【陸上競技】試合に向けた準備システム|ブロック・ピリオダイゼーションとは
どうも、さかもとです。
早速ですが・・・
次シーズンに向けて、皆さん計画を立てて取り組めていますか?
計画を立てていく際、当然、目標とする試合に向けてピークを
合わせるように設計しますよね。
これをピリオダイゼーションと呼びます。
NSCAでは、ピリオダイゼーションは、運動能力の強化および疲労と適応の管理を通してピークパフォーマンスをもたらすトレーニング計画と定義しています。
ただ、陸上競技において言えば、年間にいくつかピークを合わせた試合が
ありますし、また、大会に出る為に記録を残す必要がありますよね。
陸上競技にフィットしたピリオダイゼーションの論文ってないかなぁ
と調べていると
ブロック・ピリオダイゼーション
という言葉と、その論文がヒットしましたので、そちらの共有と解説をしていければと思います。
============================
参考文献↓
============================
まずピリオダイゼーションって?
長期間(基本的には1年間)のトレーニング計画として用いられており
・マクロサイクル(年単位)
・メゾサイクル(月単位)
・マクロサイクル(周単位)
と1年間を期分けし、試合に向けて広範囲の運動負荷から
集中的な運動負荷へと漸進するものを指します。
こんなイメージですね。
↑筑波大学 陸上競技研究室
ブロック・ピリオダイゼーションとは?
年間的なピリオダイゼーションとは違い、メゾサイクルを基本単位とし
それぞれのサイクルのゴールには、常に試合があることを前提に
構成されます。
こんなイメージです。
↑今回の参考文献から引用
それにより、多くの試合それぞれに焦点を当てたピーキングが可能となると
されます。(Issurin,2008a,2010a)
水泳やカヤックなどでの活用例はあるものの、陸上競技においての実用例は
少ないのが現状のようです。
ブロック・ピリオダイゼーション「4つ」の原理
以下4つの一般原理の理解が必要と記されています。
①メゾサイクルを1つのブロックにすること
②1つのブロックにおけるターゲットとする運動能力の数を最小にする
③多くの運動能力を連続的に発達させる
④最後に専門的なブロックを設定する
です。
↑のようなイメージでブロックを設計し、試合に向かいます。
4つの原理とブロックの種類を合わせて解釈するに
蓄積ブロック:単純な運動により基礎的な能力を養成(原理②のこと)
転換ブロック:蓄積ブロックで養った能力を、陸上競技動作や運動様式に類似する形へ変換する(原理③のこと)
現実化ブロック:実際の陸上競技動作に落とし込む
そして試合へ。
というように捉えることができます。
で、ここで疑問が。
それぞれ、どれくらいの期間を設ければいいの?
残存トレーニング効果
先程の質問には、残存トレーニング効果というものが解決の糸口となります。
残存トレーニング効果とは、「トレーニング停止後のシステマティックな作業負荷によって引き起こされた、身体の状態と運動能力の変化の維持」という現象として定義されている
以下の表をご覧ください
このように、それぞれの運動能力のトレーニング効果残存日数が異なります。
要するに、「長いものほど前半に、短いものは後半に」というイメージです。
実際のブロックイメージ
上記のことを考慮し、おおよそ3ヶ月でブロックを組むことが多いとのことです。(年間4回程度)
まとめ
選手により、重要な試合の回数は異なり
また、専門種目によっても必要な運動能力も異なるため
一概におすすめとは言えませんが、試してみる価値は十分にあると思います。
従来のピリオダイゼーションとブロック・ピリオダイゼーションについて
再考し、自身に合う方法を選択できればいいですね。
相談にも乗りますよ。
では、また。
=========================
【告知】
YouTube「速く走る教室」の運営運営をしております。
主に、noteの記事を動画にしているイメージです。
=========================
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?