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【ランナーとシンスプリント】論文から読み解く"6つ"の危険因子とは

どうも、さかもとです。

おかげさまで、あまり更新できていない YouTubeチャンネルの
登録者もポツポツと増えてきており
こうなったら1000人目指して頑張ろうと思っています。

登録がまだの方、ぜひお願い致します。

さて、今回はランナーが抱える悩みのトップレベルでもある
シンスプリントについて、↓の論文を参考に書いていきます。

正しくは、シンスプリントを含む
内側脛骨ストレス症候群(MTSS)という表現となりますが
わかりやすくシンスプリントのことだと思って
読み進めてください。

今回の論文は
システマティックレビュー及びメタ・アナリシスとなります。

シンスプリントの危険因子とは!?が、わかり
予防や改善のお役に立てるかと思います。

危険因子「6つ」はこれ!

結論から。

・BMIの増加
・インソールの使用経験
・ランニング経験が少ない
・女性
・MTSSの既往歴
・舟状骨の下降

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24379729/

これらは、MTSSと統計的に有意な関連性があるとのことです。

そうやんなー、思うものもあれば
えっ!!そうなん!?と思うものまで。

BMIの増加、ランニング経験の少なさ、女性、既往歴
については割愛し
インソールの使用経験、舟状骨の下降の掘り下げと
個人的に気になった背屈制限との関連について
書いていきます。

インソールの使用経験が問題!?

インソールの使用歴は
MTSS発症の極めて有意な危険因子である
と記されています。
※装具の材料、デザイン、および矯正の性質は、今回の分析に使用した論文には明記されていない模様

なぜ、インソールが危険因子となるのか

①装具に衝撃緩和効果がある場合
脛骨に十分な負荷がかからず
十分な適応が行われない可能性があること
②メタ分析に含まれる参加者の少なくとも25%が
MTSSを発症する前に装具を処方されていた

これらにおいて
インソールの使用がMTSSの危険因子となっている
要因とのことです。

シンスプリント→インソール処方
の場合だと、①に当てはまる可能性もあり
既往歴というもう一つの危険因子も合わさり
繰り返す?可能性があるかもしれません。

ただ、単純にインソールがNGとは言えなく
インソールに頼った改善の期待が良くない
と、解釈しています。

あくまでも、走り方も含めた
トレーニングの介入が必要だと
考えています。

舟状骨の下降

4つの論文で舟状骨落下試験についての検討が。
このテストは、距骨下部の
ニュートラルスタンスポジション(おそらく立位)
における舟状結節の高さと
リラックススタンス(おそらく座位または非荷重位)
における舟状結節の高さの差を測定するテストです。

4論文のうち3論文は足を肩幅に開いて
舟状結節ドロップを測定し
1論文はタンデムスタンスポジションで
測定が行われています。

メタ解析の結果
舟状骨下垂の大きさはMTSSのリスク上昇と
関連することが示された。

舟状突起の落差が10mmを超えるものは
そうでないものに比べてMTSSを発症する確率が
1.99倍高い(RR 1.99, 95% CI 1.00-3.96, P=0.05)
また、メタ分析では、舟状突起の落差が大きいほど
MTSSのリスクが高まることが示されています。

下腿筋や背屈制限は関係ない!?

ある大規模な研究(50脚)では
MTSSの痛みが発生する脛骨内側縁には
「筋膜の付着がほとんどないことがわかっている」
とされています。

また、背屈可動域とMTSSとの有意な関係も
認められなかったとのこと。

ということは
背屈可動域の拡大、それに付随する下腿筋のストレッチは
果たして有効なアプローチなのか考えさせられます。

またこれらは、原因ではなく
症状の影響である可能性が高いとのこと。

個人的に、この結果には驚きで
シンスプリント=背屈制限
というイメージすらありました。

最後に

今回は、ランナーとシンスプリントの危険因子について
まとめました。

こういった因子を知っているだけでも
予防・改善の大きな一歩になり得ると考えています。

ランナー自身が知識を身につけて
怪我の少ない選手になりましょう!


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