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ヌスボイゲルの話。
バターをクリーム状に練る。
粉や砂糖をあわせて、さくさく切り混ぜる。
イーストと、たまごと、牛乳。
練り混ぜて....
まとまったら発酵タイム。
フィリングをいれて、卵黄をぬって
オーブンにいれて30分したらできあがり。
ヌスボイゲル、
胡桃の入った曲がったお菓子、という意味なのらしい。
さくっとして、ほろりとして、あまくて、
スパイシーで、きゅうっとして、
時々くる塩気と、胡桃の風味がたまらない。
発酵菓子をつくってみたかった、と前書いたことがあるのだけど、これはかなり自分の好みのお菓子だった。
これを作りたかった理由がもうひとつあって、
毎年両親がたくさんのジャムを作って送ってくれるのだけど、
それを活かせるお菓子だなーと思ったから。
パンに塗る、ケーキにいれる、クッキーに、、、
それだけじゃなくて、ぱっと手にとれて、保存もできて、そのままの味が楽しめる、
そんなのはないかなーと思って探していくうちにたどり着いたお菓子のひとつだった。
ジャムをもっともっと煮詰めて、水分をすくなくする。そうすると、常温でも保存できるようになる。
それをラムレーズンやナッツとあわせて、クリームをすこし。ケーキのクラムをまぜこんで、残った水分を吸ってもらう。
ほんとは全部合わせて、鍋でことこと煮詰めていくのらしいけど、これでちょうどいいフィリングになる。
生地でくるんで焼き上げれば、ジャムのおいしさが詰まった、それでいて常温で保存できるお菓子のできあがり。
なんだかなつかしくなるような素朴な味わいで、とりたてて派手なとこはないお菓子。
なんだけど、これが結構反応よくて驚いた。
食べてもらった人だけじゃーなくて、お客さんが帰りがけに見て、「おいしそう」って言って買っていく。
きっと、多くの人が食べたことがないお菓子だと思うんだけど、おいしそうに見えるのらしい。
(自分は作ってる側だから、思いが入ってて、余分においしそうに見えているから、初めて見る人にどう見えるのかはわからない)
今回はフィリングたっぷり、大きめに焼いたので、前よりもっときゅっとしたブルーベリーの甘酸っぱさが楽しめる。