。
しかし私は、この血の配合の歴史に悲しい流れを感じてしまいます。
「競馬」という人々の趣向を満足させるエキサイティングなレースにおいてのみサラブレットの存在意義が確立する様に思えるからです。
私は競馬にロマンは感じません!「夢とロマンを取り戻せ」とおっしゃる方もいますが、私には到底無理です。
ただそこにあるのは、経済動物としての馬の存在です。
人々を競馬を通して興奮させるスピードと、その肢体の流線美、これを「明」の部分とするならば、「暗」の部分を探ってみましょう。
私に言わせるなら、500キロ前後の馬体重を支えるには、余りにも足先が細化しすぎではないかという点、これは非常に重要な点です。
現に脚部不安や骨折などのアクシデントは慢性的なもので誰も驚きません。
しかし馬の立場で考えて見ましょう。サラブレットは足が一本骨折=「死」と直面する動物なのです。
骨折-予後不良-安楽死処分という訃報は皆さんも耳にしたことがあると思います。
まさに悲しい一面です。
そういう風に進化させたのも人間である。
名馬テンポイントの悲劇が思い出されます。
ここで現実的な競馬界の話に戻しましょう。
速さを獲得した代償がガラスの脚であるという点を留意して読んで下さい。
馬主は何千万も出して(高価なものは億ですが)、仔馬の先物買いをします。レースデビューで、無理なレースをして、即骨折では馬主はたまったものではありません。
馬を預かる厩舎も、大事に、大事に調教をします。まさに「ワレ物注意!!」扱いです。
このような背景のもとで、出走馬が全て、ガツガツ勝利を目指す真剣勝負が行われたとしたら、考えただけでもゾッとします。
「昨日の敵は今日の友」ではないですが、人気ジョッキーは乗り代わりや騎乗数も多く、厩舎にしてみれば、人気ジョッキはレース毎に、頼もしき手綱になったり、目の上のたんこぶとなったりと、めまぐるしくその立場が入れ変わります。
オリンピックの金メダルを争う様なレースを期待するには余りに無理があります。
またそうなっては、競馬の存続上、様々な理由により困るわけですが、、、
「あれっ!武豊が四コーナーに入っても、全然馬を追わない!?
勝つ気あんのかよ」
こういう場面に遭遇した時、おそらく内部の者しか知りえない、馬のガラスの足に起因する事情があるのではと推測されます。
ホヤホヤのアンちゃんジョッキーがぶっちぎりの大差で快勝して、調教師の先生に怒やされた話を聞いたことがあります。
「おそらく、勝利を確信した時点でムダ追いするな!馬に余計な負担をかけるな!」といった中身だと思います。
何故なら「ワレ物注意!」だからです。
同じ馬に武豊や安勝が騎乗すれば、馬への最小限の負担で、ハナ差、クビ差でキッチリ勝つというところでしょうか。
同じ1勝、賞金に変わりはありません。
+++++++++++++++ここまで+++++++++++++++
(上記文中、古過ぎで皆さんの知らない馬名かもはご容赦をです。)
冒頭M・デムーロが干されている!?と感じている競馬ファンは多いかと。実際自分もそのように考えています。
デムーロ騎手には、届かないような位置からでも、差し切ってしまう「鬼追い」のイメージが強く、GⅠレースを悉くの大爆発という年も。
しかし、激走する馬達に負荷をかけ過ぎる結果もで、同騎手の騎乗馬の多くが、故障や引退に追い込まれました。
皆さんもよくご存知の皐月賞、優駿を制したドゥラメンテもその1頭だったかと。
(同馬は2016年宝塚記念2着後、故障、種牡馬生活だったが、今月初め急性大腸炎のため死亡。(牡・9歳))
勝利しても愛馬を壊されてはの代償の大きさで、馬主達にデムーロは嫌われたのかが現在の状況だろう。
しかし、根本的な原因は過去記事のように、疾(はや)さを求めた人間による血の配合による顛末で、競馬である以上、勝利を目指したデムーロの騎乗に責任は無い。
重要なのは、細化されたガラスの脚が多くのサラブレット達の悲劇を生み出していることである。
このことはレース結果を占う予想でも注視すべきファクターで、
特に人気上位馬に対し、「果たしてどこまで追えるのか」の眼で観察・判断する必要があるということである。(競馬雑記、了)
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