リーダーにまず一番最初に身につけてほしいスキル
先日、「リーダーになったら、まずどんなスキルから身につければいいですか?」という質問をいただきました。
皆さんだったら、なんと答えますか?
私は、少し考えてから、「”聴く力”を磨くと良いと思います」と答えました。
いろいろな実用書や成功本も、実は、ほとんどの場合、このことを言っています。
超ベストセラー「人は話し方が9割」も、話すスキルの本かと思いきや、実はこんなことが書いてあります。
少し前に流行ったビジネス書「LISTEN」も、帯の言葉は”「聞くこと」は最高の知性”でした。
これらの本が絶賛されるくらい、実は、ほとんどの人が、「人の話を聴いているようで聴いていない」のです。
「自分は聞いてるよ」という自己認識の人が、一番聞けてない、ということもよくあることです。(←過去の私)
確かに、耳から音は入ってきている。
でも、その実は……
その中から、自分の欲しい情報だけをとっている。
自分で勝手に解釈していて、話された通りには聞いていない。
相手の話を評価・判断しながら、自分の尺度に合わせて聞いている。
自分の言いたいことの方が多すぎて、人の話を乗っ取ってしまう。
ほとんど上の空。
早く終わらないかな、とイライラしている。
スマホやPCで他のことをしている。
この状態を、私たちコーチは「相手を聴いている」とは呼びません。
エグゼクティブの方々とコーチング・セッションさせていただく時、実は話を聴いていらっしゃらないようであることを指摘して、一緒に練習させていただくことも、とてもよくあります。
ちなみに、コーチにとっても一番大切な力は、質問力でも視点を変える力でもなく、聴く力です。
「リーダーにはコーチングスキルが必要」と言われるようになってきたのも、詰まるところ、「リーダーには聴く力が必要」と言うことなのかもしれません。
毎週このお便りの末尾で紹介している、CTIのコーチング基礎コースでは、一番最初に練習するのは、聴くこと。
全2.5日の初日にこれをやりますが、2日目・3日目の朝には、「妻から、今日は話を聴いてもらえて嬉しかった、と言われた」「子供がいつもよりも熱心に話してくれた」など、ご家庭での変化を早速報告してくださいます。
あなたの聴き方が変わると、相手が話してくれる量と内容が変わります。
相手との関係性が変わります。
本当の聴く力がつくと、短い時間でも深くて本質的な話をできるようにもなります。
リーダーは必ずしも「大きなビジョンを言葉巧みに話せる人」である必要はありません。
けれども、すべてのリーダーは「よく聴く力を持っている人」であってほしいと思います。
皆さんの聴く力は、どんな状態ですか?
では、今日もよい一日を!
「聴く力」に興味を持たれた方は、CTIの基礎コースでお待ちしています!
CTIのプログラムはこちらから。
◆今日の写真は、京都・大原にいた道祖神。しっかり話を聴いてくれそうです。母との旅行にて(母撮影)。
この記事は、2024年4月24日配信のここみち便りをリライトしたものです。
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