第2章-3
千晴:お昼にクロノアにいくよ。
玄:「いらっしゃい!」
千晴:「ぉつかれぇ~。」
玄:「ああ、おはよう。ナポリタン?」
千晴:「『いつもの』って言わせてよ。」
WC:朝からナポリタン(笑)
玄:「わかったわかった、今日は何にします?(ナポリタン作りながら)」
千晴:「いやさ、昨日の姫どもめちゃくちゃ不機嫌でさ…」
WC:ども(笑)。
玄:「姫共(笑)。そりゃ大変だったなー。」
千晴:「で、そのせいでまた先輩に殴られたよ…もー、踏んだりけったり。そんな感じで、また絆創膏だよ。」
WC:その絆創膏そういう(笑)。
千晴PL:そだよ(笑)。
千晴:「で、今日は学校いけるのか?」
玄:「もうちょい…だとおも、いらっしゃい!」
常連客:「おー、いつものたのむわー。」
玄:「はいりょうかい~!ナポリタンいっちょー!」
千晴PL:昨日の話がどうなったか教えてほしい。俺は麻生の名前も知らないからな…
玄:「先生の名前は麻生育太郎君だっ、はい!ブレンドただいまー!」
WC:情報もちが店の経営で忙しくてまともに情報伝達してない(笑)。
千晴:「じゃあ、俺が夕方にでも行くって連絡すればいいのか?」
玄:「そうそう、そうし、いらっしゃいませー!」
千晴:「なんか昼時はさすがに忙しいな。」
常連客:「マスター見習い、お代ここに置いとくよ。ごっそさん。」
千晴:「じゃあ、ちょっと表で電話してくるわ。」
玄:「毎度ありがとうございます~!」
千晴:「タウンページ、タウンページ…」
WC:アナログな(笑)。
千晴:学校に電話をします。12時半分ごろ。ぷるるる…
WC:まあ、喫茶店にはタウンページがあるね。風景的に。
千晴:あるよね(笑)。黄色が室内によく似合う。
WC:電話は程なく取られます。
電話:「はい、八郷小学校です。どちらさまでしょうか?」
千晴:「あ、もしもし。私は笠原というものですが、こんにちは。麻生先生いらっしゃいますか?」
電話:「麻生でしたら…少々お待ちください…」
WC:保留音。
青年の声:「はい、お電話かわりました。麻生です。」
WC:いぶかしんでいるような声だ。
千晴:「あ、笠原と申します。こんにちは。えーと夕日の…」
麻生:「…はあ…」
千晴:「じゃなくて、夏川さんから話を聞いてますでしょうか?」
麻生:「あ、はいはい。夏川先輩の。はい、聞いてます。」
WC:得心がいったような明るい声だ。はきはきと話す口調には好感が持てる。
千晴:「それで、ちょっと今日の夕方でもお時間を頂きたいのですが。先生の都合はいかがですか?」
麻生:「はい。個人的に、ご協力したいのは山々ですが…」
千晴:「…」
麻生:「校内のことを保護者でも関係者でもない方にあまりべらべらと話すことはできませんし…お話できることとできないことがあると理解していただければ。」
千晴:「確かに、そういうご時勢ですよね。」
麻生:「ええ。申し訳ありませんが。」
千晴:「大丈夫です。できる範囲でけっこうです。場所は学校のほうがいいですか?」
麻生:「いえ、保護者でない方は身元確認が必要になってしまうので、ご迷惑でなければ場所を指定していただいて、自分のほうから、そちらへ伺わせていただきたいのですが。」
千晴:「あー、では…」
千晴PL:クロノアって駅ちかくだっけ?
玄PL:そこそこ近いよ。
千晴:「喫茶店クロノアっていうお店わかりますか?駅からこんなかんじで…」
麻生:「行った事はないですが、説明はわかりました。行けると思います。…その場所でしたら…本日の、6時くらいでいかがでしょうか?」
千晴:「大丈夫です。では、お願いします。」
麻生:「はい。では伺います。失礼します。」
WC:と、電話は切れる。
千晴:…がちゃ…「ふー。」
WC:真摯な対応から鑑みるに、彼は彼なりに生徒であるまこちゃんを心配しているのだろうか。
千晴:「玄、連絡しておいたよ。6時だって。場所ここね!」
玄:「おつかれ。」
千晴:夕日に、来るかきく?
玄:聞いておこう。あと俺達は何者と言ってあるのかも確認だ(笑)。
千晴:たしかに(笑)。…ぷるるるる…
夕日:「あ、わたし。なにかあった?」
千晴:「あ、麻生さん連絡取れたよ。ありがとね。クロノアで6時から話し聞くことになった。…ちなみに、俺らは相変わらず、心療内科医?」
夕日:「そうそう。」
千晴:「りょうかい…」
夕日:「麻生君常識人だから、変なこと言っちゃ駄目だよ。」
千晴:「じゃあ、大丈夫だ。気が合う。」
夕日:「だからそういうことを言うなと(笑)。」
千晴:「はい(笑)。ちなみになんの後輩?」
夕日:「ダイガクー。」
千晴:「おっけー。じゃあ、もしくるならその時間にいますので、よろぴく!」
夕日:「…ふ、古…」
千晴:「ぎゃふん。」
夕日:「化石か。ジェラシック千晴か。
…冗談ともかく、今日はちょっといけないと思う。店を閉めたらまこちゃんところ行かないとね。」
千晴:「そっか、そっちもよろしくね。」
夕日:「うん。」
千晴:これで安心したけど、玄は店のことがあるから、俺一人で対応か?
玄:店開けとかねーとだしな。お店はOPEN、対応は千晴でいきますか。
千晴:じゃあ、立ち上がって待つよ。
玄:「いらっしゃいませー!」
WC:千晴を認めた青年は、近づいて来ながら…
千晴:テーブルへ促そう。
青年:「あ、待ち合わせなので。」
WC:と、玄に会釈して、千晴に従う。
玄:「お席へどうぞ~。」
千晴:「はじめまして。笠原です。」
青年:「麻生です。はじめまして。」
千晴:「お忙しい中すいません。」
麻生:「ええと、北條さんという方は、ご一緒じゃないんですか?」
千晴:「北條…北條ですね、ちょっと用事がありまして。私だけとなりました。」
麻生:「あ、なるほど。喫茶店のアルバイトをされてるとか。お忙しいんですね。」
千晴:「あ、あそこに立ってるのが、そうなんですけどね。」
WC:(笑)
麻生:「…? あ、これは気づきませんで。」
千晴:「なんか、マスターが外に出ていて、忙しいらしく。」
麻生:「どうもはじめまして麻生と申します。」
WC:席から礼。
玄:「ど、どうも、はじめまして。北條です。宜しくお願いします。(会釈)」
千晴:「ばたばたしますがすいません。あ、先生はコーヒーでよろしいですか?」
麻生:「すいません。お願いします。」
WC:対面した麻生青年は、穏やかな笑みを浮かべた誠実そうな青年だ。中肉中背でどこといって特徴のない容姿だが、優しく嘘のつけない雰囲気がある。
千晴:「それで、すいません。私たちは夏川さんからマコちゃんについて話をおききしてですね。微力ながらお力になれればと思いまして。」
WC:麻生は、運ばれてきたコーヒーに角砂糖をぼっとんぼっとん落としながら話を聞いている。
千晴:「いま気にしてるのが、心的ストレスなのですが…学校生活において、そのようなストレス、たとえばいじめであったり…失恋であったり、そのようなことは感じ取れましたか?」
麻生:「…そうですね。失恋のような、個人的な問題は、把握しようとしているわけではありませんし、いじめなども、見逃したくないとは思っていても、どこかで見逃している可能性も捨て切れません。」
WC:慎重に言葉を選んでいる。
麻生:「ですが、私の見る限りでは、名波に、そういう、目だったストレスの原因になるような異変があった記憶はありません。」
千晴:「ところで、先生の目から見てマコちゃんはどのような子ですか?」
麻生:「名波ですか? 我慢強く、誠実な子です。あのころの女子ですから、同じ年の男子などに比べて大人びるものですが、より聡明です。若干、感受性の強さが引っ込み思案につながっているようなところがありますが、全体的に見て、いい子ですよ。」
WC:まあ、彼の顔を見ていると、こいつ子供はどんな子でもそれなりの長所見つけていい子って言うんじゃねーか、的な感想が。
千晴:「なるほど…お友達は多いでしょうか?」
麻生:「社交的な子ですから、多いと言っていいと思います。特に親しくしている相手はごく少ないようですが。」
千晴:「そういえば、夏川さんに聞いたところ、シン君という男の子と親しいとか。」
麻生:「八環ですね。ええ。一番親しいのは彼だと思います。」
千晴:「では、彼も心配してるでしょうね。」
麻生:「そうでしょうね。…最近、若干集中力不足や情動の浮沈が見られますね。仕方ないことだと思います。」
千晴:「なるべくそういうことが広がらないように、他の子もケアしたいですね。」
WC:一瞬、あれ?というような顔をした麻生だが、すぐに元の穏やかな笑顔に戻る。
麻生:「ええ。まずは名波が良くなってくれるのが一番良いんですが。」
WC:と、話しながらもぼっとんぼっとん角砂糖をおとし続けていたコーヒーを一口すする。
麻生:「おいしいですね。」
玄:甘党だな~。
千晴:「家庭での問題などはなかったんでしょうか?」
麻生:「名波ですか? …特にありませんね。親御さんの目で見ればまた違った話になるかもしれませんが、われわれ教師の目で見る限りでは。名波には、特に目に付くような問題もなかったです。」
千晴:「どちらかというと、マコちゃんは面倒見のよさそうなタイプなんですかね?」
麻生:「…うーん、難しい質問ですね。」
千晴:「他人の痛みがわかるとか、手助けするとか…」
麻生:「でしゃばりではなかったので、積極的に他人の作業に介入したりはしませんでしたが…ちょっとした補助や気遣いは、よく見られたように思います。ずいぶん気の早い表現かもしれませんが、良妻賢母タイプ、というか。」
千晴:「では、仲のよい友達のことを気にかける感じですかね。たとえば、シン君とか。」
麻生:「そうですね。まあ、八環に限らず、ですが。」
千晴:「シン君はどんな感じの子ですか?すいません、ちょっと外れますが、一応交友関係なので…」
麻生:「…難しいですね。名波のことではないので、ざっくりとにさせていただきますよ。」
千晴:「はい、大丈夫です。」
麻生:「元気な男の子です。特撮が好きな。」
千晴:「ヒーローものですか?」
麻生:「すいません、自分も詳しくないので(笑)。」
千晴:「いまどき珍しい、元気な感じをイメージしますね。」
麻生:「まあ、活発で、意志の強い、いい子ですよ。」
千晴:どうしよう、あと聞きたいことある?
WC:麻生の感じだと、シンの具体的な情報などは完全に黙秘されそう。公務員の常識ではあるけど。
千晴:悪いって言うのは出せないよな。
WC:悪い評価を言わないのは麻生の性格かな。教師としては正しいスタンスだと思うが。
千晴:「最後に、マコちゃんが体調を悪くするまえになにか変わったことはありましたか? たとえば、なにかを拾ったとか…あとは、なにか大事なものをなくしたとか、そういう話はきいていますか?」
麻生:「何度も同じ答えをすることになってしまいますが、心当たりはありません。」
千晴:「ないですか…」
WC:麻生は申し訳なさそうに微笑む。
千晴:「本日はお忙しいところありがとうございました。」
麻生:「お役に立てず、申し訳ありません。」
千晴:「もしかしたらまたお時間をとらせることがあるかもしれませんが、よろしくお願いします。」
麻生:「はい。できる限りは協力させていただきます。こちら、コーヒー代に。」
WC:麻生は、言いながら1000円札を伝票にはさむ。
千晴:「それは、多いですよ! コーヒー代はお気になさらずに。」
麻生:「いや、公務員なので(笑)。」
WC:では、とカウンターの玄にも会釈し、麻生は出てゆく。
玄:「有難うございました~。」
千晴:「ふいー、つかれた…」
玄:「おつかれ。ディナータイム前に一旦Closeにすっか。」
千晴:「閑古鳥も鳴いてるしな。」
玄:「うっさいな。」
千晴:「学校では別段大きい問題はおきてないっぽいな…」
玄:「なんも出てこなかったなー。」
千晴:「やっぱり、身近にいたやつの話がききたいよな。」
玄:「方針としては、より身近な友達であるシンにアプローチするか、と…」
千晴:「どこで会えるかだよな…」
玄:「そしたら接触を持つために、シンの行動パターンを押さえないとだな。ちょこちょこベランダに忍び込んでいる気はするけど、どうよ? 一度や二度注意されたくらいで、やめるタイプにゃー見えなかったよな(笑)。」
千晴:「張り込み? まこちゃんちか学校か。」
玄:「張り込むなら放課後の時間帯か、休日か…休日は店が(笑)。」
WC:不審者(笑)。
玄:どこで張ってても同じだなこれ(笑)。
千晴:あんなことをやった後だもんな。
WC:まこちゃんちは素行。学校はご時世。
千晴:まー、ご時世ね。連絡網で回っちゃうぜ、不審者情報。
WC:連絡網すら個人情報アレコレで製作不可とか。
千晴:「通学路の途中にコンビニとかないかな、そこで通学路を通過するのをひたすら待つとか…」
WC:ひでえ作戦(笑)。通学中に襲うのはどうなの。
玄:通学中あとをつけて、襲うのは通学外で(笑)。
千晴:ストーキングからか?
玄:「行動パターンを洗い出すところからだな。襲い易いポイントを探るんだ(笑)。」
千晴PL:抜粋して会話見るとヤバイな(笑)。
WC:まー常識的に確実なのはまこちゃんち周辺での張り込みだと思う。
千晴:対抗勢力が2つになる点が大変だよね。
(↑まこの母と公の目(警察)の2つ。)
WC:そうね。あくまで2人のおかれた立場とか考慮しなければ、の話。
千晴:近くに駐車場とか、マンションの屋上とか身を隠しながら状況が確認できる所ありそう?
WC:住宅地なので、完全な死角は存在しないかと。特別な装備や器具があれば別だけど。
不特定多数の誰かに見られることを容認するなら、つまり、シンとかまこちゃんママから気づかれさえしなければ良いと考えれば、どうにでもなる。
千晴:あー…ミギワとか作るアイテムあるのかな?
玄:おっと、そうきたか。『伝説の~級』っぽいね(笑)。
WC:そのとおりだ。
玄:それをGETするところからか。気が遠くなるなあ(笑)。
WC:安全に張り込みするために、ミギワを作ろう
→ミギワを作れる格の怪異を捕獲しよう
→そのレベルを捕獲できる強さを見につけよう
→手近な怪異を倒して修行しよう
→怪異に関わる事件に挑もう
→まこちゃんの件
→ミギワを作ろう→(以下エンドレス)
玄:あたりを付けて探るのが厳しいのであればマコちゃんの行動を追って怪異やミギワを探すことはできんか?可能なところからシラミ潰し的になるけど…
千晴:まこちゃんの行動をどうトレースする?夕日がなにか日記みたいなものを手に入れれたとかなら可能性がありそうだけど…友達も一番親しそうなのがシンなんだよね…
玄:いや、今回は父親に聞いても構わんだろう。
千晴:把握出来てる父親ならいいね。
玄:普通なら、母親から聞いてはいるし、習い事はどこで何をしてて…くらい把握はしてると思うよ。更に細かくは厳しいかねえ、習い事の帰りにどこに寄ってる、とか。
WC:伝言ゲームでどの程度の情報(この場合は調査に役に立つもの)を拾えるか、だね。
千晴:母親がどのくらいわかっているかもあるんだよな…
WC:登下校中や習い事のない日の外遊びの状況は…知ってる親と知らん親の差がありそうだよねえ。
千晴:うん。あの母親がどの程度なのか見当もつかないしな…まあ、そのへんは一応夕日に頼めばウチラの行動を消費しなくても手に入る情報だからやってもいいと思うけど。
WC:そらそうだ。
千晴:俺らは、リスク承知でシンと会うしかないかな…
玄:あとは、マコちゃんの精気を吸ってる(?)怪異は、どこか固定の場所にいながら吸ってるのか。もしくは、定期的に訪れて吸ってるのか。
千晴:そなんだよね。病院に入院すれば治るかもしれないんだよな。
玄:遠隔で吸うようなことができんのかな? 定期的に訪れている、あるいは家の近くにいる?んじゃないかって可能性も…
千晴:一応いまオレの中では、なんかの呪具拾ったんじゃないかと。で、身につけてるから精気を吸われてると思ってるんだけど…
玄:ありえるなー。
…えーと、案だけざっと話していくと…
WC:①リスク覚悟でシンと接触、
②まこちゃんの行動を洗う(夕日)、
③怪異周りに特化してまこちゃんを再度調べる、
って感じだっけ?
玄:①は夕日が怖いから、とりあえず③がいいかなと、今は思ってるが、どうか。
千晴:夕日か。そういえば、夕日は仕事どうなんだろう?
玄:そろそろ終わってっかな?
千晴:え?夕日が真実に近づきすぎて監禁されているのでは?!
WC:早ッ!
千晴:犯人と鉢合わせたとしか思えない早さ(笑)。
WC:そんな突発イベントで解決するなら探偵マジ不要(笑)。
玄:助けにいくか!
WC:どこにだ(笑)。
千晴:とりあえず、現状を夕日に聞いて見よう、で、合流出来たら合流しよう。
玄:「よっと、連絡してみますか~。」
ぷるるるぷるるるる。夕日に電話。
電話アナウンス:「電波が届かないか電源が入っていないか持ち主が出る気がないか…」
玄:「あいつ出る気がないぞ!」
千晴:地下室に監禁されてるー!!
玄:それ!?たすけにいくぞー!
WC:脳内どんだけ少年漫画(笑)。
千晴:「じゃあ連絡まちだな。俺が明日の夕方にマコちゃんち張ってみようか。」
玄:「大丈夫か?関係者からって無理ゲーな気がしてるんだけど(笑)。」
千晴:「うーん…でも、他になんかあるか?」
玄:「いや、やってみるか!?(ニヤニヤ)」
千晴:「あ!そだ、別に隠れなきゃいいんだ! 普通に会いに行こう。明日の夕方ぐらいに訪ねてみるわ。」
玄:「マジで行くのか。…気をつけろよ。」
千晴:「おうよ。」
仮想玄(WC):「…気をつけろよ(警察に)。」
玄:↑ほぼ合ってる(笑)。
…俺は夕日にメール送っておく。CCに千晴いれとくね。
玄PL:…まさかRPGやってて、メールのCCがどうとか行動宣言するとは。
千晴PL:仕事し過ぎじゃない?(笑)。