第2章-2
玄:「さて、どういう仮説で今回の件に当るかね。」
WC:いまどこ?
玄:店開けないとだから、クロノアで俺は店やりながらカウンターで話してる。レストランじゃーないが、1日のディナータイムの売上が抜けるのは痛いっす。
WC:どんだけちゃんと話せるのかって言う(笑)。
玄:お客さんの入り具合だね(笑)。
千晴:閑古鳥が鳴いてますように。
玄:それはそれでやだな…
千晴:「夕日、お願いがあるんだけど。」
夕日:「あたし?お金は無いよ?」
千晴:「うん。お金は俺もないよ。」
玄:「俺も。」
千晴:「なんとか、まこちゃんの周辺をみてきてもらえないかな?
まこちゃんが、魔術具みたいなものを身に着けていたり、近くにおいてあったりとかないか。」
夕日:「んー…死ぬほど気まずいけどなんとかやってみるわ。」
千晴:「ごめん 俺らはもう近づけないだろうから、お兄さんが在宅のときでもお願いします。」
夕日:「わかった。お見舞いがてらどうにかこうにか…」
千晴:「おれらは…シンだな。」
玄:「教団もあたってみるか?」
千晴:「教団というか、浜先生ね…どう考えても浜先生は怪異に気づいてない感じだし…」
玄:「いや、気づいててあえてああ言うこともありそ…いらっしゃいませー!」
千晴:「そうか。気づいてないふりで金目当てかもしれないしな…」
夕日:「というか教団なんてあったの?」
玄:「教団は表向きの話だけさっと探してみて、なきゃ情報は得られないだろうから…何名様でしょうか!」
夕日:「どうぞどうぞ…今お冷お待ちしますねー。」
玄:「おお、助かる~。」
千晴:「あれ?新しいウェイトレスが。」
玄:「トンネル教団とかもあるかもだけどねー。(ジュウジュウ)」
夕日:「それ探すとこから…?うえー…あ、ドリンクお持ちしましたー。」
玄:「いやー、ちょっとあたってみて、なきゃマイナー過ぎなんだろうから、そうそう情報得られないだろうし、さっさと諦めると。」
夕日:「なるほどねー。」
玄:「どっちかじゃなくてもいいさ。教団サイトがなかったら諦めるレベルでもいいんじゃないかな。お母さんが詳しそうだけど(笑)。」
夕日:「うお。また試練が…あ、こちらお下げしてよろしいですかー?」
千晴:「きびしー(笑)。」
玄:「いや、聞き出せとは言わんよ(トントントン)…勝手にべらべら喋ったらラッキーくらいで(コポコポコポ)…」
千晴:「ないなー(笑)。」
夕日:「オーダーでーす。ブレンド1、そう美味いわけでもないナポリタン1でー。
…そこまで仲良く会話できる気がしないのよねー今…」
玄:「普通のナポリタン承った~。」
千晴:「あ、俺にもナポリタンね。」
玄:「ナポリタン2ね。」
仮想お兄さん(玄PL):「あの男とはもう会うなと言っただろう!(パシーン)」
仮想義姉(WC):「あなたよりあのひとのほうが私のこと分ってくれるの!私もういやこんな生活!
仮想お兄さん(玄PL):「いい加減目を覚まさないか!」
玄:「とか。」
夕日:「私どれだけ義姉さんの修羅場に居合わせるのよ。」
玄:「うはは(笑)。」
千晴:「俺はシンからしっかり話ききたいなー。明日夕方にでもシンのとこいってみるわ。マコちゃんの小学校教えてよ。」
夕日:「ええとなんだったかな…て、小学校行くつもり?今うるっさいよー?」
玄:「登下校に保護者同伴するレベルだぞ。」
夕日:「校庭鉄柵で囲んでガードマン常駐、不審者射殺許可ありのレベルよ?」
千晴:「世知辛い世の中だな…でも行くよ。玄のけっとら(軽トラ)で。」
玄:「俺が一緒はともかく、車じゃなくてよくね?(笑)」
千晴:「近くに喫茶店でもあればいいけどさ、学校周辺だからな…暑いからけっとらの中で待つんだよ。」
玄:「不審車としてナンバーがばれるとか嫌だよ(笑)。」
夕日:「ガチ不審者(笑)。」
千晴:「サングラスしていけば大丈夫だよ。」
玄:「それだ!」
夕日:「どんどん駄目な方向に(笑)。」
千晴:「あれだ、教師として潜入だな。」
夕日:「資格あんのか(笑)。」
千晴:「ないな。用務員とか資格いるっけ?」
玄:「ん~公務員になるのかなー? ありそうな、なさそうな…」
夕日:「不審すぎて(笑)。」
千晴:「じゃあ、どうするよ。」
夕日:「一応、八郷小…まこちゃんの学校ね…教員に知り合いいるから、話通すわ。」
玄:「さすが!できるオンナは違うね!」
玄PL:俺達がどんどん状況を悪くしないように、奮闘してるようにしか見えん(笑)。
千晴:「おっけ、よろしく!相手は女?」
夕日:「男だ。そこ気にすんな道程。」
千晴:「どどど、どうていちゃうわ!」
夕日:「どっかの誰かさんたちがまたあたしの知り合いを無駄に怒らせたりするんじゃないかとすげー不安なんだけど、そこんとこどうなのよ?」
千晴:「えー、相手の態度しだいだよ。」
夕日:「これだ。どんだけ上から(笑)。」
玄:「いやでも、悪いがあの義姉さんの態度はないぜ?俺達にってより、自分の子にな。」
千晴:「んだんだ。」
玄:「なにがそっとしといて欲しいだ。」
夕日:「…いや、義姉さんの事情もあるからさ…」
千晴:「それもわかるけど。」
玄:「ドウテイも悪いが、色ボケもあれだぜ?」
夕日:「2人の気持ちもわかる…けど。」
千晴:「まあ、肝に銘じておきます。」
夕日:「頼むわよ本当に。」
千晴:「ういーっす。じゃあ俺仕事行くわ。」
玄:「がんばって。」
夕日:「おつー。」
玄:「手伝ってもらっちゃったし、おごるよ?ブレンドでいい?」
夕日:「どーもどーも。…安い給料だなおい(笑)。」
玄:「ばれてた(笑)。」
夕日:「まァ今日はボランティアだし、冗談だけどさ。」
玄:「じゃ、なんか軽くつくろうかね。なんも食ってないでしょ?…千晴はナポリタン食ってたけど(笑)。」
夕日:「そうねあのやろう。」
千晴PL:お客だもん(笑)。
玄:「OKOK、ちょっと待ってね。」
夕日:「玄ちゃんのまかない久しぶり。」
玄:「お?野菜炒めとかになるぞ?いいのか?」
夕日:「好きよ。」
玄:「そうかそうか。じゃ今日はソース凝ってみるかね~。」
WC:ふとため息のように息を吐き出し、夕日はカウンターにひじをつく。
夕日:「…2人とも、変わってなくて安心した。」
玄:「あまりに変わらなすぎて(笑)。」
夕日:「若干ウザいところとか(笑)。」
玄:「やかましいわ(笑)。ちょっとは気にして…ませんすみません。」
夕日:「でしょうとも(笑)。あー…帰りたくねー…」
玄:「そいや、さっきコロコロさせてた小石みたいなの何?(ジュウジュウ)」
夕日:「ん? あ、これ?」
WC:と、取り出すのは、ガラスのような球体の中に小さなサイコロが入った…置物か、アクセサリーか。大きめのビー玉程度の細工だ。
玄:「サイコロ? 変わってんなー…」
WC:サイコロの面にはアルファベットのような形の、見慣れない文字が刻まれている。
夕日:「どーかしらねー。一応、うらないの道具なのかしらね。」
玄:「占いねえ。」
夕日:「前に、ポーランドに旅行したときに、ワルシャワの骨董屋さんで見て一目ぼれでさ。」
玄:何か魔力とかそういった力を感じるか判定したい。
WC:どうぞ判定。
千晴PL:がんばれー。
玄:フィールで、ノーマル…1…あー!
千晴PL:あれま。
玄:達成値7。
WC:わからんなー。あるのかないのか…
玄:「占い的な力はないかなー?わかんねえや。」
夕日:「でも、ちょっとかっこいいでしょ?」
千晴PL:うらなってもらおうぜ!
玄:「かっこいい?ん~、そう…だね…(笑)」
夕日:「ははは。玄ちゃんたちの言うような力あったらすごいんだけどねー。」
玄:「わかんねえから、ちょっと占ってみてよ(笑)。当たったらそういう力があるってことにしよか。」
夕日:「いいよ。なに占う?」
2人:「「いつ千晴(ちー君)に彼女ができるか!」」
千晴PL:お・お・き・な・おせわだ!
玄:「被った(笑)。」
夕日:「考えることは同じだね(笑)。…そいや!」
WC:と、夕日が手の中で珠を転がす。
玄:「おー!」
WC:止まった球体の中で、サイコロがもうふた転がり。上に出た文字を見て、夕日が言う。
夕日:「…ゼロ。」
千晴PL:まじか…しょぼーん…
玄:「可能性なしか…」
夕日:「い、いやいやいやいや!占いだから。ただのサイコロ占い。」
玄:「そうだよな(笑)。でもなんか力がある気がしてきた!」
夕日:「まじか(笑)。」
玄:「少なくとも人を見る目は(笑)。」
千晴PL:しょぼーん。
玄:「さーて、できたぞ!どーぞ召し上がれ。」
夕日:「お、やったー。」
玄:「(もぐもぐ)で、家でなんかあったん?」
夕日:「なんのこと(もぐもぐ)?」
玄:「帰りたくねーとかなんとかさ(ズズズッ)」
夕日:「ん?あー…いや、別にそういうんじゃないのよさ。なんかね。懐かしくなっちゃっただけ。居心地いいなーって。」
玄:「あー、そかそか。まあ、懐かしいっていうか、何も変わってねーって。俺らも夕日も。あの頃の続きなんだからさ。」
夕日:「それもどうかと思うが(笑)。…続き、ね。」
玄:「いいんだよ(笑)。同じように楽しく過ごせばいいの。いつだって来ていいんだし。変わったなんて仕切って考えるこたあないよ。…ブレンドもう一杯いれよか?」
夕日:「ん!だめだ!さすがに帰るわ。お泊りはマズい。ずるずる居ちゃうって(笑)。」
玄:「うはは(笑)。お疲れ。明日は仕事?」
夕日:「さすがに2日は店閉めてらんないよ(笑)。」
玄:「ですよねー。じゃ俺と千晴はなんかできることしとくわ。」
夕日:「おねがいね。あたしはまこちゃんの部屋とか身の回り、調べて…電話するわ。」
玄:「すまんなぁ…難しいだろうけど、よろしく!(夕日を拝む)。」
夕日:「と、麻生君にも電話しなきゃか。」
玄:「え、だれだ?」
千晴PL:学校の人かな?
夕日:「ああえっと、八郷小の教員の。」
玄:「おお、重ね重ねすまんね…」
夕日:「ほんとに無茶言ったりしたりしないでよ?真面目に学校の先生やってるいい子なんだから。」
玄:「はい、肝に命じて!」
夕日:「んじゃ、八郷小に行くときは、まずは電話して『麻生育太郎先生』に話してみて。…あとは。…任せる。まこちゃんを…助けてよね?」
玄:「任せとけ。」
WC:玄の真似をするように拝む仕草を見せ、くるりと身を翻す。
玄:「またなー。」
夕日:「おやすみ。」
玄:「さて、とは言ったものの、どうすっかなー…」